先日、明治神宮へ行きました。


見上げると木々に包まれているようで、別世界です。



訪れたのは、
宝物殿。



国の重要文化財に指定されていて、明治天皇、昭憲皇太后の御物が展示するための施設として1921年に完成。
東日本大震災による被害で、2017年からの修復工事が終わりお披露目と同時に、明治神宮鎮座100年祭を記念し、初めて芸術作品が展示されました。

それが彫刻展『気韻生動-平櫛田中と伝統を未来へ継ぐものたち』

明治天皇は生前に平櫛田中の作品を購入された《唱歌君ケ代》の他に6代目尾上菊五郎が演じる鏡獅子の試作など9点を鑑賞する事ができます。(撮影不可)

平櫛田中は、107歳に亡くなるまで活動していて、今にも動き出しそうな彫刻は迫力と存在感がありました。
小平市に平櫛田中彫刻美術館があるそうなので、見に行ってみたくなりました。

そして、現代彫刻家たちの作品が伝統を未来へ継ぐものたちとして展示されています。


土屋仁応《鹿》
木彫には見えない滑らかな質感の鹿は神々しく、眼には水晶が入りこちらを見つめているように感じます。



土屋公雄《海景、烏帽子》
畳の上にアンティークガラスで包まれた石が展示されています。
海景を表現され、海面から飛び出る岩のように見えます。




宮島達夫《Pile up Life No.4》
ガジェットと呼ばれるデジタルカウンターを用いた作品で有名なアーティスト。
石をかたどったがいかんに無数の数字のLEDがそれぞれ1から9を刻んでいきます。




名和晃平《Throne (g/p_pyramid)》
鹿の剥製に無数の大小様々なガラスビーズで覆った作品で有名なアーティスト。
2018年、パリのルーブル美術館ガラスのピラミッドに展示した《Throne》の1/7スケールの作品。



船越桂《冬の本》
何度か展覧会を見に行った事があります。
その表情から内面を映し出しているように見えます。



棚田康司《つづら折りの少女 その4》



保井智貴《untitled》
イタリアングレーハウンド
乾漆による作品で仏像をつくるのに用いられる技術。



須田悦弘《雑草》
小さな小さな雑草が展示スペースの片隅にありました。
小さくて繊細な木彫の作品はこんな所に⁉︎と思う場所に発見と感動があります。
須田悦弘作品も色々な会場で見た事があり、その度に本物の草花のように届かない場所や壁にひっそりと展示されていて生命力を感じました。



三沢厚彦《Insect》
等身大の動物の木彫作品をつくるアーティスト。
三沢作品は好きで、展覧会や芸術祭などで度々見ます。
死んだ蝉。
須田悦弘作品の雑草と同じ展示ケースあり自然界の生と死を表現しています。


小林正人《金華山号》
明治天皇の愛馬、金華山号。




裏へ回ると、スコップが。
このスコップを使い描かれた部分があるそうです。

素晴らしい空間の中で、好きなアーティストの彫刻や立体造形作品をみる事ができて幸せでした。