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2017年10月17日火曜日。
とうとう検査結果を聞くことができる日です。
つまり、治療を始められるかもしれない日です。
どれだけこの日を心待ちにしていたことでしょう。
長かったです。
正体の分からない首や鎖骨周辺と左腕の腫れは、かなり成長していました。
痛みは度を超えていて、痛み止めなど既に効きません。
いつも首を圧迫されているかのような息苦しさも増しました。
喉の奥が赤くもないのに痛くなり始めていましたし、不気味な予感のする咳も続いています。
たいして動いてないのにすぐに心臓が煽ってしまい、疲れきってしまう体力のなさも思い知らされました。
痛くて苦しくて力が入らない私の身体、、、。
それでも、今まで外では仕事を何とかやりきってきました。
でも、仕事を終えて帰宅して倒れ込んでいると家族が「また何を怠けているのか」と言わんばかりに私に聞こえるようにため息をついたり舌打ちをしたりする毎日。
私の身内には私の説明が理解できないの?
こんなに私が苦しんでいるのに、病院につき添おうなどという考えすら微塵のかけらもないらしいです。
いっそ入院なら入院させて欲しい。
だけど仕事は?
打ち合わせ済みの披露宴もあるのに。
司会者交代なんて考えられない!
ラジオのレギュラー番組だってあるのに。仕事に穴を空けるなんて考えられない!
教室の休講もしないといけない。
受講生の皆さんや、契約しているカルチャースクールには、大変迷惑をかけてしまう。
でも、この苦痛から早く解放されたい!
こんな考えが渦巻く中、たった1人でハンドルを握り、愛知病院まで行きました。
さて、到着すると診察の順番は比較的早く回ってきて、G先生の診察室に通されました。
するとG先生が開口一番に
「検査の結果が出ました。今日はどなたかご一緒ですか?」
と、おっしゃいました。
この一言で、いろんなことを思いました。
きっと、結果を聞くこの瞬間は、一般的には不安でいっぱいで、身内の誰かに付き添ってもらいながら聞きに来るのでしょうね。
もともと私は、何かのがんであることを大前提に紹介状を書いてもらっていますし、日本人の2人に1人ががんを経験すると言われていることも学んでいますし、きちんと治療すれば現代の医学で治せる病気だということも学んでいます。
ですから悪性腫瘍疑と言われても、ショックは無くて、むしろ「もしも入院ということになったら仕事はどうしよう」ということの方が心配で仕方ありませんでした。
こんな貴重な知識をいただけたのは今までの担当番組の中の愛知病院さんのコーナーのおかげです。
番組を担当した本人が、こんなに役に立ってよかったと思っているのですから、その番組を聴き続けていてくださった人が、もしいたとしたら、きっと私と同じ恩恵にあずかっていることだと思います。
そう信じています。
さて、話を戻します。
G先生の問いに私は「いえ、1人で来てます。」と答えて、先生の目をじっと覗き込みました。
すると先生は「悪性リンパ腫です。」と一言。
次に私の口から出た言葉は「じゃあ、この首のところとか、切って取るとかしないんですよね?」
G先生は「抗がん剤治療になりますから切りませんよ。」
ここまできたら思わず「良かったーーーー!」と言ってしまいました。
すると先生が怪訝そうな表情をなさったので、某芸能人のように声帯が無くなってしまったらどうしようかと思っていた旨を説明しておきました。
とにかく病名が分かったので先に進めます。
苦しみから解放されるのです!
さて、ここからは血液内科の先生にバトンタッチです。
G先生が既に血液内科のF先生に引き継いでくださっていたので、直ぐF先生の診察室に行くことになりました。