お友達から質問を頂きました。

Q: トイレでよく気になるのですが、用を足した際、浮くものと沈むものが日によって異なります。これって何か健康と関係するものなのでしょうか?

A: 良い便を出し続けていると、色々な利点があります。日頃から自分の大便を見ることは大切です。動物園の飼育員や、野生動物の管理者さんらは、動物の健康状態を把握する手段として「糞」を確認すると言います。

大便は食べ物のカスであるという認識があると思うのですが、実のところは1/4程度しかないのです。残りは剥がれ落ちた腸の粘膜と腸内細菌(死菌&生菌)であり、特に後者の細菌が多くなります。ですから、便を見ると言うことは、腸内細菌の状態を見ることになります。

良い便が出るためには善玉菌が優位になった状態で、消化された食物を醸(かも)します。要するに、発酵の系統です。発酵するとガスが出ますが主に炭酸ガスであり、あまり臭くはありません(むしろ、場合によってはあまい匂いがします)。発酵して菌数が増えるので、便の嵩も増えていきます。ですから、笑ってしまうような、マンガのようなウンチが出てきます。そんなに食べていないのに、便が多いと感じるのもそのためです。

良い大便と判定するための目安をお伝えします。
・色は明るめ(明るい黄色)
・量が多い
・やや細め
・臭いがあまり臭くはない(時にあまい臭い)
・水に浮く(ガスを含むから)
・快便
・ほぼ毎日でる


悪い便の条件は発酵の真逆であり、悪玉菌優位の腐敗です。腐敗はメタンや硫化水素などの毒ガスが発生するため悪臭となります。ハエが好きな臭いですね。便秘しやすくなります。となれば、そんな便が腸内に停滞していれば発癌に結びついても不思議ではありません。

悪い大便と判定する目安は、
・色は焦げ茶色~黒っぽい
・量は少なめ~並み
・太め
・固い(下手すると便器から流せない)
・悪臭
・沈む
・排便は苦行
・便秘がち

ということですが、毎回最高の大便が出るとは限りません。食事内容により変わります。
個人的な経験では、ジャンクフードを食べた翌日は悪めの便が出やすいです。
抗生剤を飲むと、かなり死んでしまいます。抗生剤で下痢をする人がいるのはこのためです。
食品の保存料も腐らないようにするための物質にて、抗生剤のようなものです。

腸内細菌叢が善玉菌で有り続けるためには、菌の供給、菌の餌が必要です。

善玉菌の中心は乳酸菌と酵母ですが、種々のヨーグルトや乳製品、本当に発酵した食品(納豆など)ですね。薬局に売っているビオフェルミンでもいいでしょう。ビール酵母とビタミンとミネラル含有しているエビオスはお勧めですね。

善玉菌の餌はオリゴ糖が有名です。蜂蜜に豊富です。これは人は分解酵素がないので直接菌へ届きます。あとは、繊維質です。繊維も人は分解酵素を持っていませんので、菌は喜びます。人が分解できない繊維質を善玉菌くんらが分解してくれて栄養素としてくれます。

良い便で有り続けることの利点を挙げますと、
・免疫能力が約20%上がる
・アレルギー疾患が緩和されることが多い
が中心となりましょう。