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青春ウォルダム(月譚)  청춘월담 英題:Our Blooming Youth

 (tvN 20230206-0411 全20話)

 

【Episode 9-2】


 

~右議政の屋敷~

 

続く道を、吏判のチョ・ウォノが、輿にのって、駆け込んできました。

 

右議政チョ・ウォンボの元に慌てて、やってきたのは、王に、碧川の事件を含め、チョ一族が諫められたからでしょう。

 

市中にばらまかれた赤い紙片を、ウォンボに見せるウォノ。

ウォノ「あ、あいつら・・本当に生きていたんです!どうしたらよいものか・・」

取り乱してるウォノと正反対に、落ち着き払っているウォンボ。

ウォノ「国巫、あの女、碧川の盗賊の残党の一人だったんですよ。あの女が呪いを発し始めた時、碧川から宋が戻ってきたような感じがしませんでしたか?」
ヒョンニムと呼んでますが、従弟らしいですね。

 

ウォノ「アイゴー、あの野郎が、私の首を落とすために、鎌をもって、幽霊になって戻ってきたのかもしれません。うわ~~!! 兄上~~」

 

ウォンボ「宋が呪っているのは、我が一族ではないぞ」

ウォノ「え?」

赤い紙片を見るウォノ。

ウォノ「ああ!!あはははは! そうです、そうです、おっしゃる通りですよ。宋はチョ家を呪っているわけではなく、李家です! ここを見落としておりました」

大袈裟にわめきたてるウォノを冷然と見ているウォンボ。

 

ふと、我にかえったように、「・・・・でも、どうして、あいつは、私や兄上の代わりに、王家に呪いをかけたのでしょうか?」と不思議がるウォノ。

 

ウォンボ「自分の死の責任ある者を呪うのは、当然ではないか?」

ウォノ「え? だって、アイツを討伐したのは・・・」

口では言わないものの、手でウォンボを指し示すウォノ。

 

ウォンボ「王命なくして、なぜ、私が碧川に討伐に行ったりするのだ?」

ウォノ「あ~~~! そうでした! あの惨めな男が、生きたまま、杭につながれて処刑された理由は、我々のせいではなく、王命でした!! ああ、助かった!!」

 

ウォンボ「あれは全て、厳格な王の意志であった。」

ウォノ「李家です、そう」

ウォンボ「幽霊であるかないかに関わらず、この件と、うちの家門になんの関係があろうか?」

すっかり、気が晴れたウォノ。

 

ウォンボ「もっと重要なことは・・・王はなぜ、あえて、我が一門につばを吐くような真似をしたかということではないか? こんなことをした結果、一体、どうなると思う?」

 

ピンときていない様子のウォノ。

ウォノ「な、なにをお考えで・・・?」

この人のバカなふり、実は読めない部分もあるような気がする。

小物は小物なりに、でも、やっぱり小物は小物だけど(笑)

 

ウォンボ「しないわけがなかろう? 危機はまた、好機でもあるのだ」

ウォノ「私はなによりも、王が、碧川の事件を再捜査するのではないか、ということが心配で心配で・・・」

ウォンボ「そのようなことは起こらぬ。起こるはずがないと確信しておる」

なにか、手を打ってあるっていうことでしょうね。

 

ウォノ「私は、王なんかより、あいつらのことを、もっと怖れているのですよ」

ウォンボ「盗賊どもが生き残っているのなら見つけ出し、再調査など絶対にさせたりはせぬ。だから、心配するでない。わかったか?」

赤い紙片を見ながら、言い聞かせるウォンボ。

ウォノ「はい、兄上~~」

 

~王城内 市中~

結局、ファンは、またしても、パクソンビになって、ジェイと共に、マンヨンダンに向かうことにしたのね。

お忍び姿がふっとびそうなくらい、デカくて、目立ってるじゃん(笑)

 

その時、すれ違った編み笠の男。

たしか、右議政(ウォンボ)の使用人? 私設護衛?・・だったはずだけど、気づかれたね。

あ~あ、尾けられた!!

この人も、渋くて、ちょっと見、いい男だよね。

 

 

~マンヨンダン 庭~

しゃがみ込み、細い木の棒をもって、くるくる回しているガラム。

ガラム「これで、一体、何をさせたいんですか?」

ミョンジン「口述筆記をさせようと思う」

ガラム「それって何なんですか?」

ミョンジン「私が言った言葉を聴き取り、地面にそれを書くのだ」

ガラム「この棒で?」

ミョンジン「そうだ」

とりあえず、やってみようとするガラム。

ガラム「じゃ、なにか話してみてください。書いてみますから」

 

ミョンジン「あなたは無礼な女性です」

 

無礼な女性・・と書くガラム。

 

ミョンジン「あなたは、厄介な女性です」

 

ん?と、ミョンジンを見上げるガラム。

 

ミョンジン「私があなたに興味がないというのに、私があなたを好きだと思うのは、妄想というものです。なんと、バカげた女性でしょうか。私にも、好みというものがあるのです。なのに、木の上のキツツキのように、一方的に、自分の意見だけを言ったあとに、立ち去るとはどういうことですか?!」

 

ガラム「もしかして、礼判アガシのことを言ってます?」

 

無視されるガラム。

このネタ、まだ、引っ張るんだ?(笑)

 

ミョンジン「あなたのその傲慢な頭と後ろ姿を今でも、目に浮かびます。あまりにも怒りすぎて、頭がいたい!! 洗練された判書の娘? はん、ミョンジンは、興味ないです。顔が可愛いだけの女性? ミョンジンは、まったく興味ない。ミョンジンが待っているのは、あなたのような人ではない。」

 

それを聞きながら、地面に文字を書くガラム

ミョンジンは、可哀そう

 

ミョンジン「温かく親切な女性。。。ミョンジンの本当の価値を認める、美しく特別な瞳をもつ女性。私が探し求めているのは、そういう女性なのだ」

 

 

ガラム「(ミョンジンは、いかれてる)」

 

ミョンジンは、いかれてる

 

ミョンジン「とにかく、あなたのような女性は好きではない! ああ、どっか行け! 私の前からいなくなれ~~~~! ・・・・書き終わったか?」

 

今まで書いた文をさっと、手で消し去るガラム。

ガラム「まだ、十分勉強していないので、書き起こせませんでした。先生様は、そんなに話がお上手なのに、どうして、あの人に何も言ってやらなかったんですか?」

ミョンジン「いい質問だ。なぜ、しなかった、と思う?」

ガラム「ん~~、もしかして、お母さまの箒の柄で叩かれるのが怖かったから、とかですか?」

ミョンジン「お~~~、なんと、賢い弟子を持ったものだ! なぜ、そんなに、私の心がよくわかるのだ?

え? 正解なの?(笑)

 

立ち上がるガラム。

ガラム「でも、先生様。今のは、本当に感情がこもってましたね。なんと言ったらいいか・・・先生様は、ちょっと変わってますけど、言うべきことは全部、おっしゃってました。まるで、浄水を飲んだみたいに、すっきりしました。この縁談は、すでに破談になったんですから、次にまた、あの人に会ったら、今、言われたことを言ってやってください。」

肩に手を置き、元気づけるガラム。

 

ミョンジン「待っておれ、次に、あのキツツキ女に会ったら、鼻をぺったんこにしてやる!」

ガラム「本当にできますか?!」 ← 口調が教官!(笑)

ミョンジン「ああ、もちろん! 弟子よ、また、口述筆記をしよう」

ガラム「ええ、先生様。書く言葉を話してください!」

ミョンジン「ミョンジンは勇敢だ」

 

呆れて、見上げるガラム。

 

ミョンジン「本当にかっこいい男だ。」

 

ミョンジンは、勇敢です。本当に、かっこいい男です

 

ガラムが言われたとおりに書いていると、いつのまにか、しゃがみこんでいたミョンジン。

 

ミョンジン「これはまた・・・なんと可愛いやつめ! もう、書き文字を習得したのか?」

ガラム「ええ、先生様。先生様が覚えるようにとおっしゃったことは、全部、ちゃんと覚えてますよ!」

ミョンジン「ほ~~、そなたの師は誰だ?」

ガラム「先生様ですよ、先生様の弟子はだれですか?」

ミョンジン「もちろん、お前だ!」

あはははは!と笑いあうミョンジンとガラム。

なんか、幸せなやりとりだなぁ。

これも、立派な師弟愛だよね(笑)

 

そこに、パクソンビ(ファン)と、コ内官(ジェイ)がやってくる。

 

ミョンジン「おお、師兄(さひょん)! コ内官も・・・」

 

ファン「少し話したいことがあって参ったのだ」

ミョンジン「では、中にどうぞ」

 

ああ、その様子を、右議政のスパイに見られてました。

 

 

~マンヨンダン~

ことの次第を説明後・・・

ミョンジン「落雷があり、スモモの木が燃えてしまった・・・そして、硫黄の匂いがした・・・」

ファン「だが、硫黄単独では、それほど長い時間燃え続けることはないはずだ」

ミョンジン「なにかほかのものを混ぜて、それを木に覆っておいたとしたら、話は違ってくる・・・、おそらく、その者たちが硝石を混ぜていたら・・・」

ジェイ「硝石とはなんですか?」

ファン「主に、火薬の製造に使われるものだ。」

ミョンジン「そして、もう一つは・・・蜜蝋か?」

ガラム「高価なロウソクを作るのに使われるものではありませんか?」

ミョンジン「その三つを混ぜたとしたら・・そして、落雷が火をつけるのを待っていた・・・そうすれば、人をだますことができるだろう」

パンと手を叩き、「まるで、雷に打たれたかのように!」と驚かすミョンジン。

 

ミョンジン「ミョンジン、すごいだろ!」

笑顔で、頷くガラム。

まるで、息子を誉める母のような笑み(笑)

 

ミョンジン「だが、その3つの成分を簡単に入手できるのは、誰か?ということだ」

顔を見合わせるファンとジェイ。

今日のところは、この辺でいいだろうってことですね。

 

ジェイ「もう、宮殿に戻らなければなりません」

ファン「では、私も戻ろうとしよう」

立ち上がった二人の袖をつかむミョンジン。

 

ミョンジン「いくら、この件が、チョハの極秘の指令だとはいえ、人がする仕事に変わりはありません。つまり、無料のものなどないということです。チョハが、これらの、知識の提供を無料で手に入れようとしているように思えるのはどういうことですかな?ええい・・」

 

ちらっとファンを見上げるジェイ。

ジェイ「では、宮殿に戻ってから、お坊ちゃまがチョハにおっしゃったことを正確にお伝えするということでよろしいでしょうか?」

本人、聞いてますけどね(笑)

 

ミョンジン「・・・・(それは・・・)」

そんな大げさなことを言ったつもりじゃないミョンジン。

 

すぐに察し、袖をつかんでいるミョンジンの手を引きはがすガラム。

ガラム「いえいえ、独り言を言うのが、うちの先生様の趣味なんです」

ファンが、この弟子、なかなか、賢いなって思ってるの、おかしい(笑)

 

ミョンジンに、話を合わせろ、と、目で訴えるガラム(笑)

 

ミョンジン「まぁ、そういうことだ、ミョンジン、時々、そういうことをする趣味があって・・・その、そろそろ、食事時では・・・」

ファン「そなたの食事なら、チョハに代わって、私が払おう」

ミョンジン「師兄・・・。なんとありがたい!!」

ミョンジンに抱き着かれそうになるのを、しっかり躱すファン。

 

ミョンジン「あなたが寛大であることはわかっていたので、私も、もうすでに準備してあるのだ」

ファン「どういう意味だ?」

その時、「お坊ちゃま~~」と、ボクスンが出前にやってきました。

 

ミョンジン「おお、入ってくれ」

ボクスン「ちょうどいい時間に来たかどうかわからないけど・・・」

ミョンジン「ちょうどいいところに来てくれたよ。師兄が買ってくれるだろうと思って、事前に、彼女に注文しておいたんだ」

いつのまに?(笑)

四人分の食事を、頭の上に乗せてきたボクスンが、机の上に置くのを手伝うガラム。

 

ミョンジン「ごちそうになりますよ、師兄」

ガラム「いただきます、ソンビ様」

なんだか、あれよあれよ、という間に、そういうことになりました。

 

バクバク食べる3人と、お上品に食べるファン様。。(笑)

 

ジェイ「ん~~、おいしい。今日は、昼飯は抜くことになるだろうって思ってたんですよ」

ガラム「え・・・チョハは、コ内官にご飯を与えないんですか?」

チョハ、人非人扱い!🤭

ファン「・・・・・・まさか」

じ~~と、ファンを見るジェイ。

ジェイ「宮殿の台所には、最高級の食材が揃っていますが、私は、わずかな給金しかもらえない東宮殿のしがない内官ですから、食事を抜いても、誰が気にしたりするでしょうか?それだけじゃありません。チョハは、私に、たくさんの用事を言いつけるんです! あっちだ、こっちだ、これだ、あれだって・・言いつけて、時々、あまりにも忙しすぎて、一杯の水が夕食になることもあるんです」

ここぞとばかりに、惨状を訴えるジェイ(笑)

ジェイ「それでも、チョハは、私が食べたかどうかも、気に留めません」

聞きながら、悲壮な表情を浮かべてるガラム。

ガラムの中の、世子の評価はガタ落ちです。

目の前にいるけど。。。

 

ファン「・・・・・・」

 

ミョンジン「やはり、言ったとおりでしたな」

ガラム「ふぅ~!」

同意するガラム。

ミョンジン「どう思う? 師兄?」

ファン「皆から、チョハ、チョハと奉られているのに、どうやって、部下の気持ちを知ることができるのか? 私が思うに、チョハには、たくさん問題があるのですよ」

 

よく言った、とばかりに、「酒飲もう、そうそう、酒飲もう!」と、盃をもちあげるミョンジン。

乾杯~~!

ジェイ「(チョハには)問題がありすぎます」

そっちかい?(笑)

ファン「・・・・・」

仏頂面になるファン。

 

~右議政の屋敷~

例のスパイが、右議政に報告しています。

右議政「世子が、変装して出かけただと? マンヨンダンとな・・・」

近くによれ、と合図する右議政。

右議政(小声で)「これより、他のことは忘れて、コ・スンドルを密かに尾行せよ。どこにいき、何をしているのか、誰と会うのか、を調べるのだ。たった一つでも見逃してはならぬ。わかったか?」

スパイ「はい・・・」

はい・・って、ずっと監視し続けられるもんなのかな?(笑)

 

コ内官(ジェイ)のことは、何か事情あり、と踏んでいて、後で利用するつもりなのね。

 

~ファンの部屋~

作戦会議中のファンとジェイ。

 

ジェイ「蜜蝋は貴重なものですが、王城内の市場でも簡単に見かけることができます。」

ファン「硝石は、兵曹の物資調達部門から入手することができるとして・・だが硫黄は・・」

ジェイ「市場を見て回れば、見つけることができるかもしれません。同時期に三つのものを入手した人物を捜してみます」

ファン「どのくらいかかる?」

ジェイ「5日以内にはわかると思います」

ファン「気をつけるのだ。決して、ケガなどしてはならぬ。」

ジェイ「はい、チョハ」

すると、ファンが引き出しから、何かを取り出し、ジェイの前に置く。

みれば、紐でくくった3両(笑)

ファン「これが必要であろう。俸禄から3両を失ったのではないか?」

 

撃球の時の掛け金のことを言ってます。

 

ジェイ「今日は、兵曹の軍を応援したいと思います。正郎様の軍に、3両かけました

 

 

あ・・・と、思い出したジェイ。

 

目を細めたファンを見て、まだ、あんなことを根に持っているのか、と呆れながらも、袖の中からなにかを取り出し、手のひらに乗せてみせるジェイ。

同じように、紐でくくられた貨幣です。

 

ジェイ「実は、チョハが参加されると聞いて、すぐさま、翊衛司に賭けなおしたのです。私は、素早い判断力に優れた女なのです」

 

にっこり微笑むと、「では、これは・・・」と、先ほどの3両をひっこめようとするファン。

さっと、手を出すジェイ。

ジェイ「ですが、せっかく私のためにご準備してくださったので、このお金はいただきます。私は、お金が大好きなんです」

そういって、袖の中に、全部を戻すジェイ。

 

ははっ、と思わず笑うファン。

内心、自分に賭けなおしたと聞いてご機嫌。

 

にっこり笑うジェイ。


 

~右議政の屋敷~

3両とは比べ物にならないくらいの大金を渡している右議政(ウォンボ)

 

この人誰?

右議政「遠路はるばるよく来たな。旅費くらいは渡してやろう、よ」

甥「これは、我が一族の力の強さを表しておりますね。どんなに遠くても、こないわけにはまいりません」

受け取る甥を見て、笑みを浮かべるウォンボ。

なんか、また、悪だくみなの? そうなのね?

 

 

~ファンの部屋~

ファン「今、なんと申した? 儒学者たちがなんと申したと? むかっむかっむかっむかっむかっ

 

~宮殿の外~

ああ。儒学者の直訴みたいな奴だ。

さっきの、右議政の甥っこが、代表格の学士ってことなのね?


右議政の甥「我々の嘆願にあたり、お許しを得たいと思います。古来より、雷と雷鳴は、天からの意志であると理解されてまいりました。従いまして、王様に置かれましては、天を観察し、そして、これらの災害を終わらせる天の意志がなんであるかをご理解いただきたいと存じます。」

 

物見台から、不敵な笑みを浮かべながら、甥の口上を聞いている右議政。

右議政が先導したわけね。

 

右議政の甥「スモモの木に落ちた稲妻は、天の叱責にほかなりません。したがって、天に応えるべく、この国の父としての役割を果たすために王様にふさわしき方策を、僭越ながら注進させていただきます。」

 

皆の関心が、集まっている中、そっと、宮殿を抜け出すジェイ。

 

それを追うように、護衛武士に指示を出す右議政。

 

注意深く、ジェイの動きを目で追っている右議政。

 

右議政の甥「古より、国を収める者は・・・・」


 

~王の執務室~

 

チョ一族の、チョは、曺だったのね(笑)

「ソンジュ府使 チョ・ドウォン・・・」

 

今回の直訴で提出された請願書らしき巻物を放り投げる王。

「ヤンジュ牧使 チョ・ウォンヤン・・・全羅道兵馬制使 キム・ヒョンウォン・・彼らの反芻は、ソンジュのチョ一族で、半分は、チョ一族の血縁者か、母方の姻戚関係ではないか!」

大きくため息をつく王。

王「これは全部ではない、チョ一族が私にひけらかす権威は・・・。ああ、あのろくでなしどもめ!どのようにして、私の罪を悔い改めさせ、私の美徳を天に届けさせるというのだ?

嫌な予感しかしない王。

まさに、増長させてきたツケが、自分の首をしめているんだと思います。

 

~正殿~

表の騒ぎを受けて、結局、官僚たちが呼び集められました。

 

吏判(チョ・ウォノ)「落雷は、天の怒りの象徴であると考えられております。その怒りが宮殿のすももの木に降りかかっているのに、どうして、意味がないことだと言えましょうか。まったくもって、奇妙なことでございます。」

この芝居がかった大げさな物言いに、うんざりしている反対側=左側(笑)

 

領議政「なんと! 言葉に気をつけなされ。過去の平和な時代でさえ、理由もなく、宮殿に雷が落ちることもあったではないか!」

左議政「それだけでなく、仮に天が怒っているとしても、恐れ多くもチョナの徳の欠如を非難したりするのでしょうか? この国の宮廷にも、恥知らずな腐敗した役人たちはたくさんおりましょう! たとえ、本当に、天が国を罰しようとするのであれば、これは、その者たちに対する罰なのではないでしょうか?」

右と左の舌戦です。

 

この人は・・どの判書だろう?(笑)

「チョナ、どうか、これらの恐ろしく奇妙な出来事のために恐怖に震えている民たちをお憐れみください。」

跪くと、一斉に、右議政以外の右側が土下座をはじめる。

「どうか、民たちをお憐れみください!」

 

最後に、真打登場とばかりに、ゆっくりと前に進み出た右議政が跪く。

右議政「どうか、감썬(カムソン)をご志願くださいませ。」

※ 감썬=なんらかの警告をうけた王としての謹慎を表すため、食事の際の皿の数を減らして、民に模範を示す行為

 

감썬という言葉に、思わず、は・・と息をもらす王。

 

右議政「そして、天の前で試練をお受け入れくださいませ、チョナ」

頭を下げる右議政。

 

王「감썬だと? (-"-)」

なんということを言い出したのだ、と天を仰ぐ領議政。

左議政「右相!! なんと無礼なことを申すか!! 臣下の分際で、恐れ多くもチョナにカムソンを進言するとは、どういう了見か!

怒りをあらわにする左議政。

兵判「チョナ、これはとんでもないことでございます。どうか、この者どもの言葉など、お聞き入れくださいませんよう!」

 

とはいえ、たとえ王であっても、半数の官僚たちが進言していることを無視できないのも、また、今の宮廷の臣下政治の在りようなのです。

 

そして、今、こうしている間も、門の外では、儒学者たちが大挙して、王を責め立てているわけで・・・それを、一般の市民たちは遠巻きに見ているわけで・・・。

放置は、王の無策であり、赤っ恥です。

 

王「もし、カムソンを志願したら・・・もし、本当に、カムソンをしたら、天からの許しを請い、この外の騒ぎを落ち着かせることができるのであろうか?」

 

領議政や左議政たちの「チョナ~~!」は、どうか、おやめください、お考えを改めてください、の「チョナ~~!」です。

 

その声を、手で制する王。

勝負ありました。

頭を下げながら、ほくそ笑む右議政。

 

~中殿の間~

中殿「カムソンとな? 伯父上が、本当にそのような要求を?」

女官「ええ、媽媽」

なんたることを・・と、眉間に皺をよせる中殿。

 

~領議政の執務室~

右議政に、1本とられた形になった左側陣営のみなさんです。

 

兵判「一体、どうすれば、あいつらのように、狡猾になれるのでしょうか?」

領議政「彼らは、一族の力を使い、チョナを支配してきたのだ。なにも今始まったことではない。」

 

左議政「チョナは、カムソンの要求を受け入れられるだろう。あやつらと闘う方法がない以上・・・」

別に、王側についてるわけじゃないっていう距離感のある言い方が、なんとも。。。

 

そして、実際に、王、ファン、ミョンガン皇子、ハヨン公主のもとに、品数も減らされた質素な食事が運ばれてくる。

 

これが、本来の“カムソン”ではなく、王家が愚弄された屈辱の証だということをわかっている王やファン。

 

こんな食事を見たこともなく、涙を浮かべるミョンガン皇子・・と、

切なげに見守る内官たち。

 

悔しさを隠し、凛として、「おいしい。味はちゃんとしている」と、強気に口に運び続けるハヨン。

この子、いいよね!👍

 

~娼館~

一方、対称的に、豪勢な食事が並ぶなか、右議政派の官僚たちが宴席を囲んでいる。

 

右議政「あなた自身の権力のためだけに、こういった豪勢な食事を楽しんではならないのですよ、チョナ・・・、おわかりですかな?」

王をバカにする右議政の言葉を聞いて、笑う吏判(ウォノ)

ウォノ「さぁ、乾杯しましょう」

厳しい表情のままの右議政。

ウォノ「さすがでございましたな、兄上。兄上の立場を危うくしたあの碧川の事件でさえ、我らソンジュの曹一族を取り戻す機会に変えられるとは・・すべてをやってのけられました、兄上、私はいつも尊敬申し上げているのです」

ウォノが箸にとって、食事を差し出しても、無視するウォンボ。

ウォノ「いつも頼りにしております」

必死さをアピールしてますが、やっぱり、無視される。

 

 

妓生に、同じようにさせると、食べるウォンボ。

ウォノ「おお、食べられた」

笑いに包まれる一同。

 

ここで切ります。

 

★『青春ウォルダム(月譚)』9-2 雑感★

 

9話の「中編」は、まさに、「驕れる者久しからず 」を予見させるような、チョ一族の「この世の春」って感じでした。

とにかく、先手先手と手を打つチョ・ウォンボ。

 

王側にしても、結局、左議政側をうまく使いこなせないわけで。。。

 

迎え撃つにしても、なにもしないで、ただ、応戦する・・と言っても限度があるからね。(苦笑)

 

そんな中、ミョンジンとガラムには、本当に癒されます。

素直に認め合いながら、師弟関係を築いているって感じで、見てて楽しいです。

 

ファンとジェイはねぇ・・・。

視聴者は、ひっかからないのかな?

微笑ましいやり取りや、ぐっとくるような心の結びつきを見せられても、もろ手をあげて、喜べないというか。

わかるよ、そりゃ、本人たちは、ソンオンのことを1ミリたりとも、疎かには考えてないし、別に、自分たちだけでラブラブしようと思ってるわけでもなくて、ファンはそういう気持ちを排除しようとしているし、ジェイに至っては、惹かれているという自覚なし。

でも、意識下での行動は伴わず、お互いがお互いを必要とする時期まっただ中。

 

今のところは、探偵ごっこの部分を中心に見ていくしかないのでしょうか。

 

★『青春ウォルダム(月譚)』9ー3に続く★