もう3年そのままのものがある。


いっちゃんが無言で帰宅した日からずっと同じ場所に置いたままだ。


埃被ってきたけど、サワレナイ。





病院での書類を入れたフォルダーケース。





今日は(昨日)祝日やから朝からずっとワンオク聴いて元気いっぱいだし、このテンションのまま仕分け作業をしてみようか…。



よし、やろう!
やらねば。




開けてみた。






…お、おぉ…




一番手前の書類を出してみると…

最後の救急外来でのCT画像と、当直医の先生が説明した跡のボールペンのグルグル書き。



おぉ…き、厳しいの出たなぁ。



……

………




何度も繰り返し目に光りを当てたり、何度も名前を言わせたり、、


いっちゃんは言葉少ないけど、ちゃんと返答してたし、、、何でそんな命の危機の人にするような事するん?






何❓    何❓   何なん❓







いっちゃんはずっと私の手を握ってた。


怖いよ、怖いよね、お母さんも怖いよ。







だから普通の話しした。



「今日はもう遅いし病院にお泊りしてゆっくりしよな。
も少しでU先生(主治医先生)着かはるらしいしな、安心やなぁ?
お母さん布団無いなぁ……狭いけど隣に一緒に寝てええか❓」




私が一方的に話してて、いっちゃんは、うん、うんと答えてくれた。











これが、最期の会話になった。







…………







ほらね、こうなるのが怖かったからサワレナイ。




やっぱダメだよ、まだこれはダメ。






このまま、ケースのまま、私の棺に入れてもらおうか。


家族の誰も見れないでしょ。




あの日のまんま。










結局、分厚くて閉まらないケースのまま、ベッド下の私の大切なワンオク雑誌が入った引き出しの一番奥に移動して終わった。




また先延ばしにしちゃった