3/16
4月1日〜改正障害者差別解消法の実施、義務化。
罰則などなくても当たり前に、みんながより生きやすい環境を目指して、配慮できる私たちでありたい。
3/16 【乗り物好きなお子さまへ】
うちの子は乗り物の図鑑ばかり見て、読みものを読まない……と心配される親御さんには、読書には好み・その時(タイミング)というものがあるので、焦らず見守ってあげてください、とお伝えします😊
たくさんの乗り物が登場するこちらの絵本、実は兄と妹の冒険物語!
おじいちゃん、おばあちゃんの家に着くまでの道程を、パノラマの視点から緻密に描き出します。
ここから先には何が見えるかな……?
無事にたどり着けるかな……?
広い世界を、ゆったりとした気持ちで
お子さんと楽しんでみてはいかがでしょうか。
(青山邦彦 作/金の星社)
アンさんの気配と共に再会の記念写真パチリ。
お子さまと「オフの過ごし方」などお喋り。わたしは「主に韓国ドラマを観ています」と自己紹介。
3/20 【お寿司になれなかった者たちへ】
🍣『どすこいすしずもう たいけつ!うみのギャング』
(アンマサコ/講談社)
海釣りを楽しむ寿司力士たち。
さらわれた仲間を追いかけて辿り着いた、怪しげな島。
そこにいたのは、、、
お寿司になれない嫌われ者のギャング軍団!
「ウツボのまき」「ホオジロザメおう」との勝負の行方は、さていかに!?
かたわらで息子が「なにこの絵!すごい」とスマホから目を上げ絵本をめくり出す。端々にいたる細やかさ、光と影の表現、躍動感に目をみはる――
それがアンマサコの絵本だ。
大げさ?いや、ぜひ開いてみてほしい。
スカッと晴れ晴れ、平和的なオチ。
共生社会のお手本がここに。
あっぱれ!!✨(どすこい)
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3/21
【マイノリティな「本」】
図書館の隅に隠れ、誰の目にもとまらなかった本。
ある日、女の子の手にとられますが、思わず、やめて!と叫んでしまいます。
自分のことを、インクの文字も鮮やかな色の絵もない、幻のようなものだと思っていたからです。
なくなってしまうのが、こわいんだ!
(ハイメ・ガンボア 文/ウェン・シュウ・チェン 絵/星野由美 訳/ワールドライブラリー)
自分を取るに足らない存在(本)だと思う主人公。触れられたら消えてしまうかもと怖れ、強く拒む気持ち……
切なくて涙してしまいました。
インクの文字も絵もない「まぼろしのおはなし」は、いったい誰のために作られた本だと思いますか?
その謎が次第に解き明かされていきます。
コラージュと切り絵の技法がほどこされた、実に美しい絵本。
真っ白な世界からは、本を読む時の深く潜り込む感覚、圧倒的な静けさを感じます。
コスタリカ発、星野由美の手掛けたドラマティックな翻訳作品。
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3/22
みんなそれぞれでいいんだ!
型にはめられクヨクヨしがちな我々を励ましてくれる絵本、ありますよ💐
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3/23 【旅立つ君へ】
◇『きみの行く道』
(ドクター・スース著/伊藤比呂美訳/河出書房新社)
〈何が起こってもだいじょうぶ。なやむことはない。どんどん行きなさい、そのままどんどん。きみじしんも変わっていくんですから。〉
広い世界に出る君。うまくいかないことだって、そりゃあるさ。
山にぶつかれ。
君は最高!
卒業シーズンによく読まれる絵本。
私も過去に何度も読みましたが、間合いやテンポを工夫して語りかけるように読むと、すごくはまる作品です。
世界に出ていく君。どこを飛ぼうと君はいちばん。どこに行こうと君は最高。
……そうならないときをのぞいたらってことですけど。
(だがな、大丈夫だ!)
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3/23 【内田かずひろさんのエッセイ】
内田かずひろさんと出会ったのは14年程前。
ちなみに内田さんは、わたしが出会ったビニール傘つい買い過ぎちゃった人No.1だ。
心配……でも視界が少しぼんやりしてるくらいのほうが、ほんとはみんな生きやすいのかもしれません。
面白かったです。
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3/24 【本の長屋 親睦会】
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3/26
TBSのカフェテリアスペースで、レオ・レオーニ『平行植物』(工作舎)をみつけて嬉しい。
どこへ出かけても選書が気になる。
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3/27
「絵本を通して考え、絵本を通して生きているだけなんです。
今日を少しでも元気に生きていくために」――(2014.3 こみねゆらさん)
当時、色々な絵本作家さんを取材させていただきました。
聞き手の拙さに冷や汗が出ますが、記録して、ちゃんと残しておきたかったのです。
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3/28
「SNSのフォロワーの少ない人間がいくら呟いても届けたい層には届かない。そんなのは空き地でやるジャイアンリサイタルだ非効率だ」……と語るポストをたまたま目にして。
空き地で叫ぶジャイアン、いちばんかっこいいじゃんと思うわたし。
空き地にたとえ誰もいなかったとしても、鳥が見てるだろう。
通りかかった人が「ヘタだけどなんか一所懸命だな」と思うかもしれない。
映されなかったドラマ
見えない場面
ジャイアンの心のぜんぶを
わたしは知らない
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3/27 【えほんのさっか展】
「えほんのさっか展」@アーリーバードアクロス(駒込)へ。
原画展示&器やポストカード、たくさんのタイトルの絵本等々充実のラインナップ。
それぞれの世界
それぞれの技
十色の空間がなんとも温かく、心地良い時間でした。
これからグループ展をやりたいという方にも、この合同展示は参考になると思います。
10名のプロによる展示ですから当たり前と思われるかもしれませんが、「あまねく素晴らしい」ことは案外有り難く、私にとっても新鮮な体験でした。
一人一人の世界が鮮やかに際立つ構成がとられていたのも、よかったです。
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3/30 【かなしみを越えて】
伏線などない今を生きて間違えたりすれ違ったり……
でも
救い出す言葉がある。
美しい時がくる。
きっとくる。
あの日のあなたと私にも、きっとこんな場面があったのだろう。
かなしみを一緒に越えるうさぎが、ここにいます。
今からでも
(村中李衣 文/しらとあきこ 絵/世界文化社)
『うさぎになった日』(世界文化社)は、4つの短編と3つの詩がおさめられたドラマティックな童話集。読む前と読んだ後では違う自分がいる、と感じました。 10歳くらいから大人まで、胸にわだかまりを抱えたことのあるすべてのあなたへ
贈りたい本。
ごきげんよう
3月。年度が終わります。
節目のこの季節に胸がざわつくのは、学校勤めが長かったせいでしょうか。
明日、新しい靴を履いて出かける人も多いことでしょう。
あたらしいところに踏み出すあなたの足が痛みませんように。祈っています。
かわらずそこにいる あなたにも
あたたかな春が訪れますように。
🌸 絵本コーディネーター東條知美