今年もあと少しです。

個人的には、自分を犠牲にしていつも誰かの

看病をしていた1年。

看病も支援と同じだと言い聞かせながら、

来年はもっと羽ばたきたいと思う南大阪校の

藪下です。

 

ある日、字が上手とは言えない子の悩みを

聞いていました。

上手とは言わないではなく。

書く事が苦手なのです。

書きたくても、書けないのです。

この2年で上手に発達していました。

ですが、彼は彼なりに心の中の「葛藤」を

話してくれました。

 

「先生、書いた字が読めなかったら、中学できっと

×が付くねん。僕が書いた字が読めなかったら・・・」

 

その気持ちを一旦、私の中で受け入れ、

昨日書いていた年賀状の話をする。

 

「先生の旦那さんは「之」って名前が付くんだけど。

元部下の方が、本当に大丈夫か?ってぐらい

字が上手とは言えないのね。

「之」が何だか踊っているねん。」

 

生徒は、目を輝き始める。

 

「先生、僕より下手?」

比べるもんやないけど、絶対に貴方が上手よ。

「本当?見せて~」と何だか盛り上がる。

 

だけど、この元主人の部下は凄い仕事が出来るのです。

中学しか出てないけれど、営業力は凄いのです。

そして、読めないような字だけれど、

必ず、年賀状は全てを手書きで書いて下さる。

そんな話もする。

 

「最近は、年賀状の全てを印刷にしてるでしょ。

それが悪いとかではなくって、全部、その方は

手書きだから、私達家族は、心があったまる

んだぁ。字が上手だとか下手だとかではなく。

何百枚の年賀状の中で、全てを手書きにする

人ってきっと我が家に来る中ではひとりしかいない。

毎年、その方の年賀状を見て、

相変わらずやなぁ~って旦那さんと言うんだけど。

何だか一生懸命書いた。ってわかるんよ。

こういう人だから仕事が出来るんだなぁって

そう思うねんなぁ。だから絶対大丈夫なんやで。」

 

そんな話をしていると

彼は、字が上手だとか下手だとか、そういう事

ではないかも?特に年賀状はそうかも?

全部手書きは、確かに僕も嬉しいなぁ~。

 

彼の目は、どんどん輝く。

 

誰かに今まで

字が汚いだとか、

丁寧に書きなさい。だとか

きっと言われてきたんだろうなぁと予測がつく。

 

上手に書きたくても、

書く事が苦手な子に、

丁寧に書きなさい。は酷だ。

ましてや、何百回書くよりも、上手に書ける

支援の仕方がある。

 

時々、私は授業の中で彼等がどんな悩みが

あるのか?さらっと聞き出す。

そんな事を悩んでいたのか?

と胸が痛くなる。

そう。私達からすると「そんな事」なのだ。

「そんな事」は結構、どっちでもええやん。

て事。そこも修正をかけてあげる。

 

帰る時に

「先生、年賀状持ってきてね」と笑って

帰って行った。

 

再来年は、私も年賀状を全部、手書きに

してみよう~。とこの生徒から大事な事

を教わった。

 

今年も1年、ブログを読んで頂きまして

ありがとうございました。

来年もどうぞ宜しくお願い致します。