シェリーに興味を持った、持つようになったきっかけは色々ありますが、
最初に衝撃的だったのはスティル・ワインとの大きな違いと、
あまりの情報の少なさでした・・・


当時のスティル・ワインと言えば、まだフランス産主導な感じで、
今のように造り手や醸造学の情報などが取りざたされる時代ではなく、
ネット環境もまだまだ全然・・・そんな時代でしたが・・・

当時の僕のワインの整理の仕方は、

「国」が何処なのか?
「地域」が何処なのか?
「品種」は何か?
「生産社/者」は誰か?
「ヴィンテージ」はいつか?

だいたい、この五項目で大きなを分類して、
より知りたい場合は次のステップへ行ったものでした。

ところがどうでしょう、シェリーというのは、

国は「スペイン」のみ。
地域は「ヘレス周辺」のみ。
品種は「辛口はパロミノ種1品種」のみ。
生産社/者は葡萄畑を持たない場合もある。
ヴィンテージは基本無い・・・

これは、スティル・ワインを勉強していた者にとっては
信じていたものが崩壊するが如くの大事件でした。

何せ、
・マンサニージャ Manzanilla
・フィノ Fino
・アモンティリャード Amontillado
・オロロソ Oloroso
が全く同じ品種から造られるというから驚きです。

$シェリー・ミュージアム館長の嗜好文化研究の部屋-copas

白でもロゼでも、赤でもない違い・・・
16年前のこの自らの閉口状態は今でもよく覚えています(笑

当然、好奇心旺盛な自分はそれを調べずにはいられなくなりました。

そして最初に読んだ本は今は無き鎌倉書房の「シェリー:高貴なワイン」
マヌエル・M・ゴンサレス・ゴードン著 大塚謙一監訳
1992年初版発行。

$Sherry Museum館長[中瀬航也]のオフィシャル・ブログ-Sherry1992