うわ~~、だいぶ、長くなってきちゃったなぁ。

フライングネタバレやら、傍注やら、あくまでも、自分の整理のために、思いついたときに、脈絡なく、書いてしまっていて、それがまた、長くなる要因ですね(笑)

 

こちらの筋追いは、気になったドラマを、世に出回る商業翻訳ではなく、ドラマ好き有志の英訳・もしくは配信サイトの英訳をもとに、(英語ができないくせに)果敢に訳した「なんちゃって訳」となっており、多少、ストーリー展開は訳者の願望に寄ってます。視聴しながら生じた疑問の考察やら、内容を把握しながら、突っ込んだり、賞賛したりしたいという、ドラマ好きの発露です。

ラストまでの完全ネタバレです。

いつものごとく、本格的なネタバレ&上記のご注意をご理解いただき、OKの方のみ、おすすみください。お願い

 

シグナル  시그널 英題:Signal

 (tvN Jan 22, 2016 - Mar 12, 2016 1時間15分×全16話)

対象:15歳以上

脚本:Kim Eun Hee

演出:Kim Won Suk

 

※このドラマは、犯罪を扱うという特性上、登場人物がエピソード毎にたくさん出てくること、1話完結ではないこと、現在・過去の描写が頻繁に入れ替わる、など、通常の筋追いでは、わかりにくい部分もあるため、補足も兼ねて、びびの独断で、人名や、人間関係など、ドラマよりも先に、リマインドしたり、説明をする場合があります。

極力、ドラマ上、「なるほど!! この人がこういう立ち位置だったのね」という謎解き部分の醍醐味が損なわれることのないように工夫したいとは思いますが、なにぶん、整合性を取り切れない箇所もでてきそうな気がします。

余計、わかりにくくなったりしたら、ほんと、申し訳ないです。

 

前記事をお読みでない方は、さきに、こちらからお読みください。

#2-1  #2-2

 

【Episode 2-3】

 

 

~ヘヨンの部屋~

 

ホワイトボードまである。

しかも、事件ボードになってる(笑)

 

電話をしているヘヨン。

うへ、チソンとボヨンちゃんネタ、まだ、引っ張るか?(笑)

ちなみに、私は、チソンのドラマだと、『ボスを守れ』がかなり好き(笑)

たまに、なにもなくても見返しちゃうくらい好きだったりします。筋追いしたら、ピンク字で、ほぼほぼ爆笑マークつけて、たまにホロリとして・・って感じになりそう。OSTとかも好きなんですよね(笑)


相手は、おそらく、あの時の記者でしょう。

 

記者<うわお、マジですごいですよ。あなたが言ったように、あの時、イ・ボヨンとジソンがやってきたんです。遅刻してくることもなく、お互いを思いやってるようでした。わははは・・で、次はなんです?

 

ヘヨン「もうありませんよ」

記者<え? なんでないんですか? 一体どうしたんです? なぜです?>

 

ホワイトボードから、写真を取り去っていくヘヨン。

 

ヘヨン「もう、面白くなくなったんですよ」

記者<え? ・・・もしもし?>

 

一方的に、電話を切るヘヨン。

ヘヨンにとっての、暇つぶしタイムはもう終わり、ということですね。

 

時刻は、ちょうど 午後11:22。

 

外した写真や、携帯を机の上に放り投げる。

 

その時・・・かすかに、ジジジ・・という音が聞こえてくる。

慌てて、カバンの中から、例の無線機を取り出すヘヨン。

 

電源が入ってる!!

 

どういうことだ?

動揺し、きょろきょろ、周囲を見回すヘヨン。

 

ヘヨン「イ・ジェハン刑事さんですか?・・・」

待っても応答がない。

話しを続けるヘヨン。

ヘヨン「刑事さん、私です。パク・ヘヨンです。あなたのおかげで、キム・ユンジョン誘拐事件を解決できました!」

喜びの声をあげ、報告するヘヨン。

 

すこしでも、電波のいいほうへ、と、屋上部屋のテラスに出てくると、「あなたもニュース、ご覧になりましたよね?」と畳みかける。

 

過去 【2000年8月3日】

 

ヘヨン<でも、スニル精神病院の件、ソ・ヒョンジュンの死体がそこにあるってどうやって知ったんですか?>

 

無線機から聞こえてくるヘヨンの声。

苦しそうに、じっと聞いているジェハンの首元に、血が見えている。

 

ヘヨン<あなたの所属はどちらなんですか? あなたのことをいくら探しても、まったく見つけられませんでした。それに、私のことは、どうやって知ったんですか?>

 

あとからあとから、聞きたいことだらけで、質問が止まりません。

 

ジェハン「パク・ヘヨン警衛ニム・・・たぶん、これが私の最後の交信になると思います」

苦しそうな呻き声を聞かせないようにするジェハン。

 

ヘヨン「それって、どういう・・・」

 

なんと、首元だけではなく、腹部からも出血してました。。(涙)

 

ジェハン「ですが、これで終わりではありません」

 

かなりの山の中のように見えます。

 

現在

 

ジェハン<また、始まります。その時、警衛ニムは、私を説得しなければなりません。おそらく、それは、1989年でしょう。その時のイ・ジェハンに・・・>

 

不思議に思い、問いかけようとした時、「まだ、変えられます。決して諦めないでください」というジェハンの声が聞こえてくる。

 

ヘヨン「それ、どういう意味ですか? あなたは、一体、なにを喋ってるんですか?」

 

その時、銃声のような音が聞こえ、その衝撃に、びくっと身体を震わせるヘヨン。

 

なんだ?と思いながら、小さな声で「刑事さん・・」と話しかけてみる。

 

返事はありません。

ヘヨン「刑事さん? いらっしゃいますか?」

<・・・・・・・>

ヘヨン「大丈夫ですよね?」

<・・・・・・・>

そして、電源が消える。

 

無線機を叩きながら、「刑事さん?」と呼びかけるヘヨン。

 

どんなに、大声で呼びかけても、チャンネルを変えてみても、うんともすんとも言いません。

ヘヨン「刑事さん?」

 

<また、始まります。その時・・・、警衛ニムは、私を説得しなければなりません。おそらく、それは、1989年でしょう。その時のイ・ジェハンに>

 

 

a  side note(傍注)

ここで、私たち視聴者は、1話での、スニル精神病院裏庭にて交信中に言ったジェハンの言葉をもう一度思い出す必要があるんです。

 

『シグナル』EP.1-2

ジェハン「警衛ニム・・なぜ、ここに来るな、とおっしゃったんですか? ここで、一体、なにが起きようとしてるんですか?」

背後から、ガンっと後頭部を殴られるジェハン。

 

少なくとも、ヘヨンは、この交信の前に、違う時間軸上で、ジェハンに「2000年8月3日に、スニル精神病院には行くな」既に注意喚起をしている、ということになります。

つまり、このあと、この山の中で、ジェハンの身にただならぬことが起きたことを理解する時が、今後のヘヨンにやってくるからです。

そして、来るな、と言われたにも関わらず、ジェハンはやってきた。それは、このときのジェハンは、まだ、この交信のなんたるか・・をわかっていない時間軸にいる、とも言えます。

 

無線機を使った現在と過去の交信には、違う時間軸でのやりとりも存在することは、前話にて「ジェハンはヘヨンを知っているのに、ヘヨンはジェハンを知らない」と状況だったことから見てもわかるとおり、最初から提示されていました。

 

実際、#1-2の、(便宜上)はじめての交信の時に、ピンク字で、こう書きました。

ここはスタートのようでもあり、実際には、その少し前に、すでに時空のねじれは始まっているために、スタートとは言えないのです。← その構造が明らかになるのはもう少しあとのことです。

 

私も、初見の時には、この段階でも、なにがなにやら把握すら出来てませんでした。💣

 

だからこそ、この山の中での、ジェハンの言葉は、今後の指針ともなるキーワードなのだ、と今ならわかります。

 

「まだ、変えられます。決して諦めないでください。また、始まります。」

 

そして、ジェハンは、こういうことも言っています。

 

警衛ニムは、私を説得しなければなりません。
おそらく、それは、1989年でしょう。>

このドラマで、今まで過去と評していた2000年よりももっと過去の、1989年を、突然指定した理由が、このあとわかってくるのです。

 

 

 

現在

ここ、何署なのか、あとで、出てくるんだっけ?← すみません、完全に忘れてます。(笑)

 

~警察署内~

 

ケチョル「だから、そこじゃないって何度も言っただろ。一体、何回、言わなきゃならないんだ?」

大荷物を持って、異動してきたケチョルと・・・ホンギ。

 

部屋に入るなり、他の刑事たちに、冷やかに、ガンとばされます。

 

歓迎されてないムード満載。

 

ケチョル「(小声で)なんだ? こいつら、今までに、刑事を見たことないのか?」

 

ふと、振り返り、義務警察かな? 制服姿の若い男性に声をかけるケチョル。

ケチョル「おい、ちょっとこっちに来て手伝え」

警官「あ、はい・・」

ケチョルの段ボール箱をも追うとすると、もともといた刑事が、「どこにいく?!(怒)」と声をかけてきました。

 

間に挟まれて、ウロウロしてしまう警官ファン・ウィギョン(キム・ミンギュ演)

 

刑事A「言うことを聞くな、と言っただろ」

ケチョル「なんでだよ? どういうつもりだ? 俺にも教えてくれよ」

 

ウィギョン「あ・・・持ちます」

結局、ケチョルから箱を預かるウィギョン。

 

別の刑事が、「もうほうっておきましょう」と間をとりなす。

 

悔しそうなケチョル。

 

刑事B「どうせ、数か月でいなくなるんだから、よくしてやってくださいよ」

そう言って、刑事Aを取りなしているのが聞こえる。

 

か~っと、頭に血がのぼるケチョル。

ケチョル「おい、今、何て言った?」

ホンギ「ああ、だめだめだめ。言わせておきましょう。だめですよ」

身を挺して、止めに入るホンギ。

 

刑事B「どうぞ、お好きにって言ったんですよ」

 

ホンギ「ああ、もう、放っておきましょう。いいから。。彼らだって、別に悪気はないんですよ」

ケチョル「おまえ、一体、どっちの味方だよ?」

ホンギ「し~!」

それから、ウィギョンのことも気遣うホンギ。

ホンギ「君もこっちにいたほうがいいよ。みたところ、君も、こっち側の人にぴったりだと思う」

ホンギ、いい人だし、真面目だし、鑑識官としてのプライドは持ってるし、いろいろ気を回せるタイプですが、自ら先陣を切って・・・っていうタイプじゃないんだよね。

でも、このホンギの加入というか、役割は、未解決事件捜査班にとって、小さくないです。

 

ウィギョン「・・・・・・」

たぶん、彼は、どちらにもつかず、中立でいたかったんだと思う。。。(笑)

 

ケチョル「おい、もうかまうな。時に、人生って奴は、下着にうん〇がつくこともある。で、お前の名前は?」

ウィギョン「あ・・私の名は、ファン・ウィギョンです」

慌てて、ケチョルたちを追いかけるウィギョン。

ケチョル「だから、お前の名前はなんだ、と聞いてるんだよ」

よく聞こえなかったのかな?

ウィギョン「ウィギョンです。ファン・ウィギョン」

 

ケチョル「は・・、スンギョンでも、ヘギョンでもなく、運命づけられたような名前だな」

3匹の家来(お供)が揃いました(笑)

 

話しながら、廊下を進んできたものの、「一体、どこなんだ?」と、自分たちの部署を探すケチョル。

 

ウィギョン「あ、こちらです」

重たい箱を持ったまま、今来た道を戻ろうとするウィギョン。

ケチョル「あ~、なんで、さっさと言わないんだよ。俺のこと、犬かなにかみたいに、しつけようとしてるのか?」

 

小部屋から出てきた刑事を睨みつけるケチョル。

 

ホンギ「(小声で)まったく、誰かれかまわず、全員とケンカするつもりですか?・・・・・」

呆れるホンギ。

ケチョル「・・・・・・・・」

 

そのまま、自分たちの席だという部署を見て、言葉を失う二人。

 

机の上には、処分するファイルなども載せられている、放置スペースみたいな感じです。

完全に、嫌がらせですね。

 

ケチョル「こりゃ、最悪だ、 まじで最悪だ」

荷物をどかっと載せるケチョル。

ケチョル「ここは、リサイクルセンターかなにかか?」

 

すさまじい匂いに、鼻を抑えるホンギ。

ほこりやら、たばこのヤニやら、古い紙やらの匂いもだけど、たぶん、トイレの近くだったりもするんでしょ。← 虐げられてる部署の宿命ですね。

 

ケチョル「おい、電話だって一つしかないぞ。コンピューターもないし、上は、俺たちに仕事させたいのか、そうじゃないのか?」

 

どこかに電話するケチョル。

まさか、つながってないの?

 

ケチョル「ああ、どっちにしろ、俺らは働かなきゃならんのだろ? 片付けても片付けても、全然、景色が変わらん」

ホンギ「一体、強力班は掃除をしたことがないんですかね。拭いても拭いても、匂いが取れませんよ」

几帳面そうだね、ホンギ。

 

それでも、なんとか、ケチョルと二人、だいぶ、机の上がきれいになりつつあります。

 

消臭剤をまき散らすホンギ。

 

ケチョル「おい、なんで、俺にむけてまき散らすんだよ。目に入るだろ?」

 

そうこうしているうちに、スヒョンも段ボール箱を抱えて、到着。

 

ケチョル「おい、チャ・スヒョン警衛、一体、この部署はなんなんだ? 俺らの印象、最悪だぞ。他の連中とちゃんと話をするべきだぞ」

スヒョン「この席は誰のなの?」

基本、ケチョルの言う余分なことについては完全無視です(笑)

 

ケチョル「なんで、俺らがそんなこと、知ってんだよ? なんでも、プロファイラーが来るらしいな。だが、優秀な人間が来るとは思えんがね。・・・・まさか、プロファイラーになってやるって口走ったあのガキなはずないよな、あの礼儀知らずで最低な野郎じゃないよな?ん?」

自分でそういって、慌てて、口を押さえるケチョル。

ケチョル「ああ、ないない、口には気を付けろよ。ああ、ありえん」

 

そこに、アン・チスも登場。

 

ケチョル「ああ、おこしでしたか?」

 立ち上がるケチョルとホンギ。

まずは無言で、スヒョン、ケチョル、ホンギの三人を見るアン・チス。

ユンジョン事件を機に顔を合わせることになった、因縁としか思えないメンツです。

 

視線を合わせようともしないスヒョンの机に、バンっと、数部のファイルを叩きつけるアン・チス。

【京畿南部連続殺人事件】

 

スヒョン「これ、なんですか?」

 

アン係長「お前らも、警官になって、だいぶ経つから、この事件のことは知っていることと思う。"京畿道南部連続殺人事件" この大韓民国で最も有名な未解決事件だ」

 

≪事件の概要≫

1987年12月3日 

アン係長「最初の被害者が、京畿道南部オソン山に向かう道の途中にて、発見された。

それに続き、10人以上もの人間が殺されたのだ。まず、被害者の手足を後ろ手に縛り、喉を締める。結び目に独特な特徴がある。」

 

バスで帰宅途中の被害者。ひとけのない道に来たところで、背後から襲われ、翌朝、発見される。

その後も、次々に、女性たちが犠牲になった。

 

アン係長「"雨が降ると、誰かが犠牲になる"とか"赤い服を着ると殺される"とか、人々は、幽霊の仕業だと噂した。それほど、有名な事件だった。」

説明するアン・チス。

 

※これも、1986年から1991年にかけて韓国中を震撼させた実在の婦女暴行連続殺人事件である『華城連続事件』をモチーフにしています。ポン・ジュノ監督の映画『『殺人の追憶』』(2003)も、この事件をモチーフにしたものです。

 

 

アン係長「年間、数千人もの警察官がこの事件のために投入された。当時、科学捜査は発達していなかったが、犯人の影すら見つけられない、我々にとって、恥ずべき事件だった。これが、この未解決捜査チームの最初の事件だ

高らかに宣言されたものの、さすがに、顔色を失うケチョルとホンギ。

 

さすがのスヒョンも、言葉が出ず、ため息をつく。

 

周囲の刑事たちが、「ちゃんとした組織化すらされてないんだな」と冷笑している。

 

スヒョン「"京畿南部連続殺人事件"ですって? なぜ、まずは、我々に座って休憩を取るよう、おっしゃらないんですか?」

自分たちを招集したボムジュの思惑など、到底、わかっていての皮肉です。

 

ケチョル「チャ刑事・・・(相手は)係長だぞ」

小声で窘めるケチョル。

 

スヒョン「これは、26年前の事件です。資料も証拠もない。どうやって捜査をしろと? それに、このチームでは・・・不可能です」

 

そこに、「やってみる価値はあると思いますよ」という声が聞こえてくる。

 

一気に視線が集中する中、現れたのは・・・パク・ヘヨン。

 

後ろを向くケチョル。

ケチョル「(小声で)うわ~~、あいつだ。俺の勘は間違っちゃいなかった」

 

スヒョンの隣の席に、段ボール箱を降ろすヘヨン。

 

ヘヨン「未解決事件捜査班の最初の事件なんですよ。少なくとも、"京畿南部連続殺人事件"のような事件をやるべきです。(スヒョンに)そう思いませんか?」

 

余計なことを言うな、とにらみつけるケチョル。

 

アン係長「初対面じゃないよな? 彼は、犯罪者とその危険レベルを分析することになる。それから、自白を引き出すことについても、彼が担当することになる。こちら、パク・ヘヨン警衛だ」

軽く会釈するヘヨン。

 

ヘヨン「一緒にがんばりましょう」

握手をもとめて、手を差し出すヘヨン。

 

当然、応じるはずがありません。

 

スヒョン「(アン・チスに向かって)どうして、ムダンに加害者を捕まえるように、言わなかったんですか?」

ヘヨン「ムダン?」

ムダン(祈祷師)に頼むほうがまだ、ましだと言ってます。

 

スヒョン「彼には、これに関する学位も、この分野での職歴もありません。」

さすが、スヒョン、ユンジョン事件の時効の際時、なし崩しに関わったヘヨンのことを、ちゃんと調べ済みだったんだ。

 

スヒョン「捜査訓練も受けていない人間がプロファイラーなんですか?証拠の少ない未解決事件にとって、プロファイラーは実に重要な役割です。ただ、誰でもいいからという理由じゃなく、ちゃんとした人をよこしてください」

上司に向かっても、きちんと筋は通すスヒョン。

 

ヘヨン「誰でもいい?」

ヘヨン本人の頭を飛び越えて、会話されてます(笑)

 

アン係長「チャ・スヒョン! ほかに人間はいない。お前らがいらないというなら、使わなければいいだけのことだ

ヘヨン、完全に、無用なモノ扱いです。(苦笑)

 

アン係長「この事件は、警察の名誉のために、重要であるだけではない。国民全体が注目しているんだぞ。仕事する気がないならば、今すぐ、バッジを返上しろ!

 

それだけ言うと、捜査班の席から離れるアン・チス。

 

アン係長「こら、おまら、何してる! 仕事しろ!!」

周囲にいた強力班の刑事たちを怒鳴りつけるアン・チス。

 

ヘヨン「なんですって? 誰でもいい?」

どういう扱いだよ、と、ムカッとするも、正面のホンギもケチョルも、わざとらしく目を反らし、机についてしまう。

 

ヘヨン「それに・・・ここの雰囲気は一体、なんなんですか?」

遅れてきた、とは言え、さすがに、それくらいは気づきます。

 

めんどくさそうに、立ち上がるケチョル。

ケチョル「ああ、もう、お前、自分をプロファイラーって名乗るんだろ? 少しは頭を働かせないのか? 脳みそついてないのか?」

ヘヨン「"・・ないのか?"?(敬語はどうしたんですか?)」

ケチョル「・・・・・こいつ」

すかさず、身分証を裏返すヘヨン。

階級 警衛

 

階級のことを持ち出されたら、争いようがありません。

 

それとなく、話を事件に戻すケチョル。

ケチョル「だから~、ネットで“京畿南部連続殺人事件”を調べようとしたら、多くの結果を得られるわけなんで、犯人を捕まえるのくらい、簡単ですよね? はん? そうでしょう?、パク・ヘヨン警衛ニム。耳の穴、かっぽじってよ~く聞いてくださいよ。現場から採取した髪の毛や血液などの証拠は完全に消えているんです。つまり、もし、殺人者を捕まえたとしても、比較するDNAを持ち合わせてないんだよ」

 

ヘヨン「比較する髪の毛や血液がないと言ってるんですか? それこそが問題なんですよ。(警察は)証拠を適切に保管することさえできなかったじゃないですか。

黙って、机の上をゴシゴシと拭いているホンギ。

たとえ、当時関わっていなくても、鑑識畑の人にとって、あんまり、耳通りのいい話じゃないわけです。

 

ヘヨン「ありえませんよね。“京畿南部殺人事件”の捜査方法が目茶苦茶だったことを、この国の人で知らない人がいます?」

それを聞いて、びっくりして、顔をあげるホンギと、薬を吹き出し、咳込むケチョル。

 

現役の警察官として、堂々と、警察批判をしたばかりか、(例え真実だとしても)関わった人間はまだ、現役警察官なわけで、当然、身内の恥だし、イコール全警察を敵に回す発言です。

 

未解決事件捜査チームだけではなく、当然、後ろの強力班あたりの刑事たちも、ヘヨンの発言を聞き捨てならない、と立ち上がってます。

 

その辺でやめておきなさい、と、チラ見するスヒョン。

 

それでも、発言をやめないヘヨン。

ヘヨン「その事件だけじゃありません。他の未解決事件も同じです。みんな、忙しさを言い訳にして、実質、怠けているんです」

 

当然、これ以上、好き勝手に言わせておくわけにはいかず、注意するスヒョン。

 

スヒョン「子供の遊びだとでも思ってるの?」

振り返るヘヨン。

スヒョン「その捜査のために、命を賭けた人だっていた」

その言葉に覚えがあるのか、神妙な表情になるケチョル。

 

スヒョン「あんたは、何もわかってない。不用意な発言は控えなさい!」

 スヒョンの言う通りなんです。

 

納得いかないヘヨン。

ヘヨン「彼らもまた、同じ警官だから、味方してるんですか?」

スヒョンにまで、たてつくヘヨンを見て、「ああ、もう、ゴチャゴチャ胸糞悪いことをいいやがる。あんただって、警察官だろうが!」と声を荒げるケチョル。

ヘヨン「同じ警察官だからといって、私たちが皆同じであるっていうことじゃないんですよ。私は、新しいタイプの警官ですからね。あなたは、過去の警官だ」

指をさすヘヨン。

 

ガキかよ(苦笑)

ガキだとしても、ガキ過ぎる!

 

ケチョル「このクソガキ・・」

勘弁ならぬ、と、わざわざヘヨンの席のほうまで来ようとすると、「止めなさいって!」と制するホンギ。

 

ヘヨン「ああ、話になりませんね」

 挑発するヘヨン。

ケチョル「おい、お前、年はいくつだ? 階級なんかくそくらえだ、やってやるぞ!」

一足先に、逃げるヘヨン。

 

一発触発の雰囲気に、さすがのホンギも座ってられず。。

スヒョンは平然と机の上の整理をし続けてますけどね。

 

ヘヨン「階級?」

ケチョル「おお、こっちにこい!」

 

とうとう、机の上にのり、ヘヨンめがけて、書類を投げつけ始め、収集がつかなくなってきました。

ヘヨン「あなたこそ、年長者でしょ。なにしてるんですか?」

ケチョル「くっそ、こっちこい!」

ヘヨン「いまにも、殴りそうな顔なんかして・・」

 

強力班の刑事たちも、高見の見物です。

 

スヒョン「ああ・・まったく」

呆れ果てるスヒョンを尻目に、取っ組み合う二人。

 

スヒョン「これからは、こんなことまで、対処しなきゃならないのね」

お疲れ様です。

 

<夜>

人気(ひとけ)のなくなったオフィスで、一人、残っているヘヨン。

鼻にティッシュを詰めてます(笑)

 

(アン・チスが持ってきた)プリントアウトされた"京畿南部連続殺人事件"の事件資料をパラパラとめくり、投げやりに放り投げるヘヨン。

 

ヘヨン「だから、言っただろ。捜査はまったく組織化されてなかった・・・科学的にしろ、論理的にしろ、何一つ見当たらない。殺人犯を見つけられなかったわけだよ」

 

鼻からティッシュを取り出すと、その象徴とばかりに、ケチョルの席に投げつけるヘヨン。

 

ひとしきり、ため息をついた後で、ふと、後ろを振り返り、デイバッグから、別のファイルを取り出し、拡げる。

現在、韓国の警察署に在籍している"イ・ジェハンさん"たちの個人資料です。

 

どう考えても、あの時の爆音は、銃声だった。

 

ヘヨン:韓国の警察には、計15名のイ・ジェハンという人たちが存在する。だが、彼の声からして、50歳以上の人は除外しても構わないと思う。管理職を除外すると、残りは6名。

 

個人的に、"イ・ジェハン"に直接、会いにいって、確かめていたヘヨン。

 

イ・ジェハンA「キム・ユンジョン誘拐事件ですか? その件については、なにも知りませんね」

 

現役警察官だけではなく、退職している人にも会いに行ったりしてました。

ヘヨン「キム・ユンジョンをご存じですか?」

イ・ジェハンB「いえ、知りませんよ。」

 

ヘヨン:残り3人も、キム・ユンジョン誘拐事件については、まったく知らなかった。最後の一人・・・

 

ヘヨンが見ていたのは、(探し求めている)イ・ジェハン本人の調査書でしたが、まだ、ヘヨンは、確信にいたってはいません。

 

気になるのは・・・

 

2001.2.12 職権免職

 

最後の1行です。

 

★『シグナル』EP.2-3 雑感★

 

今のヘヨンからしたら、二度目の交信。。

ここも、ホント、大事なとこでして、← 大事じゃないところがないんですけども。

 

この時の、瀕死のジェハンは、ヘヨンよりも、1歩も10歩も先をいっていて、この交信の意味もちゃんと把握していて、最後の交信になるかもしれない、と、覚悟を決めてます。(号泣)

 

でも、ヘヨンには、まったく意味がわからない。

 

それでも、大事な言葉は、ちゃんと聞きとってますね。

ファイティン、ヘヨン!!

 

と、並行して、未解決事件捜査班がスタートしました。

プロファイラー的なポジションでやってきたヘヨン、目下のところ、ガキみたいな言動で、はっきり言って、うざキャラです。

でも、ヘヨン本人も、あえてやってるところがあるんです。

膠着状態の警察組織に、内部から風穴をあけるには、ヘヨンくらいの、「空気の読めなさ」を発動する必要があるとはいえ、ヒートアップすると、我を忘れて、警察嫌いのパケヨンくんに戻ってしまうので、要注意です。

 

★『シグナル』EP.2-4に続く★