ここ最近、様々な人たちが「セールスコピーライター養成講座」を開くようになってきました。スキルを磨く機会があることは、よいことだと思います。

 

しかし、価格があまりにも高かったり、謳い文句が実情とかけはなれていたり、高額商品の存在を最後まで説明しなかったりと、やり方が目に余るものもあります。主催側も大概ですが、まんまと乗っかってしまう受講者も考えものです。

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正直言って、セールスコピーライター養成講座に高額なお金を支払う人は、成功する見込みがありません。理由は3つあります。少し厳しい意見をこれから言いますが、お許しください。

 

 

理由1 リサーチ能力がないから

 

1つ目の理由は、リサーチ能力がないからです。別言すれば、情弱だからです。

 

セールスコピーに関する情報は、ネット上や書籍にいくらでもあります。そこから必要な知識は十分に得られるはずです。

自分に必要な情報にアクセスできない時点で、リサーチ能力がないことを意味しています。セールスコピーに限らず、Webライティングでも「リサーチが8割」と言われています。それだけリサーチ能力は重要な要素なのです。養成講座に多額のお金を支払っている時点で、「セールスライターとしての素養がない」と証明してしまっているようなものです。

 

養成講座を開いている講師も、実践の現場で活躍しているセールスライターも、独学で学び、実践を通じてスキルを磨いてきたはずです。昔は、養成講座なんてありませんでしたからね。ましてや、仕事まで与えてくれる講座なんてありません。

 

先人は、今よりも少なかった情報の中でやってきたのですから、後発の人なら、より安く、より早く学べるはずです。なぜ先人よりも大金をかける必要があるのか。分かりますね。情弱だからです。そして、カモられているのです。

 

 

理由2 マーケティング力がないから

 

2つ目の理由は、マーケティング力がないからです。

 

セールスコピーライターには、マーケティングの素養が不可欠です。
商品の立ち位置をどこに置くのか、どこを引き立てるのか、誰に読んでもらうのか、こうした要素を鑑み、コピーを書いていきます。逆説的に言えば、マーケティング戦略が決まっていなければ、コピーは書けないのです。

 

「セールスコピーライター養成講座」には、「仕事を発注します」「講座受講中に案件が獲得できます」と謳ったものがあります。駆け出しのセールスライターを釣るにはこれ以上ないオファーでしょう。

 

ですが、案件が得られることに魅力を感じて高い講座費用を支払っているのなら、「案件を買っている」のと同義です。コピーの力でものを売る人たちがお金を払って案件を買っているのは、構造的に自己矛盾に陥っています。

 

これは主催者側にも言えます。真にスキルが得られるなら、案件を餌に受講者を釣る必要はありません。習得したスキルをもって受講者は自ら案件を獲得できるようになるはずですから。案件を餌にしている時点で主催側もまた自己矛盾に陥っているのです。

 

こういう構造をマーケティング的な素養があれば見抜けます。少なからず、セールスコピーやマーケティングへの自信がある人なら、このオファーに釣られたりはしません。案件提供のオファーに釣られているようでは未来がないとわかっているからです。

 

以前、大手教育会社が「売れっ子コピーライター養成講座」を大々的に広告し、受講者を集めていました。試験に合格した人には、仕事を発注し、年収680万円稼げると謳っていました。

 

私は受講していなかったものの、メルマガを購読しており、どれだけの人が合格できるかを生暖かい目で見守っていました。私が知る限り、合格したのはたったの1名です。数百名が受講したと思われる講座ですが、たったの1名しか合格できなかったのです。

 

その後、その合格者が継続的に仕事を貰えていたかどうかは分かりません。少なからず言えることは、合格者が仕事用に用意しただろうWebサイトが今はもう存在してないということです。

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理由3 費用対効果が見えていないから

 

3つ目の理由は、費用対効果が見えていないからです。

 

コピーライター養成講座は、50万円以上するものばかりです。そんな講座にお金を突っ込むくらいなら、ネット広告に費やしたほうがずっと利口です。ネット広告の勉強にもなりますし、実践を通じてコピーライティング能力も鍛えられます。間違いなく、養成講座で教えられるスキルよりも活きたスキルが得られます。

 

費用対効果を判断する機会は、仕事をしていれば幾度となくあります。リスティング広告がいいのか、それともFB広告がいいのか。自分でするよりも他人にお願いしたほうがいいのか。そんな費用対効果の判断が毎日のようにあります。この感覚がずれていると、損な選択をし続ける羽目になります。

 

「50万円。何に使えばコピーライティング力が一番高まるのか」。この問いの答えが、「養成講座の受講」では、救いようがありません。何を差し置いても、養成講座に50万円を突っ込むことが果たして賢明な判断なのか。もう一度問うたほうがいいでしょう。

 

 

 

まとめ

不景気になると資格ビジネスが流行ります。将来への不安を抱えるからです。養成講座も資格ビジネスの一つです。「仕事を依頼します」「案件が獲得できます」と謳うのは、最高のオファーでしょう。仕事を得るために資格や肩書きを求めている人にとっては、喉から手が出るのかもしれませんね。

 

仮に、1件や2件、案件を獲得できたとしても、お金を払って得た実績では、実力はさしてつきません。クラウドソーシングサービスを利用して、安くてもいいですから、自分の力で仕事を受注したほうがいいです。