★ 善通寺運転免許更新センターの土、日曜開庁について

 

(辻村修:質問)

これまで足掛け25年間の議員活動を行ってきて最後の質問となるわけであるが、善通寺更新センターの土日開庁については、諸般の行政を運営していく上で県民本位に行動することが重要であり、県民の皆さんの利便性に合わせどのように行政が変わり、サービスを向上させていくのかという観点から1年間こだわって質問してきた。過去3回は、納得できる答弁を頂けなかったが、前回質問した際、日曜開庁に伴う予約制や平日閉庁等による人員シフトについて研究を進めているところであり、県民の利便性の向上の観点から重要な課題として受け止め、「運転免許行政の在り方検討プロジェクトチーム」を編成し、今後予定されるマイナンバーカードと免許証の一体化等と合わせて検討していくとお聞きした。

そこでこのプロジェクトチームで土日開庁や免許証の即日交付についてどのような調査・研究が進められたのかお伺いしたい。

 

【森本交通部長:答弁】

辻村委員の善通寺更新センターの日曜開庁についての御質問にお答えいたします。委員御指摘を踏まえて、善通寺更新センターを始めとした更新センターにおける日曜開庁について運転免許更新者を対象としたアンケートを実施しております。また、日曜開庁実施県から情報収集を行っておりますところ、より詳細かつ具体的な情報収集を行うため、視察を予定しておりましたが、現下の全国的な新型コロナウイルスの蔓延により、現時点で視察の目処は立っておりません。

現在、日曜日に開庁している県運転免許センターに加え、その他の更新センターをどのようにすれば日曜日に開庁可能となるのか、体制の確立とそのシフトを可能とするための各業務の見直しなど、免許更新以外の業務のサービス低下を招かないよう県下全域の免許行政サービスのバランスを勘案しつつ、今後予定されている全国統一システムへの移行や講習のオンライン化等の免許行政の課題と並行して調査・研究を行っております。

 また、先程、御説明いたしましたアンケートにつきましては本年1月4日から2月2日までの期間で、今後よりよい行政サービスを県民に提供するための調査・研究材料を収集することを目的として、県運転免許センターとその他の更新センターに来庁した運転免許更新者1,488人を対象に実施しました。

 その中で更新センターでの日曜開庁に関連する項目についてご報告させて頂きます。

まず、議員御指摘の善通寺更新センターについてですが、綾歌郡、丸亀市、善通寺市、仲多度郡在住の464人を対象に「善通寺更新センターで希望するサービスについて」聞いてみたとろ、複数回答を含めた有効回答484票のうち、「免許更新の1回来所(免許証の即日交付)」が322票で全体の66.5%と一番多く、「(2回来所のままでの)日曜日の免許更新」については、32票で全体の6.6%となりました。

なお、善通寺更新センターを含めた全ての更新センターにつきましては、「更新センター(東かがわ、小豆、善通寺)で希望するサービスについて」聞いてみたところ、複数回答を含めた有効回答1,224票のうち、「日曜日の免許更新」については、506票で全体の41.3%となりました。

 アンケート結果を踏まえ、引き続きプロジェクトチームを中心に調査・研究を続けて判断して行こうと考えております。

 

(辻村修:再質問)

  おそらく善通寺更新センターは違反者が来ておらず、高松の免許センターに行っており、高齢者も比較的に多いからこのようなアンケート結果になったと考えられるが、現に高松の免許センターに更新者が集中しているわけで、アンケートをするまでもなく、日曜日に需要が多いのは明らかである。またアンケートは、日曜日にこだわっているが、実際は、職業柄、土日にしか仕事を休めず、土日に更新を希望される方が非常に多い。また、即日交付についても、機器の整備やシステム変更もあると思うが、他のセンターでもできているので不可能ではないと判断している。先程の答弁からシフトについても色々研究を進められているということであるが、個人的にはそこまで難しい研究をしなくても可能であると考える。シフトを上手く回すことができないのであれば平日の休みを1日増やすことも検討すべきである。

とにかく多岐に渡る警察行政については今後、課題が増えていくことが予想され、人口が減少し、財政も厳しくなる中で知恵を使って突破口を見出してほしいと考えるわけで、その点について所見を再度お伺いしたい。

 

【森本交通部長:答弁】

辻村委員の善通寺運転免許更新センターにおける日曜開庁についての再度の御質問にお答えします。

まず、土曜日の更新業務についてですが、運転免許の更新業務を行うためには、警察庁が管理する全国システムへの登録等が必要となりますが、同システムについては、全国共通で、土曜日、祝日において運用されていないことから、香川県独自に運用を行うことは困難であります。

次に人員のシフトによる日曜開庁の実施についてであります。現在、多くの県民の方が日曜日に免許更新を行えるよう県運転免許センターにおいて他の更新センターから応援派遣を受けて集中的に日曜更新の運用を行っております。そのため、同時に更新センターでも日曜更新を実施することになると、応援派遣を受けることができず、県免許センターの職員のみで対応することとなり、結果として日曜勤務の代休取得者が増え、県免許センターで行っている平日の業務、具体的には、新規に運転免許を取得するための試験、安全運転相談、在留外国人対象の外国免許への切り替え、高齢者を対象とした認知機能検査や高齢者講習、住所や氏名など運転免許証の記載事項変更、運転免許の申請による取消・経歴証明書の発行、運転免許証の再交付等、県免許センターでのサービスの著しい低下に繋がり県民の方の権利に大きな影響を及ぼすことが考えられます。

このように日曜開庁を直ちに実施することは厳しい現状にありますが、今後予定されている全国統一システムへの移行や講習のオンライン化により、各業務の人員配置をはじめとする現在の業務運用が大きく変わることとなりますことから、更新センターの日曜開庁につきましては、その点を踏まえ、どのようにすれば可能になるのか人員配置や運用方法等について調査・研究を行ってまいりますので何卒ご理解頂きますようお願い申し上げます。

 

(辻村修:再々質問)

 土曜日と祝日に免許システムが動かないのであれば、この日を変更してもらい、平日にしてもらえばいいだけの話である。高松の免許センターが応援派遣してもらって集中的に行っているため、免許更新以外の他の業務に影響が出るのであれば、毎週開庁する必要はないわけで、シフトを研究するということは、こういうことを研究しなければならないと考える。例えば、東かがわを第一日曜日、善通寺を第二日曜日というふうに少しでも日曜開庁を行うためにはどうすればよいかという努力の跡が研究に見受けられず、県民本位という言葉が聞こえてこない。

最後になりますが、今後、この県民本位に立って、こうした免許行政を含めた警察行政の在り方をどのように考えていくのか警察本部長にお伺いしたい。

 

【今井警察本部長:答弁】

 辻村委員の善通寺更新センターの日曜開庁についての御質問にお答えいたします。先程も申し上げましたが、県運転免許センターは日曜日に他の更新センターから応援派遣をして運用しております。例えば善通寺更新センターを開庁することになれば、県免許センターに応援派遣ができなくなり、免許センターの職員を総動員して対応しなければならず、結果として平日に代休を取得する必要が生じ、その弊害が出てくることが考えられます。

 ただ、委員御指摘のとおり、更新センターにおける日曜開庁については、県民の利便性の向上の観点から大きな課題として受け止めており、可能なかぎりの配慮を払っていく必要があると考えております。したがいまして、全国システムへの移行や講習のオンライン化への対応に加えて、免許証の即日交付やこういった重要課題を含めて同時に検討していく必要がありますので、引き続きプロジェクトチームを中心にしてどうやったらできるのかという観点で検討して行きたいと考えておりますのでよろしくお願いいたします。