レッドオーシャン ブルーオーシャン 美容師なめんな!! | 宇部市美容室ワイズヘアーグループ社長のブログ zi-ma's ESSAY

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<社員100人が喜働する会社を創る!> 
その夢の道中に起こる様々な出来事、出会い、ご縁、会社のこと、趣味の音楽のこと、いろいろ書き綴っています。

写真は山口の角島です。山口の海はブルーオーシャンです。




さて、以下の数字をご覧ください。


アメリカの美容師数は約62万人

美容院件数は10万件

人口は3億1800万人

・・・・

一軒当たりの人口は3180人

美容師一人当たりの人口は512人



一方、日本の美容師数は約43万人

美容室件数は約23万件

人口は1億2700万人

・・・・

一軒当たりの人口は552人

美容師一人当たりの人口は295人



この数字は何を物語っているのでしょうか。これはアメリカと比べると完全にオーバーストア状態だと言えます。美容師の数も多すぎます。


お店が多くて、美容師が多くて起こることは何か、と考えてみますと、業界全体としての低賃金化です。業界全体として完全に血を血で洗うレッドオーシャンです。


お店もこれでは儲かる体質ではないですから、ますます働く人の待遇面を悪化させてしまうでしょう。それを裏付けるようなこんなデータもあります。

2014年の業種別年収ランキングです。


http://doda.jp/guide/heikin/2014/gyousyu/service/011.html





見にくいですが、すなわち、79業種中79位と最下位です。これは、国家資格を必要とする業種から見ても最下位です。


これとは別に、職業別威信ランキングというものもあります。簡単に言うと、エライ人(職業)ランキングです。


一般的にはたくさん稼いで、たくさん税金を納めている人が偉いとされています。それで見てもこの業界はかなり低いのです。まぁ、稼ぎが少ないのですから、それだけ税金を納める額が少ないのは当然です。


ってことは、国家にそれだけ貢献していないという一つのモノサシでもあるわけです。つまり、美容師は社会的地位が低いと言わざるを得ない・・・ということです。


美容師の平均年収は一般の410万円に対し、270万円です。


これではいわゆるワーキングプア(働く貧困層)と言われても仕方がないという数字です。


賃金は安いのに働く時間はとっても長いというのがこの業界の常識です。10時間の拘束なんてのはフツーの話です。


おまけに、残業手当を払っている会社なんてほとんどありません。

それから掃除をしたり、ミーティングをしたり、レッスンをしたり、15時間以上サロンにいるなんてのはザラです。


人が休みの時に働くのがサービス業ですから、お休みもなかなか取れないこともこの業界の常識なのです。


余りにも増えすぎた美容師と美容室がお客様を取り合って熾烈な争いを繰り返し、過当競争が始まってダンピングの横行をしている。勝ち残れなかった者は容赦なくつぶれて行く……それが業界の現実です。


しかし、低賃金・低待遇のブラック企業体質の中でいつまでも働けないので、10年も辛抱したらまた独立して店を出す。それでどんどん店がまた増える、といったところでしょうか。


独立したところで、簡単にお客は来ないので雇われている時よりも給料が下がったなんてのはフツーの話です。


このレッドオーシャンの中でお客を獲得し、尚且つ利益を出してゆくなんてことは至難の業であり、本当に努力を重ねた者だけが生き残れるという世界です。


しかしながら、たとえ努力を重ねたところで、病気一つ、怪我一つして、長期療養でもしようものなら、いとも簡単にお客は離れてゆくでしょう。美容師は病気一つできないということになります。なんとも世知辛い業界なのです。


すいません。ちょっと独り言いわせてください。


あのね・・・・

ちょっとね・・・このまま黙っていられるかよ!こんな現実が受け入れられるか!こんなことでいいのか!!


【美容師なめんな!】


もう、ふざけるのもいい加減にしろ!!

って、誰に対して怒っているのかもわかりませんが・・・(笑)失礼しました。


とにかくですね、私はこの現実が我慢ならんのですよ。腹が立ってしょうがない。この業界の非常識を打ち破りたい。そう思ってこの10年近くやってきました。


ここ数年で処遇・待遇・雇用条件の改善から、ダンピング廃止、安売り禁止、キャンペーンなし!など、いろんなことに挑戦させていただいてきました。


福利厚生はいいが、給料が安い、給料はいいが、福利厚生はない、そんな美容室はたくさんあります。


福利厚生も給料もいいけれど、いわゆるヤスドコで、もしくは、おばちゃんサロン、なんてとこもたくさんあります。


福利厚生当たり前。その上で会社は利益を出し、社員の給料水準を高く(スタイリスト平均35万以上)維持しつつ、更には、デザインを発信する。そんな会社は見たことない!


そうやって頑張ってきたところです。そうしているとですね、ここにきて・・・・あらっ!?  あららっ!? なんか、風向きが変わってきたことを皮膚感覚で感じています。


王道を行くんだ!そう信じてやっておりましたら、社会の風潮の方が追いついてきた、そんな感じがいたします。


そうこうしているうちに、これはブルーオーシャンなのではないか、そう思えてきました。


儲けるより先に、王道行こうよ!王道!


遠回りなことが近道だったりするものです。真摯に経営すること、美容師は使い捨てではない、将来を約束すること、インチキをしないでまともに経営する、そうした考えに一人でも多くの美容室経営者の賛同を頂けたらと思います。そうしないとこの業界の未来はありません。本当にそう思います。



最後まで読んでくださってありがとうございました。


多謝