去る9月5日(日)J:COMホール八王子で行われた『AD-LIVE 2021』の公演に出演致しました。

どのような舞台なのか?というのは、ぜひ公演公式サイトをご覧いただければと。

さて、ここからはネタバレ話となります。パッケージなどで後日楽しむ予定というようでしたら、ご鑑賞後に改めてお読み頂けますと幸いです。

 

 

 

 

 

Aキャストを務めた昼公演。あらかじめ設定しておいた自分のキャラは「天使ガブリエル」。いわゆる「ガブリエル」まんまではなく、エッセンスを組み込みつつのオリジナル。「最後の審判」の時に死者を蘇らせるというラッパは装備(笑)。人間に愛想をつかした神様から「すべての人間を滅ぼす」という使命を与えられて地上にやって来ました。

 

 

その建前と本音は・・・

建前:使命を果たすこと=すべての人間を滅ぼしたい

本音:人間を滅ぼしたくない

 

神様の命令は絶対のもの。それを完遂することが自身の務め。しかしガブリエルには、守護天使として地上で修行をしていた時代に、ひとりの人間の女性と道ならぬ恋に落ちた過去があった。その結果、「無償の愛」を知ったことで位階が上がってしまい、不本意ながら天界に呼び戻されてしまったガブリエル。実は彼女と、彼女との間にもうけた子どもの行く末を、ずっと密かに案じていたのだった・・・

そんな背景を自分の中で作っておりました。で、その「子ども」というのがBキャスト・吉野裕行という設定(笑)

 

建前ストーリーの落とし所は、最終的にBキャストに人類代表の試練を与え、結果「滅亡」コース。事前のくじ引きにより設定されていた「おめでとうと言われる」は、ガブリエルがミッションを完遂して神からかけられる言葉、というのがベストエンディング(笑)。悲しい、虚しい、そんな表情でフィニッシュ。

 

本音ストーリーの落とし所は、滅亡が決定するも、自らが身代わりとなるので人間たちに猶予を与えて欲しいとガブリエルは神に懇願・・・それによって「自己犠牲の愛」を体現しまたしてもクラスUP! 実はそれこそが神の今回の狙いであり、人類滅亡なんて気はさらさらなかったのだ。で、息子とのかけがえのない時間は終わりの時を迎え、再び天界へと戻っていく・・・笑顔で。

 

こんな感じでございました。なので、本音ストーリーラストの神の声のオチは自分のシナリオだったりします(笑)

 

昼公演、自分は「わかりやすさ」を意識して展開しました。こちらがどういうゴールを設定しているかを明確にすることによって、アシストしやすくしたつもりだったのですが・・・よもや「先が読めたんでぶっ壊す」的なアプローチを引き出してしまうことになるとは(笑)。しかしまぁ、力技でどうにかゴールには辿り着けたので結果オーライ!

 

 

 

そして夜公演。

こちらはBキャスト。夢之助本舗のスタッフとして、Aキャストがぶっ込んで来る「夢」を叶えるためのヘルプをするのが基本的な役目。ですが、ここにちょっと攻めの要素を加え「未来から来て、Aキャストを改心させる」という目的を持たせてみました。単純に相手の夢を叶えるだけでなく、相手の夢を叶えることによって自分にも何らかの利益が発生する状態に。そう、不出来な先祖を修整することで未来を良くしよう!という・・・某国民的漫画風味(笑)。ところが!まさかの設定かぶり。よっちんまでも未来から来た、しかも改心させたい対象がいるというキャラクター(こちらのモチーフは我の強い父と諍う某グルメ漫画w)。マジか!?

 

いや〜正直焦りました。頭の中でぐるぐるぐるぐる思考を巡らせ、どうにか相手の設定にこちらの想定ストーリーをかぶせていく道を見出すことが出来ました。Bキャストは途中、舞台からハケるタイミングがあるのですが、その際に手持ちバインダーの中の紙に状況や時系列を整理するべくあれこれ書き出したりして。

 

クライマックス、既に「締めろ」サインが制作から出ている状態で父親との和解電話に突入。よっちんに締めワードを早くキレイに落とさせるにはどうすればいいか?とその間に考え、捻り出したのが「バッテリー切れ」。こちらは、蹴ればゴールの優しいパスにちゃんと乗ってきてくれて良かったです(笑)

 

 

いやしかし、本当にどうなることかと思いましたが、どうにかこうにか終えることが出来て本当に良かったです。初参加ということもあり、ちゃんと物語として着地させることを自身の目標にしていたので、まぁ細かいことを言うと辻褄合わない部分もぶっちゃけありますが、頑張って整えていったのでそれなりにまとまったのではないかな?なんて思っていたりはします。いかがだったでしょうか?

自分は構成力とボキャブラリーを主な武器に戦った感じではありましたが、人によっては色々なアプローチで臨める、面白くも怖しい舞台だと改めて思いました。なかなかのメンタル加圧体験でしたが、いい勉強させてもらいました!吉野くん、鈴村くん、盟友たちとの競演は刺激的で楽しかったなぁ。

 

御覧下さった貴方様におかれましては、お楽しみ頂けたのでしたら幸いです。ありがとうございました!

 

そして、公演開催にあたり御尽力されている関係者の皆さんにも心からの感謝を。『AD-LIVE 2021』は別キャストの公演がまだまだ残っておりますので、全日程無事終えられます事を心から祈っております。

 

あ、御感想などお聞かせいただけると嬉しいです。今後の糧になりますので。

 

追伸)

事前に準備出来てなかったというのは本当の話で、設定煮詰めて骨子固めたのは焦りのツイートした後ですし、ラッパとか羽根とか小道具買ったのは時計てっぺん越えて公演日になってる深夜にドン・キホーテで。あ、衣装決めたのもそのタイミング。だから全部自前(笑)