去年の1月、HD東久留米さんが開催された半日コースのRide Like A Proトレーニングに参加しましたが、1年ぶりに参加で、今回は1日間のフルコースです。
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1日のトレーニングを経て、去年の半日トレーニング後よりも更にライディングテクニックの向上を実感できています。
このトレニーニングで得られる技術は、ワインディング等を軽快かつ安全に走行できることにも繋がりますが、ツーリング全般において安全に走行し、家をでてから100%安全に帰り着くことを最終目標にするものです。
サーキット走行やジムカーナで最速タイムを狙うようなものではありません。
トレーニングを体験すれば誰しもが渋滞中の苦痛や狭い駐車場での駐停車などのシーンでの緊張を軽減することができるし、
また、狭い路地、狭くうねったワインディングも苦にせず通過できるようになるでしょう。
道を間違えても、片側1車線の対面通行道路で道路幅7mもあればたとえ重たいツーリングモデルでもひょいとUターンを決められるのです。慣れればタンデムでもできてしまいます。
実はワインディングでロードスポーツモデルに負けない走りができるようになる要素も、このトレーニングで会得できるのです。
つまり、1日のツーリングの無駄な緊張や無駄な体力消耗を減らことができ、ひいてはツーリングの疲れを軽減し、結果としてより楽しく、より安全にハーレーはじめとする大型バイクを乗りこなせるようになります。
時には「え!?ハーレーでこんなことできちゃうの?」と人を驚かせるような光るテクニックを見せることもできちゃうのです。
考えてみてください。
1日のトレーニングのために必要な金額はたった税込み16,500円(プラス高速道路代とガソリン代)だけです。
これだけであなたのライディングはガラリと変わり、今までにないライディングの楽しさを得られ、また、多くのハーレー乗りの中でキラリと光る存在になりえるのです。
同じ値段であなたがそのように光る存在になれたり、ツーリングの疲れを格段に低減してくれるカスタムってありますか?
ライディングギアってありますか?
そうそうは無いと思います。
同じ値段で安全を買うことはできますね。プロテクター類つけるとか。
しかしプロテクターは事故に遭って初めて効果が得られるものですよね。
一方トレーニングで得られるテクニックや心構えは、事故に遭わない走りや、最悪出会い頭等防ぎようのない事故に遭ってしまった場合でもダメージを軽減することに繋がります。
まるでRide Like A Proの回し者かのようなことを語りましたが、これはトレーニングを受けた自分の、偽りのない感想です。
事実、このトレーニングはリピーターが多く、今回自分が参加したときは比較的初回参加者が多いとのことでしたが、リピーターが6割くらい占めてる感じでした。
トムさんによると、参加して技術が向上するとまた新たな課題を発見できるので、より技術向上したくなってリピーターとなる人が多いとのことでした。
さて、トレーニングの内容、進み方などを紹介します。
当日は天気快晴、日中の気温は15度以上、ほぼ無風の絶好のコンディション。
トレーニング中は結構汗をかきますので(バイクの押し引きや走ったりするわけではないですが)、通気性のあるインナーウェアだけにします。
朝9時にトレーニング開始。
Ride Like A Pro Japanの代表かつインストラクターのトムさんこと今泉さんからの簡単な挨拶の後、軽い体操で体をほぐします。
その後トムさんによるバイクでの実演も併せた講義開始。
30分位の講義のあと、各練習項目の説明を受けいよいよバイクに乗って各自練習走行へとなるのですが、リピーターの方は説明はスルーして、さっさと練習に入ります。
前半メニューは去年参加した半日コースと同じでした。
(3)のUターン以降の練習メニューは、最低2段回の難易度が異なるコースが設定されてあり、参加者各自の判断で自己のレベルに合った難易度を選択できるように配慮されてあり、初めての受講者も安心です。
(1)低速走行
半クラ、アクセル一定、リアブレーキ引きずりの状態で、クラッチの調整だけで駆け足程度から歩くより遅い位まで速度調整しながら直線に走る。これを何度かやります。
渋滞で足着きながら止まったり動いたりしなくてもいいようになりますが、この練習の目的は、この後の直線スラローム、Uターン、8の字走行をマスターする上で絶対欠かせない半クラッチコントロールでの安定走行を身につけることにあります。
(2)直線スラローム
教習所でやる、パイロンスラロームですね。
教習所との違いは半クラッチコントロールでやることです。
微妙なパイロンとの微妙な位置関係でタイミングよくバンクと半クラッチを緩めてトルクを掛け切り返しを繰り返すのは意外と面倒です。
(3)Uターン
幅9m ⇒ 8m ⇒ 7m とだんだん狭い幅でUターン練習を繰り返します。
ここで、アクセル一定、リアブレーキ引きずりで半クラ調整でUターンが楽にできることを実感することができます。
最初は9m幅でも「絶対ムリ!」って感じですが、最初の低速走行でしっかりクラッチワークができるようになっていれば、意外とすんなりできるようになります。
コツがつかめると7m幅でのUターンも楽々できるようになります。
7m幅の道路って、片側1車線のセンターラインがある2車線道路で、路肩は狭く自転車1台が車道にはみ出さないように注意して走らなかればいけない、ってくらいの道幅で、車は楽にすれ違えますがUターンするには軽でも切り返しが必要なくらいの道幅です。
このトレーニングを積んでいない人で、この幅でハーレーを足着きながらのヨチヨチ乗りでなく一発Uターンを決められる人は滅多にいないでしょう。
(4)オフセットスラローム
スキーの大回転(ジャイアントスラローム)のようなコース取りでUターンを繰り返す練習です。
難易度が2段階用意されていて、やや大きな直径でのUターンとより小さい直径でUターンするコース設定がありました。
=ここで昼休み(タンデムレッスンタイム)=
昼休み中に希望者は「タンデムレッスン」が受けられます。
自分のバイクをトムさんが運転、自分はタンデムシートに座り、トムさんの技術、ラインどりなどを実体験できるのです。
凄いテクです。
初めて運転する他人のバイクでしかも2人乗りなのに、意のままに操るばかりか、左手をハンドルから離して右手一本アクセルコントロールだけでフルロックターンしてみせてくれます。
驚愕いたしました。
午後からは、
(5)交差点走行
十字路の内側をUターンしながら走行します。(ってイメージわきますかね?)
説明すると、まず十字路を左折、すぐさまUターンで戻りまた十字路を左折、でまたUターン、という感じで十字の内側を一周します。左折で膨らまないように低速でキュッと90度に曲がらないとUターンが困難になるので、気が抜けません。こちらも道幅が2段階用意され、習熟度に応じてより難易度の高いコースにチャンレンジできるようになっています。左回り、右回り両方やります。
また、Uターンではなくて360度旋回+もう半周して次の左折に向かうというより難易度を高めるやり方を取り入れる人もいます。
(6)8の字走行
教習所のようにパイロンを並べてコースが決まっているのではなく、回転半径がもっと狭く設定された枠内に8の字走行の入り口と出口だけ決められたコースで8の字走行します。
テニスコートのサーブする位置からコート内に入り、自コート内を一周してから相手コートでまた一周する、相手コート側に移る際はネットの中間あたりを通過するようにするコース設定と考えると分かりやすいかと。
こちらも“コートの広さ”で難易度が2段階用意されていました。
(7)急ブレーキ
急加速、急ブレーキを3回繰り返す練習ですが、最初はリアブレーキのみ、次にフロントのみ、最後にフロントリア両方の三段階を繰り返します。フロントリア両方の時はリアを先に掛け、0.5秒~1秒おいてフロントを掛けるようにします。この課題は難易度設定はありません。
課題は上記のとおりですが、(4)以降は各課題をワンセットで一連のコースとなるようになっています。
(4)⇒(5)
(4)⇒(5)⇒(6)
(4)⇒(5)⇒(6)⇒(7)
というふうに新たな課題を追加する形で一連で練習を進めていきます。
今回のトレーニングの結果、
トムさんも認めてくれるほど上達できて、昨年よりもグッと低速で安定した小回りができるようになりました。
これからトレーニングを受けてみたいと考えている方へ
トレーニング内容、留意事項はトムさんの説明実演付きのビデオがyoutubeで見れますので、頭に叩き込んで、普段ハーレー に乗るとき、右左折時などの時に気をつけて実行するようにしておくと、トレーニングでの上達が俄然違ってくると思います。
また、ハーレーに乗る時以外でも日常的に練習が出来ちゃうんです。
実は、速度を落として、セルフステアによるハンドル舵角を活かして、浅いバンク角でくるりと回ると高い旋回性を発揮するハーレーの特性と、バイクであればカブやスクーター、さらにはママチャリが実に似通っています。
セルフステアを引き出す方法はトムさんの動画で見ることができますが、曲がる方向に上体を回転させ、さらに頭を回して90度の方向にしっかり視線を向けて内側に体重を乗せます。
試しにママチャリやカブでやってみてください。くいっと曲がりますので。
これを実感してしまえば、あとはハーレーで応用するだけです。
自分自身、去年秋くらいから毎日自転車やスクーター乗る時にこの「自主練」をやりつつ、ハーレーで実行してきましたが、効果はかなりあったと思います。
今回のトレーニング中、トムさんが私のライディングをチェックしてくれた時、何度も「サムアップ」サイン(よくできました)をいただきました。
しかし、タンデムレッスンでトムさんがみせてくれたテクニックには遠く及びません。
今後も鍛錬を積み続けようと心に決めた次第です。
トレーニングを経験すると、重くてデカいハーレーではちょっと難易度の高いこんな狭くて急なカントもあるワインディングも気楽に楽しめるようになります。
例えば、最近雑誌などでもよく取り上げられて有名になった魚沼スカイラインとかも。
↓
あと一点、
タイヤをブリジストンバトルクルーズ H50に交換しいたことで、バイクが乗りやすくなり、トレーニング成果も得られやすくなっていたことも付け加えておきます。
バトルクルーズ のインプレはこちらのブログに↓
https://ameblo.jp/huewakas/entry-12540591819.html