​飼い主の皆さんは読まれましたか?


こちらのニュースの記事、読まれたかたはいますか?私は友達に教えてもらって読みました。


お友達は「酷くない?!」「あり得ない!」と言って、行政やマイクロチップについての批判めいたことを感情的に口にしていました。


私は何事かと思って読んだ後に友達に話しました。とても残念なことだけど、これは他の迷子犬たちにもあったりすることだし、寧ろ想定内で"あり得ること"だと思うと話したんです。


そのあたりを書く前に、先ずは記事の内容を下に貼りますので、読まれてない皆さんには読んで知って考えてみてほしいなぁと思うんです。よろしくお願いします。



​ニュース記事の内容


「迷子の『こつぶ』がごみ扱い」
高松市内の動物愛護団体が1月下旬、SNSに書き込んだ。迷子犬の体内には個体識別用のマイクロチップが埋め込まれていたが、車にはねられて死んだ後、送られた先はごみ処理施設だった。 



ほっそりした茶色い体に大きな耳が特徴の雌犬「こつぶ」。野犬の子犬として生後1カ月でさぬき動物愛護センター「しっぽの森」(同市)に引き取られた。 

市内のドッグサロンで人に慣れる訓練を8カ月受けた後、小中高生が参加する「学生愛護団体ワンニャンピースマイル」(同市)の支援で昨年末に市内の一家へ譲渡された。

飼い主の女性(46)によると、当時2歳のこつぶは、始めはケージ内でビクビクと落ち着かない様子だったが、徐々に環境に慣れ、散歩を楽しみにするそぶりを見せるようになった。 

だが、1月下旬に市内を散歩中、女性の持つリードをこつぶが引っ張った際に首輪が抜け、そのまま逃走。

女性は保健所や警察に連絡し、ワンニャンピースマイルの協力も得て、ポスター掲示やSNSで目撃情報を集めた。 

3日後の朝、女性の元に高松南署から電話があった。「昨夜車にひかれた犬の特徴が、警察への届け出の情報と一致した」。亡きがらは道路を管理する土木事務所が既に回収していた。

事務所に電話すると「もう処分した」と告げられた。女性は「直接確認しないと愛犬かどうか分からない」と訴えたが、担当者は「回収時には既に袋に入っていたため、衛生面からそのまま処分した」として、亡きがらとの対面はかなわなかった。

事故現場で撮られた写真を確認し、体の大きさや色、模様からこつぶと判断するしかなかった。小学4年生の息子は愛犬の死を知って「せめて埋めてあげたい。会えないの。骨のひとかけらもないの」と泣いた。 

女性は「逃がしてしまったことに飼い主として責任を感じているが、最後に会いたかった。こつぶの死を無駄にしたくない」と話す。 

こつぶの体には小さなマイクロチップが埋め込まれていた。

阪神大震災(1995年)で多くのペットが行方不明となり普及の議論が高まった。90年代後半から実用化され、環境省も装着を推進している。

直径1~2ミリ、長さ8~12ミリの円筒形で、犬猫の首元の皮下に注射器状の器具で埋め込む。専用の機器をかざして個体識別番号を読み取り、データベースに登録された飼い主の名前や住所を呼び出し、ペットの発見に役立てる仕組みだ。

こつぶにはチップが装着されていたのに、飼い主の元になぜ返されなかったのか。 

県警によると、迷い犬・猫を保護した場合は、全12署に1台ずつ読み取り機を配備しているが、交通事故で死んだ場合は確認していない。

路上で死んだ犬猫の回収は道路管理者や自治体が業者に委託するのが一般的だが、「回収業務は道路の安全管理にとどまり、死骸の損傷が大きい場合もある」(高松土木事務所)などの理由から、そのままごみ処理施設に送られてしまうのが現状だ。

チップの取り扱いについては国の指針があるが、路上で死んだ犬猫は想定していないため、こうした事態が起きているようだ。

環境省の動物愛護管理室によると、生きた犬猫が保護された場合は各地の保健所や警察署が確認することになっている。

逃がさないための管理が優先で事故死は取り組みの範囲外(同室担当者)という。 

ただ、チップの存在が悪質な繁殖業者による死骸の遺棄や虐待死の抑止力になると期待されている面もある。

環境省の担当者は「事故死などの事例が多ければ、都道府県と対応を話し合いたい」と話す。 

自治体の先進的な取り組みもある。
埼玉県上尾市ではごみ処理施設に持ち込まれる犬猫の死骸は首輪の有無にかかわらず、回収業者がチップの情報を読み取っている。

過去にペットを探す飼い主から処理施設に問い合わせがあり、獣医師協会の助言を得て10年から市が業者に読み取り機を貸与している。横浜市でも17年からチップの情報確認を回収業者との委託契約に盛り込んでいる。

チップ自体の普及が進んでいない問題もある。
ペット保険を取り扱う「SBIいきいき少額短期保険」(東京)が2019年に行った犬猫の飼い主への調査によると、チップ装着の割合は犬で35・2%、猫で17・8%にとどまった。

こうした中、22年6月には改正動物愛護管理法の施行によって、繁殖業者やペットショップに装着が義務づけられ、愛護団体や個人から譲り受けた場合には装着が努力義務となる。

ワンニャンピースマイル責任者の鈴木葉子さんは「飼い主の責任として、ハーネス着用や2重リードなどの脱走対策は必要だが、装着が一部で義務化されるのに、交通事故などの場合を想定しないのは制度として問題だ。亡くなった子に飼い主が最後に会えるように団体として働きかけていきたい」と話している。【西本紗保美】


 落ち度について…。


これが、記事による内容です。
皆さん読まれて率直な感想はいかがでしたか。

この件についての私の全体的な感想からですが、なぜ、これがニュース記事になったのだろうか…という思いです。感情的な人たちがSNSで騒いだためか、行政や管轄に批判やクレームの連絡などが集まったせいなのかな…。

本当に大事なところはそっちのけで、今回のことに限らず、なにかあると、なにかのせいや誰かのせいにするような風潮がたびたび目につくけれど、「誰かのせい」や、この場合なら「制度の落ち度」にしても仕方ない。というか、考えかたがハナっから違うでしょう…。

このニュースの焦点は「落ち度」なのですが、読んでいて思ったのは、落ち度の焦点がズレていることと、問題定義にすべき落ち度が幾つかあるように思いました。


​なぜ、学ばないのか…。


最初に書いたように、迷子にしてしまう恐ろしさは飼い主である私たちなら誰もが抱くものです。そして、その危険性は多くの犬たちの迷子と迷子の結末を日頃から目にしているからだと思います。

時に疑似体験であり、他人の経験から想像し学ぶことができます。そうした飼い主皆さんの経験と犬たちの死を無駄にしないためにもブログに書いたり、飼い主である私自身も、自身の立場に置き換えて考えて現状を見直したり、自分の気の緩みなどから愛犬を守れるか、常日頃から肝に銘じて様々な点に気をつけています。

これは私たち飼い主の誰にも後悔など味わってほしくないし、まして、その後悔の被害ともいえる犬たちを減らしたくて日頃から繰り返しの啓発のブログを書いているわけですが、起きてしまったことは飼い主のミスや不運が重なったのか残念に思いました。事故で亡くなるケースは多く、犬には恐ろしい痛い思いを与えてしまって申し訳ないことだったと思います…。

今回のように、今もまた多くの迷子の投稿が毎日あがるSNSの現状を見ても、放っておくこともできずに思うところを自分なりに書きたいと思いました。


​迷子に関していえば…。


どこまでいっても逃がしてしまったことは飼い主として責任。首輪抜けを避けるためのハーネスの着用をしていなかったなら、落ち度があるのなら、"そこ"だと考えるのが普通だと思います。

この記事にもあるように、譲渡先の団体の指導には、ハーネスとリードの二重の装着による脱走対策をお願いされていたなら、譲渡以降は飼い主の考えや判断でしかないからです。

この場合、私なら自身の責任を受け止めて、皆さんに自らのミスや判断の甘さの反省とともに、何が悪かったのか。何が足りなかったのか。何が大切なのか。多くの飼い主の方と愛犬のために、悲しい思いをしないさせないための啓発の声を自分なりに届けようとすると思います。


​マイクロチップについて…。


現実的に考えてマイクロチップの役割は第2第3の手段であることは犬を飼う「飼い主」であれば理解しているはずのことです。




今後、6月からは繁殖業者やペットショップに装着が義務づけられ、愛護団体や個人からの譲渡の場合の装着は努力義務となるそうです。(既に努力義務とされているのが中途半端で徹底されないわけです。)譲渡においても「義務」で良いと思いますが…。あえての抜け道って何なんでしょうね。

上記のような一部での義務化ではなく、例外なく全の飼い犬と飼い主においてのマイクロチップの挿入・装着の義務化が決まれば、鑑札や狂犬病注射済票以外のもので、新たな犬の身元証明として正式に認められることになるわけですよね!

そうなれば、今とは状況も変わっていくと思うけれど、認知され周知され定着するまでは時間もかかるのは想定できることでもあります。

結論からいえば、
これまで全国共通の日本の法律により義務化されている「鑑札」・「狂犬病注射済票」の次に、"さらに"加わる「マイクロチップ」をという考えや位置づけは変わらないと思っています。

二重リードとハーネス着用のような、飼い主にとっては安全性をさらに求めた改善策であり、動物愛護法違反の遺棄を減らすなどの現状の不幸なペットを取り巻く問題の解決策になるようにと考えられたものだと思っています。より責任の重さを課すということですよね。

というか、今この話をしても仕方ないですね…。(笑)ごめんなさい。

現時点では、
飼い主の守るべき法律は「狂犬病予防法」による「狂犬病注射済票」を首輪に装着すること。「所有者の明示義務」として飼い犬の登録証である「鑑札」を必ず首輪に装着をすること。です。

犬の不幸は、これらを守ってない人が「飼い主」となっているところです。ここにこそ、「問題」や「落ち度」などとして啓発を唱えるべきだと思います。

この飼い主のかたもそうなのですが、そもそも守るべきことを守ってさえいたら…。

今の法律にある義務を守り、飼い主の責任を果たすことなく、ある側面でいえば問題をすり替えるような「落ち度」みたいな発言や感覚はどうかと思ったのが、率直な感想であり、違和感です…。

まして譲渡した保護団体が、それらの義務を果たせるしっかりとした飼い主となれるように、伝え教えるべき飼い主への教育もしてないのなら、こちらのほうが「落ち度」であり、改善点といえるんじゃないですかね…。

呆れるほど、鑑札や狂犬病注射済票の装着義務も守らないために、大切だという愛犬を守れない飼い主が多いんですから…。

飼い主の意識の低さ、悲しくなりませんか?


​鑑札、狂犬病注射済票の装着は必須


今回のニュースになった点に戻りますが、落ち度は幾つも何処にでもあったと思います。

今後の課題のために、多くの嘆きと悲願の声をあげていくという点では個人的に賛成でもありますが、行政へのクレームや批判の対象では全くないと思っています。

お分かりだと思いますが、これは飼い主次第で防げることだからです。

事故死して収容された場合にも、鑑札と狂犬病注射済票が装着されていれば連絡が届きます。さらに、迷子にした時点で、市に連絡して事故の場合の相談をしたり、クリーンセンターなどに連絡しておくことも大切な備えとなることです。



ブログだけでなく、SNSでの迷子にされた飼い主のかたにも大事なことだからこそ、盲点とならないように情報としてお伝えしております。
実際に一目でも再会でき、その遺体と向き合った方々もおられます。どんなことをしてしまったのか、目の当たりにすると思うんですよね、いろんな声も聞かせていただきました…。

犬は喋れません。
そのための法律と義務は守りましょう!

迷子と保護してくれた場合に備え、首輪に鑑札などの公的な身分証明があれば、所有者である私たち飼い主へ連絡がもらえます。直ぐに家に帰ることができれば犬のストレスも軽減できますよね。

飼い主の名前、電話番号等記載した迷子札でも構わないので装着しましょうね。

二重三重の備えとしてのマイクロチップも大切だと思います。が、マイクロチップ入ってるから大丈夫だなんて思っちゃダメだと思っています。

そもそも、マイクロチップが入っているとは一目で分からないし、読み取り器を持っているとは限らないのですから。どこでも誰でも一目で飼い犬や飼い主がいることが分からないと考えるほうがベターだと思います。

大切な愛犬
家族の一員の愛犬

そうであるなら、この愛犬を守るということがどういうことなのか、今回のことでもよく理解できることなんじゃないかと思いました。


    

鑑札を紛失されたなら、市に連絡して願えば数千円で再交付してもらえます。 

狂犬病注射済票は、毎年の接種と同時に交付されるので、その場で装着しましょう。