$【ゲンキポリタン】愛と勇気の生活ブログ-99日間プロジェクト

一歩づつ進んでいく。時には三歩進んで二歩後退することもある。それでいいことを「ライフスキル講座」で学んだ祐子さんは、あせらずに進んでいくことを受け入れ実行しようと心がけました。相手も形だけの友人ではなく、知人程度の交際を承諾しました。

 しかし裕子さんにはまた違った不安がありました。「もし、本当の私を知ったらきっときらいになるだろう」という思いです。

 それがどこから来たのかわかりませんが、おそらく、こどもの頃の体験に原因があるようでした。父親が家を捨てたときから、祐子さんは父親に会いたくてお母さんを困らせた過去がありました。まだ5歳~6歳の時です。寂しくて悲しくて不安になるのも当然です。父親が家を出た理由と祐子さんの間には関係はありませんでしたが、幼いこどもは万能感を持っています。

 万能感は、自分の望みはすべて叶うというあり得ない感覚ですが、こどもの場合にはそれが実現する場合が少なくありません。泣いたり、すねたり、感情的な行動で親をコントロールするからです。

 しかしすべて叶うを裏返すとすべて自分のせいになります。つまり父親が出て行った原因は自分にあると思い込んだのです。そして激しく泣くときに困った母親が、「そんなに泣くからお父さんは出て行ったんだ」とたしなめました。

 この記憶が心に暗い記憶を投げかけていたのです。本当の自分は母親が言うようにダメな人間だと思い込んでいたのです。

 そのため誰とも本当の意味で親密な関係になることができず、その一方で自分に関心を持ってくれる人には、本当の自分がばれないようにのしたい思いから、過度に期待に応えようとして不毛な恋愛を依存的に繰り返してきたのです。

 ゲンキポリタンでは、自分が考える完璧な人のイメージを捨てるようにアドバイスを続けました。いままで受け入れてもらっていた肯定的な面が否定に変わることは恐怖でしょう。

 しかしいまこの思い込みを変えるには冷静で客観的な論理的な思考が必要なのです。それなしには「過度に期待に応えよう」とする態度は変えられないのです。

 ゲンキポリタンは「祐子さん、考えてみてください。5歳のあなたに家庭をひっくり返す力があったと思いますか?」と投げかけました。

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