ミョンジンオモニが、ゆるキャラみたいにみえたので、サムネにしちゃいました(笑)
子離れ、がんばれ!
 
ネタバレOKの方のみ、おすすみください。お願い

 

青春ウォルダム(月譚)  청춘월담 英題:Our Blooming Youth

 (tvN 20230206-0411 全20話)

 

【Episode 15-2】

 

~マンヨンダン~

ソウンの翡翠の指輪も気になりますが、こっちの翡翠も大事です。

 

腕飾りの、翡翠の飾りを注意深く見ていたミョンジン。

 

ジェイ「毒殺に間違いありません」

細工の部分を指さすジェイ。

ジェイ「毒は、ここに入れられていました」

一部、空洞になってるの、わかります?

 

ミョンジン「この腕飾りは、シム・ヨンがジェイお嬢様に送ったものだ」

ファン「つまり、彼女の家族を毒殺したのは、その者に違いない」

息を飲むガラム。

 

先ほど、この仕掛けに気づいたジェイは、いち早く、そのことに気づいてしまい、絶望的に目を閉じたのでした。

 

ファン「彼は、おそらく、ミン・ジェイが汁をすくおうとしている時に、この腕飾りをねじったのだ。

そして、それが、汁に毒を入れた方法だ。

腕飾りに毒を仕込んだ人間は、ミン・ジェイの家族を皆殺しにするつもりだったのだろうが、ミン・ジェイが汁を飲まないことは想定していなかったのだ。」

ガラム「では、シム・ヨンは・・ウリアッシ・・いえ、ミン・ジェイ様を殺すつもりだったと言うんですか?」

 

目を閉じながら、小さく頷くファン。

隣にいるジェイの気持ちを思うと、それが精いっぱい。

 

ジェイのほうを見るガラム。

ジェイ「・・・・・・」

 

ミョンジン「だが、どうして、礼判の娘まで殺したりしたんだろうか?」

ジェイ「おそらく、ただの偶然だったのでしょう。

(腕飾りを拾った)開城の何者かが、これを売り、

どのようにかして、漢陽にたどりついた。礼判のお嬢様は、ただ、それを偶然、買い求めたにすぎません。お嬢様がなくなったあの日・・・、

 

~再現~

輿に乗っていたアガシが、「お腹がすいた。御餅を買ってきて」と言って、侍女に買いにいかせた。それを輿の中で食べている時、最近、購入したお気に入りの腕飾りを見ていて、細工に気づく。

「これ、なにかしら?・・あ、開くのね」

その時、中に残っていた毒の粉が、餅に落ちる。

「おもしろいわね。ますます気に入ったわ」

毒の粉が落ちた餅を食べたアガシ・・・急に苦しみだし、

気づいた侍女が輿の戸を開けると、倒れ出たアガシが血を吐いて意識を失う。

 

なにも、こんな理由で死ななくても・・・えーん

 

でも、あくまでも、解決すべきは、「開城府尹一家殺人事件」です。 

 

ジェイ「でも、どうして・・・なぜ、シム・ヨンは・・・」

動揺が隠せないジェイ。

 

ガラム「まずは、それを義禁府に持っていって、ミン・ジェイ様の汚名を晴らすべきではありませんか?」

この場で、ジェイの名を出すことも、はばかりながら、それでも進言するガラム。

ミョンジン「そうだ、すぐにでも、これを持っていき、その男を捕まえなければ・・・」

 

二人の助言に、重い雰囲気のジェイとファン。

ファン「それはできないのだ。」

ジェイ「世間では、この腕飾りを二人の愛の証だと信じているのです。おそらく、二人が共謀してやったことだと言うだけでしょう。」

ファン「その男は・・・死んだのだ。ミン・ジェイへの愛を書き連ねた遺書を残し、自殺したのだ」

目をつぶるジェイと、必死で、涙をこらえるガラム。。。

 

ミョンジン「では、その男と、ジェイお嬢様が恋人同士だったという噂は本当なのか?」

 

ジェイ・ガラム「違う!」「違います!」

声をそろえる二人が言い終えてから、気まずそうにするのを、じっと見つめるミョンジン。

 

ミョンジン「どうして、二人のことを知っているのか?」

ジェイ「ただ、そんなふうに思っただけですが・・」

ガラム「私もです・・」

ボロ出まくり。

あ~、なにかあるって気づくでしょ、これは普通に。

 

ファン「ミン・ジェイは、崖から転落して以来、姿を見せてはいないゆえ、我々には真実はわからない」

ジェイ「ですが、シム・ヨンの遺書を読みましたが、彼が、彼とミン・ジェイが恋人同士だと本当に信じていたのは、確かです。」

ガラム「いや・・そんな・・・どうしたら、そんな誤解を真実だなどと信じられるっていうんですか? 頭かなにかを殴られでもしたんじゃないですか! 幽霊に乗り移られたりでもしたんですか?

ガラム、怒りが抑えられません。

でも、いいところに近づいたのかも。

 

ミョンジン「いくら、幽霊だって・・・はぁ」

ため息をつくミョンジン。

ミョンジン「話してください。ほかに、私の知らないことってなんなんですか?ん? みんなが知ってること、全部、話してくださいよ」

 

ファン「国巫の牡丹の香炉が、ミン先生の家でも見つかっている」

ミョンジン「牡丹の花びらが、開城でも見つかったですって?」

 

頷くファン。

ジェイ「そして、シム・ヨンの髪も、白髪に変わっていた。以前には、白髪だったことなどありません」

一体、どういうことか、と、ガラムを見るミョンジン。

処理しきれない情報の多さと内容です。

 

必死に、涙をこらえ、唇をかみしめているガラム。

 

~通り~

なにやら、物憂げに歩いているミョンジン。

ミョンジン「以前は、白髪ではなかったのに、色が変わった・・・」

先ほど、ファンやジェイたちから聞いた話で、頭は、高速回転中です。

 

家の前で、領相大監の御帰りと鉢合わせ。

 

領相「遅かったな」

これをかけられ、ようやく気付いたミョンジン。

ミョンジン「ああ、父上。」

一礼するミョンジン。

ミョンジン「いろいろやることがたくさんありまして・・・」

領相「市場の周囲で、バカなことをしておるだけだろう。お前が何もしておらぬことは知っておる。聞いたとは思うが、礼判の息女が亡くなった。そなたも、十分、気を付けねばならぬぞ」

ミョンジン「はい、父上」

 

門が開くと、大きなしゃもじを持ったオモニが、ミョンジンを待ち構えておりました。

絵にかいたような仁王立ちです(笑)

 

旦那様に気づき、瞬時に、“名家の女主人”の顔で、すぐに、一礼するオモニ。← さすが、名家の嫁(笑)

夫人「おかえりでしたか。(ミョンジンに向かって)こら、そなた、母に挨拶をするつもりがないのですか?」

 

それでも、ぼう~っとしたままのミョンジン。

事件のことで一杯一杯なんです。

 

領相が、そのまま、家の中に向かおうとしたその時、「父上」と呼び止めるミョンジン。

ミョンジン「父上は、審問の間、国巫をご覧になっておられましたか?」

口調が明らかに違います。

 

領相「当然だ。なぜ、そんなことを訊ねるのだ?」

ミョンジン「その者の髪は、白髪でしたか?」

領相「なぜ、そんなことを知っておるのだ?」

ミョンジン「本当に、白髪だったのですか?!」

驚くミョンジン。

 

すっかり、蚊帳の外のオモニ。 ← 男の子は急に大人になるんだよ。

 

領相「あの者は、ひどく奇妙な様相であった。カチサルモーサが現れ、噛まれ・・・」

ミョンジン「カチサルモーサですって?」

領相「どこからともなく、その毒蛇が現れて、首にかみついたのだ。どうやら、それがカチサルモーサという蛇であった」

 

今度は、夫を見るオモニ。。

 

ミョンガン「(白髪どころか)カチサルモーサまでも・・・、わかりました。 私は参らねばなりません」

踵をかえし、来た道を戻っていくミョンジン。

 

すっかり、息子に無視された形になったオモニ。

オモニ「私に挨拶をせぬとは・・・信じられぬ。また、出て行ったのか?」

領相「放っておきなさい」

く~、パパ、ちゃんとヒントくれたのね。

 

オモニ「どこにいくつもりなのだ?」

大声で叫ぶオモニ(笑)

領相「放っておくのだ」

旦那の声が耳に入らないほど、興奮しているキム家の奥様(笑)

 

オモニ「く~、あの、キム家め!」

領相「こらこら、私も、キム家なのだぞ。いいから、放っておきなさい」

オモニ「あ~~、まったく、あのろくでなしが!!」

領相「いいのか、私の前だぞ」

 

ミョンジンには、お前はなにもしてない・・と言っていたけれど、パパはちゃんと、ミョンジンの資質を知っているようです。

 

~マンヨンダン~

ここからは、ミョンジン坊ちゃんの“鷹の爪”編です(笑)

 

能ある鷹かどうかは定かではありませんが、とりあえず、ファンが見込んだ男ですからね(笑)

 

大きな白い紙に、事件の概要を整理していくミョンジン。

 

四方位事件と、開城殺人事件の類似点

 

カッチサルモーサ・・・

 

ミョンジン「待てよ、これは、世子の件にも関連しているのではないか・・」

 

~通り~

今度こそ、本当に、宮殿への帰り道です。

証拠の腕飾りを、袂にしまうジェイ。

 

ジェイ「シム・ヨンが、腕飾りに毒を入れた理由と、その背後に誰がいるのか、見つけ出さねばなりません。そうすれば、誰がチョハに、幽霊の書を送ったのかも突き止められます。」

ファン「全てが終わっても、正郎の元に戻らないと言っておったが、チャン・ガラムと開城に戻るつもりなのか?」

立ち止まるジェイ。

ファン「・・・・・?」

 

ジェイ「もし、ミン・ジェイに戻れたとしても、開城には戻りません」

ファン「いかにするつもりなのだ・・・?」

ジェイ「私は、家族とともに、そこで暮らしていました。そんな場所で、一人きりで生きていくのは、とても寂しくものだと思われませぬか? ガラムにはお似合いの結婚相手を見つけ、私は漢陽で一人で生きてまいります。」

ファン「・・・?」

 

ジェイ「(そうすれば、王になられた後でも、漢陽を行きかう行列で、チョハを見ることも叶いましょう。もし、王になられたあとも、お目にかかる機会があるのなら、千里の道も歩きましょう)」

 

ファン「一人で暮らすとして、一体、何をして暮らすつもりなのだ?」

 

突然、ジェイの口から、思ってもみない言葉が、飛び出したので、処理しきれてません。(笑)

 

ジェイ「たまには、マンヨンダンに立ち寄り、マンヨンダンの坊ちゃんの相棒になることも悪くありませんよね。事件を解決できますし、無実の人の汚名をそそいであげられます。」

 

お前は、何をいっておるのだ?

 

ジェイ「ああ、そうですね。子供たちに、文字を教えたりもできますね。両班は漢字を用いますが、ハングルは易しいので、身分に関係なく、だれもが習うことができます。私は、裕福な子供の代わりに、身分の低い子供たちに、韓国語を教えます。チョハが王様になられたら、희사(喜捨)をしていただけますか?」

※金品を寄付・施捨すること

 

どんどん話をすすめるジェイに、思わず、はっ、と笑いだすファン。

 

ファン「それで、一人で漢陽で生きていくつもりか・・・。一体、どんな家に住みたいのだ?」

ジェイ「藁ぶき屋根の家であろうと、一間しかない家であろうと、構いません。でも、庭に、杏の木があるといいです。」

ファン「そのように、一人で暮らしたら、偶には、私のことを考えたりするのか?」

ジェイ「東に昇る太陽を見れば、いつでも、チョハのことを考えますよ。東には、チョハがいらっしゃいますから。毎日、太陽が昇るのを見ながら、私は、毎日、チョハのことを考えるでしょう。」

 

嬉しさと寂しさと、相反する感情に、複雑な気持ちになるファン。

 

ジェイ「チョハも、偶には、私のことを考えてくださいますよね?」

ファン「・・・たまには、まぁ、思い出すかもしれぬな。若い内官が、走り回っていたり、悪口が上手かったり、年上をバカにしたりするような内官を見れば、そなたを思い出すかもしれぬ」

 

ファンの冗談に、ただ、笑っているジェイ。

ジェイの笑顔を見て、ファンもまた、寂しい微笑を浮かべるのです。

 

~雑貨屋~

綿や、布、鎌などを大量に購入するマンドク。

 

店主「なぜ、こんなに買われるのですか?」

マンドク「たくさん買ってもらえるのは、いいことではないんですか? こちらにも事情があるのでね。」

店主「そうですね。 故郷に送られるのですか? いや、毎月、こんなに購入して、送られるとは、一体、何家族を養っておられるのか? あなた一人で、支えられてるんですか?」

興味津々な店主。

マンドク「おたくには関係ないでしょう。」

あ・・・と押し黙る店主。

 

~市場 通り~

手に大荷物をかかえて、マンドクが帰路についていると、向こうから、大声でひと払いの声が聞こえてくる。

「道をあけよ、吏曹判書大監様のお通りだ」

道の端に、他の通行人同様、並ぶマンドク。

 

今日は、大きな包みを、ウォノ自ら抱えて輿に乗ってます(笑)

 

高価な品を運んでいるから、気を付けろ、道をどけ、と叫んでます(笑)

 

思わず、睨みつけてしまうマンドク。

 

一旦、通り過ぎたものの、ウォノが気づいちゃいました。

あの騒動の時、そもそも泥棒の子供を追いかけていた張本人で、しかも、どこかで見おぼえがあると感じた男だと。

 

ウォノ「ちょっと止めよ! (マンドクに)顔を上げてみせよ」

え?とキョロキョロする沿道の人たち。

ウォノ「お前らではない。そこの、丸顔の男だ。そうそう、お前だ、顔を上げてみろ」

マンドク「はい、大監様」

 

わざわざ輿をおり、マンドクの前までやってくるウォノ。

ウォノ「おい、お前、以前、私と会ったことがあるな?」

マンドク「大監様が陶器を割られたあの日に・・・」

ウォノ「そうではない!!」

ウォノが壺の箱を振り上げようとして、焦る従者。

マンドク「私のような卑しい身分の者が、大監様にお会いすることなど、かないますでしょうか?」

 

箱を従者に預けるウォノ。

 

ウォノ「確かに、前に見たことがあるのだ。さぁ、私をみてみよ」

マンドクの顔を掴み、いろいろな方向に向けるウォノ。

 

ウォノ「以前、私に会ったことなどないというのは、確かか?」

だんだん、自信がなくなってきたウォノ。

 

マンドク「決してございません」

 

あ~、絶対、どこかで見かけたはずなのに・・・あ~。どこだったか?と、イライラしはじめるウォノ。

 

ウォノ「あ~、もうよい。お前が、どこにでもある顔をしておるので、間違えたのかもしれぬ。 あ~、でも、たしかに前にどこかで・・・」

気づかれぬように、ほっと息をはくマンドク。

 

立ち止まるウォノ。

ウォノ「おい、お前! やっと思い出したぞ。 昨年、うちに、炭を持ってきただろう?」

マンドク「いいえ、大監様。私は薬草採りです。」

ウォノ「なら、違うか~~! どこで見かけたんだったか・・・?」

 

またまた、壺を心配しながら、大騒ぎで去っていきました。

 

とりあえず、今日も、なんとかやり過ごせたマンドク。

 

~マンドクとボクスンの店~

客が帰ったあとの、空いた食器を片付けているダレとモロに気づき、慌てて、駆け寄るボクスン。

ボクスン「こんなことする必要ないんだよ」

モロ「姉さんが、自分たちにできるやり方で、お返しをすべきだって言ったんです。向こうの縁台のも片付けます」

ボクスン「お前たちは、働いたり、お返しをしたりする必要なんてないんだよ」

その時、荷物を抱えて帰ってきたマンドク。

マンドク「子供らをそんなふうに育てるべきじゃないぞ」

食器を下げる盆をボクスンから取りあげると、「やってみなさい。人は、(いずれ)自分の力で生きていけるようになるべきだ。」と、ダレに渡すマンドク。

え・・・と、戸惑うボクスン。

マンドク「(もちろん)私は、食費を払わせようとするつもりはない。両親というものは、そういうふうに、子供を育てるべきではないからな。私は、お前たちの父親として、話をしているんだよ」

微笑むダレ。

 

その時、大家さんがマンドクを呼びに来る。

 

大家さん「あの、マンヨンダンの場所だが、あれが、私の持ち物だということは知ってるよな? 私は、あのイカれた奴に、あの場所を貸したが、追い出さなければならないんだ。あいつがあそこで、何をしていようと知ったことじゃない。」

マンドク「最近では、すごくおとなしくなったようにみえるがな。一体、どうしたんだ?」

大家さん「たびたび来ているあの二人の学士もおかしいだろ。」

ボクスン「あの、かっこいい学士のお二人のことかい?」

マンドク「あの人たちはいい人だ。いったい、どうしちまったんだよ? 家を持ってるからって、そんなふうに無茶を言い出してもいいのか?」

大家さん「ああ、1軒じゃなく、2軒な。。この周辺で、家を2軒も持ってる奴を誰か見たことがあるか?」

いきなり始まった自慢に、呆れるマンドク&ボクスン。

 

マンドク「それで? 一体、どうするつもりなんだ?」

 

大家さん「近くによってくれ。何日か前、礼判のお嬢さんが亡くなった時、あの女みたいな学士が、遺体から腕飾りを取るのを見たんだ。死んだ人から盗んだんだぞ!マンヨンダンの二人と、あの二人の学士は、みんな仲間だ。彼らは、こんな風にお互い、目配せをしてた。最初から計画してたんだよ。あいつら、犯罪者だ。誰かが死んで、たとえ、それが安いものだろうと、その腕飾りを盗んだ。どう考えても、おかしいと思わないか? あの盗賊たちは・・碧川出身者だと思わないか? 領相大監の末息子は、碧川の盗賊たちと共に、たむろしてるんだ。もし、あいつが俺の息子なら、俺はこうして・・」

殴る真似をする大家さんに、「だったら、どうなの? え?」と詰め寄るボクスン。

マンドク「まったく、こいつめ!」

同じように、腹を立てるマンドク。

 

大家さん「いや、なに、あいつらが碧川出身だったら、追い出すべきだと言ってるだけだが・・・」

マンドク「ああ、さっさと帰ってくれ。帰って、鶏のフンでも掃除するんだな!帰れ、帰れ!!」

大家さんを押し出すマンドク夫婦。

 

どうやら、気になって、話を聞いていたらしい、ダレとモロ。

 

モロ「どうして、みんな、碧川出身の人たちを嫌うんですか?」

ダレ「(モロに)私たちは嫌われてるんだって言ったでしょ。何日か前、碧川から来た人が追い出されるのを見たわ。だから、あんたにも、碧川出身だってことを誰にも言っちゃだめだって言ったのよ」

モロ「(マンドクたちに)本当に、碧川から来た人はみんな、盗賊なんですか?」

顔を見合わせてしまうマンドクとボクスン。

 

~王の部屋~

ファン、お呼びだしされたのかな。

 

王「もう、具合はよくなったそうだな。」

ファン「ご心配をおかけして申し訳ありません」

王「そなたの婚姻を急いでおる」

ファン「父上、それについては、少し、お考えになられて・・」

ファンとしては、なるべく先延ばしにしたい話題です。

 

王「左相の姪を、世子嬪として迎えよう」

え・・と固まるファン。

ファン「それはどういう・・・」

具体的な候補が出るということは、すでに、根回しがすんでいるという意味ですね。

 

王「そなたも、左相と兵曹正郎の忠誠心が誰よりも優れておることをわかっているはずだ。領相は、誠実で孝行で、私に対しても、不滅の忠誠心を持っておる。右相など、彼に比べれば、何もない」

ファン「ですが、そうなると、ヨンサンのハン一族が、王様と義理の家族ということになってしまうのではありませんか?」

一応、王の後見は、実質、チョ一族だからね。

王「そなたが王になるためには、力のある家族が必要となる。以夷攻夷(イイゴンイ:이이공이)とは、政治的な抗争の一部なのだ。」

※ある勢力を利用して他の勢力を制御するということを言う言葉

 

王「この朝鮮において、チョ一族に対抗できる唯一の家が、ハン一族だ。そなたの言う通り、もし、右相がパジュでそなたを殺すために、刺客に命じたのであれば、それをどう考える? あの者らは、そなたの追放し、ミョンガン皇子を王にするという野心を見せてきたのだ。彼らがミョンガンに王位を継がせることを望むということは、王宮を彼の傘下に置きたいということを意味するのだ。もし、そなたが王位に就けないことにでもなれば、我が一族(李家)は危険に陥る。この婚姻は、そなたと朝鮮という国にとって必須なのだ。ヨンサンのハン一族とともに手を携えよ。それが、そなたが王位に就ける唯一の道である。わかったか?」

 

さて、なんと答える?

いや、なんと答えた?

 

・・・って、ほかに答えようがないか。。

 

~ファンの部屋~

秘密のからくり文箱をあけ、中から、幽霊の書を取り出したファン。

 

有胘不探有股不踊

腕があるにも関わらず、腕を使うことができなくなるであろう

脚があるにも関わらず、歩くことができなくなるであろう

 

鰥而老生獨而踽死 

老いさらばえ、妻や子もなく孤独に死んでいく

 

引き出しを開け、ジェイのために買った腕飾りを手に取るファン。

 

~内侍府~

数名が整列し、菓子が入った器を受け取った中に、ジェイも混じっている。

上官「これは、昇進試験に合格した者全員への、チョナからの褒美である。必ずや、チョナに忠誠を尽くす内官となるように」

 

ああ、昇進試験ね。

そういえば、テガンも受けるとか言ってたね。

 

新人内官たちかな?

「このような貴重な味のものがいただけるとは思ってもみなかった」

「泣きそうだ」

 

ヤックァ(薬菓)と・・タシク(茶食)かな?

微笑むジェイ。

 

~月見台~

目に見えて、落ち込んだ様子で、池を眺めているファン。

手には、腕飾りを持ってます。

 

あ~~~~~~~~!!

投げ捨てた!!

沈んでいく腕飾り。

 

後ろで、ソ内官が、え?と驚いてるじゃん。

他の内官や侍女たちも、なにごと?!って感じよ。

 

ソ内官「どうして、投げ捨てられたのですか?」

 

ファン「私の心だ」

 

後ろを振り向くファン。

ファン「チョ尚宮、そなたは、私の亡くなった兄に仕えておったな?」

チョ尚宮「はい、チョハ」

ファン「些細なことが頭をよぎったとき、兄はどのようにしておった?」

チョ尚宮「ウィヒョン世子チョハは、来る王として、いつの日か、王位に就かなければならぬことを決して、お忘れにはなりませんでした。王様が、臣下や民にとって、神のような存在であると、常々、心に留め置かれ、些細な感情がよぎることにとても厳しく律していらっしゃいました。」

小さく頷くファン。

ファン「そうか・・・」

再び、池へと向くファン。

ファン「単なる些細な感情・・・その気持ちを表現できなければ、なんになるというのだ?その気持ちを渡せなくて、その贈り物になんの価値があるであろうか? 今が潮時だ・・」

 

ソ内官ってば、なにか思うところがありそうな感じなんだけど、

もしかして、なにか気づいていらっしゃいますの?

 

東宮殿に戻る途中、ソンオンと遭遇。

 

ソンオン「お目にかかりにいく途中でございました。お話ししたいことがございます」

後ろの“チーム世子”に、先に戻るよう、指示をするファン。

 

ソンオン「御申しつけどおり、オ・マンシクの義理の姉のところに行ってまいりましたが、すでに、出て行ったあとでございました。近所の者に訊ねると、突然、数日前に、開城にむけて発った、とのことでした。オ・マンシクは開城に物資を送り、義理の姉も・・・。すべてが開城につながっているようでございます」

ファン「わかった。ご苦労であった。」

ソンオン「お元気になられたようで、嬉しく思っております。ご気分はいかがですか?」

ファン「すっかり良くなった」

ソンオン「で、さきほどから、コ内官の姿が見えないようですが・・。コ内官の足は大丈夫でしょうか?」

ファン「・・・?」

ソンオン「コ内官は、あの日、パジュで足を怪我したのです。足にケガを負いながら、チョハを探して、山の中を探し回ったのです。ご存じなかったのですか?」

 

そんなの聞いておらぬ~~~~!!

これでも、奥歯に力入ってるのよ(笑)

 

★『青春ウォルダム(月譚)』15-2 雑感★

 

ジェイの一家を惨殺した毒入れのトリックは、暴かれました。

でも、この問題の根本は、ハウダニット(いかにして犯行に及んだか)ではなく、ホワイダニット(なぜ、犯行に及んだか)です。

 

あと、例え(一切、ヨンは手を出さないという)完全遠隔を試みるなら、細工もまた、仕方がないかな・・と思ってみてたんですけど、あんな風に、隙をついて、ジェイがかき回している釜に近づけるのなら、ヨンが自分でパラパラと落としたほうが確実じゃんって思ってしまった。(苦笑)

どうせ、ジェイの記憶もヨンの記憶も、操作するというか、曖昧になるってわかっているならね。

 

しかし、飲んだり、食べたりしただけなのに、蛇の毒にしては、即効致死力の高さ!

ま、いろんな毒を混ぜてるのかもしらんけど。

 

 

ファンが池に捨てたのは、「腕飾り」であって、「心」じゃないのは、みんなわかってるので、そこは、華麗にスルーしましょうか(笑)

 

 

★『青春ウォルダム(月譚)』15ー3に続く★