渦中編から つづく・・・

 

 

自力では脱出できないって書いたけど、

人って不思議なもので、

なんとか辻褄を取ろうとするんだ

 

その 辻褄を合わせること = 心のバランスを取ろうとする衝動

 

鬱かも知れない身近な人が異様にのめり込むものはなんだろう。

 

その人の琴線に触れるものが何かを観察しよう。

 

何かにのめり込んでいるうちはね、

わりと直ぐに元に戻れる位置にいると思うんだ。

戻れないと、その先は、全く動かない究極の鬱がある、、、

そんな気がする。

 

心のバランス

 

失われたものを取り返すかのように、

空いた穴を埋めるかのように、

浸水する水をかき出すかのように、

何かに没頭しようとしてしまうんだ。

 

でも、

その自覚はないよ、

だって、必死だから。

なんで必死になるんだろう。。。

 

それは、

 

ね、

 

 

魂の叫びなんだ

 

もうね、

魂の衝動だから、

止めようと思っても止まらない

 

それをしなければあなたは壊れる!?

そう言われているかのようだ。

 

この衝動に従う

というか、

従わざるを得ない かな

 

みんなにそうしろっていうことじゃないからね。

私がしていたことはなにかっていうとね、

 

 

1)コンサート通い

 

当時の私が何の衝動に突き動かされていたかというとね、

病的にクラシックコンサートへ通い詰めたんだ

特にオーケストラの交響曲

圧倒的な音量

 圧倒的な迫力

  耳だけでは聴かない

全身に音が響き渡る

 体が音で振動する

 

曲を聴くよりも体を振動させたかった?

そんな感じかも。

 

何度か行く内に、

感動する演奏に出会うことがあって、

これが暴走のきっかけになったみたい。

 

すると感動する演奏を探し始める

チケットを取りまくる

文字通り手当たり次第に。

 

奏者や指揮者じゃなくて、

いつ、どこで、演奏会があるかが重要。

音楽業界にいた親戚にもチケットを頼みまくり、

さぞ迷惑だっただろう。

週に5日コンサートへ行ったこともある。

 

会場へ向かうため、

毎日17時近くになると、

タイムカードの前でカードを持って待つ日々。

なんて酷い医者だろうね。

倒れていたと思ったらベルサッサ帰宅。

*ベルサッサ:ベルが鳴ると同時にサッサと帰る

 

17:00を打ち込んで、

脱兎の如く会場へ向かう。

その時の予定表が今もあるのかなあ、、、

手帳に各会場への乗り継ぎ時刻表を書き、

何両目のどのドアも記録したメモ。

 

感動できなかったら腹が立ったむかっ

で、

よし、次だ!!

 

どれくらい続けていたのだろう.....

ある日、

妻に怒られた

 

 

「もう、いい加減にして !! 爆弾爆弾爆弾

 

妻の堪忍袋の緒が切れる瞬間だった。

目 ハッ とした

 

その一言でスイッチは切れ、

鬼のチケット取りは終息した。

夢から覚めたみたいな感覚だった。

 

みんながみんな、

ひと言でスイッチが切れるかは分からない。

修羅場になるかも知れない。

 

でも、自分ではスイッチを切れないんだ。

切って欲しいとも思わなかった。

必死だから。

 

鬱病の近くにいる人は、

もし堪忍袋の緒が切れたら、

ちゃんと怒った方がいいとおもう。

 

コンサートを想い出すと全身を音で包み込んでいた至福の感覚だけがある。悪い想い出は記憶しないのか、できないのか、、、

 

 

2)沖縄の海

 

月並みだ。

でも、

ビーチでのんびり じゃないよ

 

青い海 青い空 潮騒 白い砂浜

 

その砂浜でね、

 

 

穴を掘っていたんだ

 

なにかで沖縄入りして、

沖縄在住の人に頼んだの。

 

綺麗な海岸へ連れて行って! って

 

で、

ただただ、

穴を掘っていたんだ

 

何かを話していたと思うけど

全くなにも覚えてはいない

記憶がゼロなんだ。

 

ただ ひたすらに

砂浜を掘り続ける

となりに山ができる

 

できた砂山へ向き直る

掘った穴へ埋め戻す

そのまま掘り進めて

となりに砂山ができる

 

できた砂山へ向き直る

掘った穴へ埋め戻す

時々海を眺める

 

そして掘っては山ができ、

埋め戻しては掘り進め、

これを延々と繰り返していた

 

寒くなってきたから帰りませんか?

 

あ、ごめん ごめん

そう言えば日が沈みそうだね

沖縄も日が落ちると冷えるね

 

 

3時間半が経過していた

付き合った人は迷惑だったろうに

 

でも、

この大自然の癒し効果は絶大だった

 

山でも海でもどこでもいいから、

大自然の中に身を置いて欲しい

人工の音が全くしない場所がいい

 

風の音

 水の音

  虫の音

   草木の音

    深い森林

何処までも広がる

 青い空

  蒼い海

   白い雲

    水平線

     地平線

もちろん、山でもいいのよ

 

 

ここに居たい!

そんな場所を見つけて欲しい

 

帰りたくない!

それは まだ 心が 満タンじゃないんだ

 

心を満タンにするのは容易くはない

鬱の時は大穴が空いているみたいだから

 

その穴を狭めてくれるのが、

あなたの側にいる人であり、

大自然なのだと思う

 

コンサートより満タン度が高かった

あ、

これは個人的な見解だけどね。。。

 

いまも大自然は大いなる癒しと安寧を得られる場です

 

 

3)宮古島の先輩

 

これも海繋がり

宮古島へ一家で移住した先輩家族

昔のご近所さん

小さな事は気にしない的なご夫婦

本当は分からないけどね。

 

これも衝動だけど、

話を聴いてくれそうなご夫婦だから、

えい!って行ってみたら、

快く受け入れてくれた。

 

奥さまが海の見える丘に連れて行ってくれて

たくさん愚痴を言ったのかも知れない

覚えていないんだ

 

ただただ奥さまは話を聴いてくれた

何かを言われたかも知れないけど

やっぱり覚えていないんだ。

 

ただ話を聴いてくれたことが嬉しかった。

ふつうに接してくれたことが嬉しかった。

 

それで心はかなり満たされた覚えがある。

記憶は曖昧だけれども、

とても良い想い出の1つです。

 

 

4)差し伸べられた手を掴む

*写真はネットから拝借

 

捨てる神あれば拾う神あり

正にこんな感じだった

 

自分の診療所に居候を と後輩Sくん

経済的支援をする という会社さん

その後のアドバイスをくれた 皆さん

 

清水の舞台から飛び降りる

そんな感じの退職届の提出

あっさり受け取られて驚いた

あ、自分は要らない人間だったんだ

その時に気づく

やっと ね。

 

こんなに簡単に辞められるんだ。。。

あっけにとられた。

 

退職後は半年くらい薬が抜けなくて、

抜けられないというか、

恐くて止められないんだ。

断薬なんて恐くてできないよ。

2〜3回の練習で舞台には立てないみたいな感じ。

 

不安や不眠は続いていたし、

救急車の幻聴が聞こえては怯えていたし、

廃人の居候だったとおもう。

さぞ迷惑をかけただろう

きっと手を差し伸べたことを後悔もしただろう。

 

原因が消えても不安は消えない。

少しずつ、少しずつ、

氷が溶けるように

ゆっくり と

ゆるゆる と

段々大丈夫かも知れないって思えてくる

 

だから慌てないでね。

本人も 周りの人も。

 

1mmでも前に進んだら褒めて欲しい。

自分を 鬱の人を。

 

で、

断薬後も役に立ってる感じのしない居候状態、

精神が安定してくると、

逆にこの状況に焦りを感じ始める。

ただの役立たずじゃんか って。

 

そんな時に講演会のお話が来たのだ。

当初は後輩Sくんと交互に登壇していたけれど、

後輩君の話が上手で到底かなわないと思った。

 

真似をしようとしたけど、

無理だった。

 

そうではなく、

自分のままのスタイルでいい、

そんなアドバイスをU女史からもらい

吹っ切れたのでした。

このU女史はその後も私の人生を変え続けるのです。

そうして、今の私になっっていったのです。

 

講演回数は数えていないけれど、

8年で700回はもう超えただろうか。

 

分かりやすさを追及し続け、

とても面白い

 吉本より面白い

  とても分かりやすい

   生活が変わって体も変わった

 

そう言って頂けることが増えました。

人の役にたってる そんな感じもします。

 

 

長くなった。

ごめんなさいね。

もう一度言うね。

 

 

魂の叫びを聴いて欲しい

ラブラブラブラブラブラブ心を満たして欲しいラブラブラブラブラブラブ

 

方法は問わないけど、

なるべく人に迷惑をかけたくはないけれど、

人に迷惑をかけなければ脱出は叶わないと思う

 

差し伸べられた手を掴め!

他人に迷惑をかけろ!

っていっちゃっていいのかな.....

 

私の運がよかっただけだとか思わないで欲しい。

あなたを想ってくれる人の手を払いのけないで欲しい。

これには勇気が必要だ

 

あなたの本当の苦しみを分かる人なんかいやしない

それは あなた ではないからだ

だれも あなた にはなれやしない

でも、理解してくれる人はいる

 

渦中にいると分からないけど、

周りの声に耳を傾けて聴いて欲しい

周りの人をしかと観て欲しい

あなたを想う心を感じて欲しい

 

きっと居るから

あなたが扉を開ければわかる

隙間でいいんだ

恐いけどね、ちょっとの勇気なのね。

 

そんなあなたを騙してね、

どうにかしてやろうなんて人は、

そういるもんじゃないからさ

信じてみようか。

 

あなたは 唯一無二の あなたであり

誰も代わりになることはできないんだ

もがくのは仕方がない。

 

ただ苦しみから逃れようとするんじゃなくて

差し伸べられた手を掴むだけでいい

 

あなたが

 あなたの足で

  あなたの意思で

   一歩を踏み出す

 

それしかない

いや、

それだけなんだ

 

ちょっと、勇気はいるけどね

自分の影からは逃れられないんだ。

光と影 表と裏 でひとつなのね。

 

一歩を踏み出すと分かると思う

思ったよりもたいへんじゃないって

 

 

どうかな、、、

 

書いている自分が涙でよく画面が見えないんだけどね

拭くのも面倒くさいほど流れてる.....

 

 

最後に 好きな言葉を あなたに。

 

 

生きてるだけで 丸儲け by 明石家さんま → 娘さんの”いまる”さんに命名されている らしい