皆様にご報告をさせていただきます。

飼い主さんが見つかりました。

しかし"良かった"それで終わりにはできない。
いろいろ書きたいところなんですが、先ずは御礼を言わせてください。

ありがとうございました。

たくさんの皆様に見て知っていただき、情報の拡散のご協力をいただきありがとうございました。

昨夜、保護主のかたからメッセージをいただきました。

内容は、飼い主を名乗るかたから連絡があったということで、なかには飼い主を偽わる場合もあるので、その判断するためのご相談をいただきました。飼い主さんかどうかの確認は慎重にすすめることができたと思います。

そもそも
そもそもですよ
この犬だって飼い主のかたが『所有者の明示の義務』を守っていれば、こんなことになってないのですよ、みなさん…。

幸いにも親切なかたに出会えて、怪我もなく無事に保護してもらえた時点で、私たちは連絡を受けることができ、愛犬が直ぐに私たちに会えて、互いに安心し共に家に帰ることができるようにしてなくちゃ…。

そこが先ず重要なんですよ。

今回のように『飼い主さんが見つかりました。』『ありがとうございました。』『良かった!』それで終わりとはいかないんですよ…。

殺処分にならなかったから良かった
譲渡されたなら良かった
そうじゃない、犬の幸せはそこで終わりではないことと同じだと思うんです。


  所有者の明示の義務の大切さ

本来なら、飼い主は飼い犬に首輪をして、犬の身元を示すために首輪に鑑札と狂犬病注射済票の装着をする所有者の明示の義務を守る責任があります。

しかしながら、これを守らない無責任な飼い主さんが多く、それゆえに殺処分をせざるを得ない事態を招いたり、殺処分を減らすために譲渡を推進するために保護団体等が自治体と連携協力して保護動物の育成に努めていますが、保護動物の頭数の多さから、適切な飼育が出来ずネグレクトや最悪な場合は多頭飼育崩壊を起こした事件となったニュースも目にするようにもなりました…。

どこに問題の原因があるか
どこに問題の解決策があるか
ということなんです。

飼い主次第という言葉の重さと重要性を何度でもどこまでも痛感します。

殺処分を反対される皆様、お願いです。
行政への批判ではなく、殺処分を招く原因に着目をしてください。殺処分ゼロではなく所有者不明犬をゼロと言い換えて、すべての犬の飼い主の皆様に対して所有者明示の義務の徹底を促すための声をあげてください。

その犬にとっての幸せを考えてください。

家に帰ることができることが一番です。
適性飼育や飼育環境、迷子にしないように飼うことへの注意を声をあげてください。それでも迷子にしてしまった際に備えて、犬の身元を示すための義務付けを守ることの大切さを声にしてほしいです。


  なぜ迷子に?なぜ届け出をしなかったのか?

話を戻しますが、この犬の飼い主さんと判断できた"ひとつ"は犬の写真(数枚)です。

そこには飼い主さんが撮影された日常の犬の暮らしが見えた数枚の写真からでした。

正直にいいますね、決して良いと思える飼い方ではありませんでした。

そして写真を見たときに分かりました。

なぜ脱走をして迷子になったのか…。

屋外飼育をされていましたが、屋外飼育だからダメとか悪いという簡単なものではありません。

犬の置かれた環境や飼い方、飼い主という犬の一生を預かる責任ある立場に問題を感じたからです。

勘違いしないでほしいので付け加えると、これは飼い主さんへの批判でも非難でもありません。なので写真等も掲載はしませんが、事実としての率直な私の感想です。

それと飼い主さんかどうかとは別です。
数枚の写真からも飼い主さんに間違いないと直ぐにわかりましたよ。

ただ、なぜ、迷子の届け出もだしてなかったんでしょうか…。

ここまで何の音沙汰もなく、各所への届け出も出さなかったんですか?

不審に思うのが自然ですよね。

飼い主さんによれば、過去にも二度ほど首輪が切れて脱走をさせて迷子にしてしまっていたそうです。(今回は首輪が抜けて…)

これまで犬が戻ってきたのでという理由…
保健所の保護犬の情報に似た犬を見つけれなかったからという理由…

これが理由で届け出を出してなかったそうです。

腹が立ちました

犬が帰ってきたとか…
検索して見つけれなかったのは…
都合のいい身勝手な言い訳にすぎないです。

飼い主の届け出の務めをしないなんて、飼い主としては無責任でしかないのですから。

なぜ過去にも二度も首輪を切って逃げたのか…
今回も首輪を抜いて逃げたのか…
私が飼い方に感じた問題もここで、そこが大事なことだと思うんですよ。

ここを理解しようとする努力と改善の努力をしないと、これからも犬の幸せはないと思います。

飼い主さんであることには違いないと思えばこそ、なんだか犬が可哀想で仕方なかったです…。

こうして保護主さんと飼い主さんが会うことになり、犬と飼い主さんが再会し確認することになりました。


  飼い主という存在は卑怯…

わかっていたけれど、喜ぶんですよ…。
会いたかったのは大好きな飼い主さんしかいないんですから… 喜ぶに決まってるんです。

卑怯ですよね、飼い主なんて。

逃しといて
逃すような飼い方しといて
現れたら犬が尻尾を振って喜べば
それ以上どうもこうもないんですよ…。

だから、私たち飼い主は犬からの愛に応えれるようにしなきゃダメなんです。

この犬の飼い主さんは愛犬の愛をしっかりと受け止めて、しっかりと飼い主になってほしいです。

最後まで犬のために真剣に向き合って努力くださった保護主のかたには心から感謝しています。

返還するときは、所有者明示の義務の違反行為を含めて脱走経験してるのに飼育環境や飼い方の改善なしの事情と状況を保健所に話して飼い主へ飼育指導をしてもらってください(思うことはあっても直接的には言えないひとも多いので)などのアドバイスもさせていただきましたが、保護主さんがしてくださったそうです。

犬のためにしっかりと確認してくださったり、アドバイスまでしてくださったので、きっときっときっと良い飼い主さんとなってくれると信じたいです。


  最後に

今回もブログを読んでくれた皆様、声かけや情報の共有や拡散にご協力をくださった皆様
ありがとうございました!

誰よりも、飼い主となる覚悟を持って、犬の飼育環境を整え、身の回りのものを揃えて、仮の飼い主さんとして犬のためにとお世話をされてきた保護主さんの今日までの日々には頭がさがります。
ありがとうございました!しかないです…。

最後に保護主のかたに私は聞きました。

保護から飼い主さんへの返還までを通しての経験から、すべての飼い主の皆様へ何か思ったことやメッセージがあればお願いしますと。

私のブログを見てくれる皆様は私と同じ飼い主の皆様だからです。


  保護主のかたより皆様へ…

そうですね…

もし自分の子供が迷子になったら親は血眼で探すと思います。人間の子供には捜索願いが出せますし、事件となれば警察も全力で捜索します。

はっきりいいますと、あくまで犬猫は飼い主の落し物。


警察が力を貸してくれる訳じゃありません。

他の落し物を一時預かり後に処分するかのように、簡単に保健所に引き渡されてしまいます。


今回ワンちゃんを保護したのが朝5時。

保護する為の環境を整える必要があり、遅くても明日の朝迎えにいきます。と警察に一時預かりをお願いしました。


しかし、保健所へ引渡しますと連絡があったのが数時間後の午前11時頃。

確かに口約束です。

警察の方にも朝からご迷惑かけました。


でも、怒りを抑えられませんでした。

電話口で業務的な口調で『なら今すぐ引き取りにこれますか?』『約束して頂けないなら引渡します』これが今の日本の現状です。


保護するにあたり、色んな不安がありました。

本当に正しいことなのか、自分に覚悟はあるのか。


でもそんな不安が吹き飛ぶくらいの、『護らないと。』という感情が込み上げてきて、寝る時間も削り準備を整え迎えにいきました。


なにが言いたいかというと

逃がしてしまった。逃げてしまった。


ふざけないで下さい。

どれだけ多くの人に迷惑をかけたのか。

何より大切な家族を危険に晒したか。 


それをわかってほしいです。


ペットは物じゃありません。

人と変わらず生きています。

怖い悲しい嫌だ。感情もあります。


飼い主である事の証。これを与えてほしいです。


捜索の為、殺処分されない為ではありません。

どれだけその子に向き合えてるか。

どれだけ飼い主として覚悟を持っているか。


飼い主とペットを繋ぐ『絆』の大切さを再認識してほしいです。


今回の保護を経て、たくさん調べたり、簡単な事じゃないんだなと考え改めさせられたりと。

とにかく学びのある体験となりました。


正直、めちゃくちゃ寂しいです。  

でも最後は 楽しかったよ、ありがとう でお別れしてきました。


愛情を与えた分、愛情を返してくれます。

そんな愛おしい存在を悲しませないで下さい。


たくさんたくさん、愛情をあげて下さい。 

きっと飼い主の皆様の人生を豊かにする、良きパートナーであってくれると思います。


まとまりませんが、終わります。