2020年3月、TBS報道記者としてウガンダにある「元子ども兵士」の施設を訪ねた作者が出会ったのは、かつての兵士の一人、現在は施設で働いているという女性・ピチャ。
『少女兵士ピチャ』は、ある日突然さらわれて戦士にさせられたピチャさんの、実話を元に制作されたドキュメンタリー絵本です。
「事実を知ってほしい」と、少女の目がこちらに訴えかけてきます。
「本を読む」という行為には期待と覚悟が伴います。
一冊の中に繰り広げられる世界を自らの中に取り込む作業......大変革が起こる場合もありますし、マイナスに作用することもあります。
(基本的に)子どもたちに向け作られる絵本の場合、痛みを逃がすスキルに届かないかれらに対し、配慮はやはり必要。
そういった点からみても、『少女兵士ピチャ』は多くの子どもたちにすすめたい作品です。
さこさとこ氏の報道記者としての矜持、そして子をもつ母としての思いが否応なしに滲み出ます。
*** 声でご紹介 ***
(ポッドキャストで)聴いてください。
⇓ ⇓ ⇓
東條知美・声のチャンネル🍀僕らの絵本【4冊目】
◇『少女兵士ピチャ』
(かこさとこ 文、絵/文芸社)
絵本コーディネーター東條知美