★善通寺市長に就任して、初めての市議会定例会。 選挙中にマニフェストに掲げた項目を中心に『所信』を表明させていただきました!★

 

【所信表明演説(令和4年6月定例会)】

 

おはようございます。本日、6月市議会定例会を招集いたしましたところ、議員皆様には、時節柄ご多用の中ご出席いただき、厚く御礼申し上げます。

さて、今議会は、私にとりまして市長就任後初めての定例会でございますので、市政に対する基本的な考え方なり、所信の一端を申し述べまして、議員の皆様の、より一層のご理解とご協力をお願いいたしたいと存じます。

尚、就任してまだ一か月余りでございますので、不十分な内容となりますが、前もってお許しをいただきたいと思います。

私は、第7代善通寺市長として市政を運営させていただくことになりました。私が生まれ育った善通寺市は、街中に多くの古墳などの遺跡、明治の洋風建築、現代の施設が共存し、文化の薫り高い、歴史のある大好きな街です。

来年は、市政施行70周年、また、郷土の偉人・弘法大師空海ご誕生から1250年の記念の年となります。しかし、現在、本市を取り巻く環境は、二年以上に渡って続くコロナ禍に加え、人口減少、少子高齢化等々で、大変厳しい状況にあります。現下最大の課題であるコロナ対策について、国や県の動向に注視しつつ、適時適切に進めていく一方、DX等の最新技術を用いた改革、民間資金や民間活力の導入、広域行政の推進、効率化を図るべき分野のダウンサイジング等々、知恵を使い、力を合わせ、私が先頭に立ち、職員をはじめ、市民の皆様と一緒に取り組んでまいりたいと考えております。

 

それでは、私の市政に対する基本的な考え方を申し上げます。

 

第1といたしましては、持続可能で安全な街づくりです。

国連で採択された持続可能な開発目標・SDGsのうち、まずは『(ゴール7)エネルギーをみんなにそしてクリーンに』『(ゴール11)住み続けられるまちづくりを』に着目し進めてまいります。本市は2020年9月に、2050年までに二酸化炭素排出量を実質ゼロにすることを目指す『ゼロカーボンシティー宣言』を表明しております。

その目標達成に向け、着実に歩みを始めなければなりません。また、地域を持続可能なものとし、市民生活の安全性を高めていくため、市内の農業・農村の多面的機能が適切に発揮される環境を保全するための取り組みや、災害に強い、各公共インフラの整備を進めるとともに、それぞれの地域の皆さんの自律的なまちづくり活動がさらに発展するよう取り組んでまいります。

 

第2といたしましては、安心して子供を産み、育てられる街づくりです。

核家族化、共働き世帯が増えた現状を踏まえますと、安心して子供を育てるシステム作りは、社会の必須事項であるといえます。特に、テレワークが進む今日においては、子ども連れでも働きやすい環境を、民間主体とともに創造することが求められており、市内に住み、子どもを産み育てたいと思っていただけるまちを、地域全体で目指していかなければなりません。また、子どもたちが健やかに成長できるよう、スポーツ、学習、食育といった、あらゆる分野において、先進的なまちを目指してまいります。

 

第3といたしましては、高齢者が安心して生活できるまちづくり

です。

本市では、人口が減少する中、高齢化率は上がり続けており、昨年12月1日時点で、人口 31,032人中、高齢化率は31.9%、65歳以上の人口は 9,903人となっています。高齢者の一人暮らしの方も多く、その福祉政策の拡充や生活支援が大きな課題となっております。そのようなことから、健康寿命をできるだけ延伸することができるよう、関係機関との連携を深めていくとともに、高齢者のみなさんが、ご自宅に閉じこもることがないよう、できるだけ外出しやすい環境を整えていくことが重要であると考えています。また、防災の観点からも、高齢者等を地域全体で守ることができる体制づくりに努めてまいります。

 

第4といたしましては、デジタル・DXを活用した街づくりです。

少ない職員数で、増大する業務を処理するためには、ICT技術を活用して、行政手続きの簡素化・業務の効率化を図り、サービスの質を維持・向上させていかなければなりません。また、慢性的な人手不足の状況下、将来的にIT人材の不足が顕在化しています。そこで、特に若年層の皆様に、ITに関する教育を受けていただけるような環境を整え、官民問わず、ITに強い人材を市内で育成するとともに、地場産業の人材の高度化や、収入の高い情報通信産業の誘致を推進し、地場産業のCX・コーポレート トランスフォーメーションを支援してまいります。

 

第5といたしましては、未来の社会でたくましく活躍する人づくりです。

人口減少、少子化が進む中、未来の善通寺市を担う人材育成、及びその体制整備は急務です。非婚率も上昇しており、今後V字回復で人口増加することは考えにくい状況にあります。10年先、20年先を見通し、幼保小中学校の公教育体制の見直しに取り掛かる必要があります。社会の変化に対応できる人材育成のため、ICTの活用を進化させつつ、子供たちを未来のIT社会に順応した競争力のある人材に育てていかなければなりません。

 

第6といたしましては、地元産業の発展、若者の働く場があるまちづくりです。

本市の農業産品、工業製品の情報発信、販路拡大支援を図るとともに、善通寺を代表する『新しいブランド産品』づくりに取り組みます。また、市内における未活用地等も視野に入れ、様々な企業活動の受け皿となり得る場所を幅広く検討してまいります。さらに、産官学の連携を図り、情報通信産業が市内で展開されるよう取り組み、「若者が働く場」の創出に向け、挑戦してまいります。

 

第7点といたしましては、魅力ある善通寺のまちづくりです。

来年の『空海ご誕生1250年祭』の成功に全力を傾けるとともに、世界遺産を目指しております「四国遍路」という文化が、より地域に根ざすものとなるよう、様々な手法を駆使したいと考えております。また、善通寺の代名詞でもありました大会陽の「はだか祭り」の復活に向け、関係機関との協議を始めるとともに、市民プールの夏場以外の活用策の検討や、現在整備中の(仮称)偕行社公園、あるいは、南大門前広場での『善通寺マルシェ』の開催などにより、賑わいの創出に努めます。さらに、観光資源をブラッシュアップし、バズるスポットを発信するとともに、近隣市町と力を合わせ、広域的連携による観光振興や魅力づくりを推進します。

 

 

以上7つの項目を推進していく過程で大事なのは『情報収集』と『情報発信』です。また、時代に応じた市政の実現に向け、不断の改革を推し進めていくことは当然ですが、これと同時に、本市に新たな魅力と活力を与える、地方創生に向けた取り組みを加速させることが重要となります。これまで述べた項目は、市民の皆様とお約束したマニフェストであり、その実現に向けて、常に耳を長くし、難しい課題にポジティブ思考とチャレンジ精神で取り組んでまいります。どうか、市議会議員各位におかれましては、私の意のあるところをお汲み取りいただき、ポストコロナ時代の市政発展のために、格段の御支援と御協力を賜りますことを切にお願いいたしまして、市政運営に当たりましての、私の所信表明とさせていただきます。何とぞ、よろしくお願い申し上げます。