2話終わりです。

 

『シグナル(ロマンス編)← びびが勝手に言ってるだけです(笑) も、このドラマの一つの柱だと思いますので、クライムミステリーであっても、そこはガンガン行きます!ウインク

 

こちらの筋追いは、気になったドラマを、世に出回る商業翻訳ではなく、ドラマ好き有志の英訳・もしくは配信サイトの英訳をもとに、(英語ができないくせに)果敢に訳した「なんちゃって訳」となっており、多少、ストーリー展開は訳者の願望に寄ってます。視聴しながら生じた疑問の考察やら、内容を把握しながら、突っ込んだり、賞賛したりしたいという、ドラマ好きの発露です。

ラストまでの完全ネタバレです。

いつものごとく、本格的なネタバレ&上記のご注意をご理解いただき、OKの方のみ、おすすみください。お願い

 

シグナル  시그널 英題:Signal

 (tvN Jan 22, 2016 - Mar 12, 2016 1時間15分×全16話)

対象:15歳以上

脚本:Kim Eun Hee

演出:Kim Won Suk

 

※このドラマは、犯罪を扱うという特性上、登場人物がエピソード毎にたくさん出てくること、1話完結ではないこと、現在・過去の描写が頻繁に入れ替わる、など、通常の筋追いでは、わかりにくい部分もあるため、補足も兼ねて、びびの独断で、人名や、人間関係など、ドラマよりも先に、リマインドしたり、説明をする場合があります。

極力、ドラマ上、「なるほど!! この人がこういう立ち位置だったのね」という謎解き部分の醍醐味が損なわれることのないように工夫したいとは思いますが、なにぶん、整合性を取り切れない箇所もでてきそうな気がします。

余計、わかりにくくなったりしたら、ほんと、申し訳ないです。

 

前記事をお読みでない方は、さきに、こちらからお読みください。

#2-1  #2-2   #2-3

 

【Episode 2-4】

 

現在 

 

夜、町を歩くスヒョン。

 

立ち寄ったのは、イ・ジェハンの実家です。

いわゆる、昔ながらの町の時計屋さんを営んでいます。

 

スヒョンが、表から、窓をコンコンと小さくノックすると、微笑んで迎えてくれたのは、イ・ジェハンの父(イ・ムンス演)。

役名は特になく、「イ・ジェハンのアボンニム」でいいのかな。

"とっけび"の、コリョ時代のシンの亡骸を守ったトクファの大祖先とか、とにかく、いい意味につけ、悪い意味につけ、頑固一徹なハラボジ役にはぴったり。

 

修理しているジェハンアボジ(父)の背中を見ながら、だまって、お茶なのか、水なのか、紙コップで出された飲み物を飲むスヒョン。

 

少し視線を上にむけると、まだ、わりとキレイ目なお札が壁に貼られている。

スヒョン「また、お寺に行かれたんですか?」

アボジ「なにが・・寺なものか、もうやめたよ。あんなお守りなど、なんの効果もない」

スヒョン、あいかわらずな毒舌アボンニムに苦笑する。

 

ぶっきらぼうな口調のまま、話を続けるアボンニム。

アボジ「もう、(せがれとの)結婚には期待しないでくれないか?」

動じないスヒョン。

スヒョン「どうしてですか? (お父様が)私としてみます?」

アボジ「まったく・・・」

スヒョンのジョークに笑い出すアボンニム。

 

アボジ「女心は移ろいやすいというものだが・・。あんたが、うちの息子に惚れてた時期もあったなんてな」

 

ふりむくと、時計を渡す父。

スヒョン「終わりました?」

 

いつも、スヒョンがつけてる時計ですね。(涙)

 

父「もう、そんなものも捨てちまえ。こんな目の悪い老人を困らせるもんじゃない」

 

受け取った時計を、すぐさま、手首にはめるスヒョン。

そんなつもりはさらさらありません。

 

父「もう15年も経つじゃないか。こんなところに来るべきじゃない、と言ってるんだぞ」

 

スヒョン「・・・・・」

それには答えず、壁に掛けられた写真に視線をむけるスヒョン。

 

一人息子のジェハンの子供の頃からの成長が見てとれます。

 

身体も大きく、がっしりしていたジェハン。

柔道の選手だったんですね。

※ ヘヨンが見ていた警察の個人調書でも、「武術推薦」みたいなことが書かれていましたし、アジア大会のTシャツも着てました。

 

ただ、じっと見つめるスヒョン。

 

スヒョンとジェハンの関係性については、「逮捕しちゃうぞ!」の時のように、これからも、過去編にて、折に触れて出てきますが、ここにくれば、自分が知らなかった頃のジェハンに会えるし、なにより、ジェハンとの思い出が詰まった大切な場所です。世話をする人のない、孤独なアボンニムのことも心配です。

 

この雰囲気は、どうみても、旦那亡き後の未亡人と、その義父って感じです。

 

逆に、アボンニムからしてみれば、スヒョンの気持ちが痛いほどわかるので、嫁でもなんでもないスヒョンを縛り付けたくないのです。

なんとかして、スヒョンに前を向いて歩いてほしい、と願うのです。

 

こうして、お互いを思いあう優しさは、白熱球電灯が放つような優しい色合いなのに、大切なジェハンの生死不明という現実がずっと、重くのしかかっている感じです。

 

写真から目を離さず、話題を変えるスヒョン。

スヒョン「先輩ニムの最初の事件だったっておっしゃってましたよね? "京畿南部連続殺人事件"・・」

背を向けたまま、答えるアボンニム。

父「・・そうだ。あれは、警察官になったばかりの時だったよ。犯人を捕まえるために、ものすごく奮闘していたもんさ。だがな、あとになってあいつは・・あいつ自身の手で摑まえることはできなかったが、だれかが成し遂げるだろうって言っておったよ。その誰かが自分の代わりに捕まえてくれるだろうってさ。

 

ヘヨンとスヒョンが、未解決事件捜査班に着任した日に、この言葉を聞くなんて・・もう、それだけで泣けてくる。えーん

 

フライングネタバレ🙊 あとになって・・・」とは、おそらく無線でヘヨンとやり取りをするようになって、ヘヨンの奮闘や、スヒョンのその後について、ジェハンが知ったからこそ、託した言葉に他なりません。

 

刑事になりたての頃に同僚と写したであろう、ジェハンの写真を見つめるスヒョン。

 

 

過去

 

のちに、京畿南部連続殺人事件と言われる事件の現場の一つです。

 

夜 懐中電灯片手に、林の奥を捜索する警察官たち。

警察犬の吠える声、落ち葉を踏みしめる音。

そして、警察官になったばかりの新人巡査の イ・ジェハン。

 

現在

 

~ 未解決事件捜査班オフィス ~

さきほどのイ・ジェハンの調査書を見ているヘヨン。

在職期間 1989-2001 となっています。

 

ここで、出てきましたね。

1989年が。。

 

その腕時計の針が、23:23を指した頃、

ジジジ・・と微かな音が聞こえてきたのに気づくヘヨン。

 

すぐさま、自分のバッグから、無線機を取り出すと、またしても電源がオンになっている。

 

ヘヨン「刑事さん? イ・ジェハン刑事?」

 

ここからは、過去(新人警官当時のイ・ジェハン)と、現在(パク・ヘヨン)のやりとりが続きます。

 

無線機がオンになったのに気づき、あわてて応答しようとして、すっころぶジェハン。

生真面目に、警帽まで被りなおしてから、

無線機に答える。

ジェハン「(周囲に)大丈夫です。・・・こちら、京畿龍山署22番 巡警イ・ジェハンです。どなたでしょうか?」

 

え・・・と、ためらうヘヨン。

はじめて、ジェハンから、警官らしく所属を名乗られましたが、相手は、自分の階級を巡警だと言ってますし、そもそも、この間とは口調も違います(苦笑)

 

ヘヨン「あ・・・あ~~、イ・ジェハン刑事さんで間違いないですか? 私です。パク・ヘヨン警衛です。しばらく、あなたからの交信がなくて、とても心配してたんです。無事だったんですよね?」


ジェハン「ぎょ・・警衛? (小声で)はあ? 今、捜索中じゃないか。警衛が一体、なんの用だよ?」

ヘヨンに覚えがない、というより、捜索中に、事件以外の話を始められ、上司にちょいムカついてるジェハンの"いつもの感じ"がわかります。ニヤリ

 

改めて、交信するジェハン。

ジェハン「龍山署22番 イ・ジェハンです。現在、新しい捜索隊と一緒におります。本部の担当者の方でいらっしゃいますか? 現在地は、オソン山南部、現在、行方不明者の捜索中です。」

 

今度は、ヘヨンが戸惑う番です。

ヘヨン「行方不明者ですか?」

 

ジェハン「我々は、行方不明者の最後の足取りを追っており、高速道3号線に沿って、イ・ゲスクさんを探しているところです」

 

ヘヨン「(呟く・・)イ・ゲスク・・オソン山ですか? それって、京畿南部連続殺人事件の話をしてますか? 7番目の犠牲者の? 」

ジェハン「?????????」

ヘヨン「彼女なら、3号線沿いのアカシアの森の隣の、葦原で発見されたじゃないですか・・」

ジェハン「??? え?? 3号線沿いの葦原ですか?」

 

この時のヘヨンはまだ、普通の警察無線の交信だと思っている段階です。 

 

今、自分が交信している向こうで、その7番目の被害者が発見されようとしているという、歴史的に見ても壮絶に辛いタイミングにいるとは思い至るはずもなく。

 

 

ヘヨン「この韓国で、それを知らない警察官なんているんですか? 」

そんなことも知らないんですか、的に、ちょっと、ジェハンを小馬鹿にしてるように聞こえなくもありません。

 

ヘヨン「7番目の被害者は、3号線沿いの葦原の中ですよ。8番目は、ヒョンプン駅の線路上でした。9人目は・・」

手元の資料(アン・チスが持ってきた概要部分のみの冊子)のページをめくりながら、答えようとするヘヨン。

 

なにをわけのわからんことを・・と、ジェハンが無線機を遠ざけたその時、警笛が響きわたる。

「こっちだ、こっちだぞ」


その声に、他の警官たちと一緒に走り出すジェハン。

 

怒号とともに、切れた無線機。

ヘヨン「また、切れた・・」

 

ふと、なにかに気づいたように、腕時計を見るヘヨン。

ヘヨン「・・・・・・」

 

過去

 

~オソン山の南側~

たくさんの懐中電灯片手の捜索隊たち。

「こっちだ、見つけたぞ」

 

真っ暗な山道を、捜索隊の列のあとに続くジェハン。

 

葦原の中に、後ろ手に縛られた被害者発見。

日数がたっており、捜索隊員たちの咳込む声が響いている。

 

半ば呆然と、周囲を見回すジェハン。

ライトに照らされた、高速道3号線の表示板がはっきり目視できる。

 

先ほどのヘヨンの言葉が蘇る。

 

ヘヨン<彼女なら、3号線沿いのアカシアの森の隣の、葦原で発見されたじゃないですか・・>

 

自分の手に持っている無線機を見つめるジェハン。

ジェハン「(小声で)あんた、誰なんだ?」

 

これが、1989年11月4日の夜の出来事でした。

大写しになってる訪朝糾弾の垂れ幕も気になりますが、全部見えないのでよくわかりません。

(1989年って、平成元年だったんですね。)

 

 

現在

 

今のやりとりを、考えているヘヨン。

 

 

~未解決事件捜査班~

翌朝ですね。

午前9時になろうとしています。

 

ホワイトボードに、びっしりと、"京畿南部連続殺人事件"の事件の被害者情報や、経緯をかきこんでいるヘヨン。

 

徹夜したんだね。

 

出庁してきたホンギがそれをみて、息をもらす。

あ、ケチョルも一緒だ。。

 

ホンギ「はぁ~~すごい! うわ~」

しきりに感心するホンギと、ヘヨンの腰あたりを叩く真似をするケチョル。(笑) 

ケチョル「(小声で)勉強できない奴ほどやりすぎるもんなんだよ」

素直じゃないなぁ(笑)

 

そんな外野の声など、まったく気にならないほど、集中しているヘヨン。

 

続いて、現れたスヒョンも、そのボードにちらりと視線を寄せる。

 

書きあがったボードを見ながら、全体を確認するヘヨン。

この時のヘヨン、いいでしょ?

 

その後・・・

 

しばらくして、そのボードの位置を強力班との境側に変えるスヒョン。

 

チーム初のミーティングです。

スヒョン「もうわかってると思うけど、どこに行こうと、歓迎されるなんて夢はみないことね。未解決事件の捜査は、他の警察官に、当時の捜査のミスを認めろ、と言ってるようなものだから。"どうして、それを調べなかったのか?" "どうして、そんなやり方をしたんだ?" "なぜ、もっと追求しなかったんだ?" 我々は、そういうことを問いたださなきゃならないってこと。あんたたちの人生で飲み込まなきゃならない、ありとあらゆる侮蔑や嫌味を受け入れるんだ、と、今から覚悟しなさい! それでも、その分、長生きできるんだから、あまり悲観しないように。」

 

この時は、スヒョンですら、現場(強力班など)ほど危険はない、という考えだったんだよね。

無理もないけど。。

 

厳しいことを言われ、アイゴ~~、俺の人生よ・・・と言いながら、首の後ろを押さえるケチョル。

 

スヒョン「これは、"京畿南部殺人"を担当した捜査員たちのリストよ。これから、一人一人に会わなきゃならない。・・・というのも、我々は、彼らの持つ資料や記憶している全てを必要としてるから。それを入手して、はじめて、我々の捜査を始めることができる

ヘヨンを見るスヒョン。

ないない、と騒ぎ立ててもなんにもならないのだ、これが、現代の警察組織のやり方だ、と伝えようとしているみたいです。

 

スヒョン「私は、被害者のご家族に会うことにするから、ケチョル先輩は、強力班だった刑事たちに会ってきて。受け取ったファイルやデータは、パク警衛に渡しなさい。証拠品は、チャン・ホンギに担当してもらうから。以上」

 

だるそうに立ち上がるケチョル。

ケチョル「あ~、古株の捜査員たちに会いにいかなきゃならんだと?」

その目は、ヘヨンに向けられている。

 

またしても、ケチョルとヘヨンの間の、一発触発の気配に、振り返るスヒョン。

 

今日のヘヨンは、相手にしないつもりです。

ヘヨン「言いたければ、好きなだけ皮肉をどうぞ。私は、自分のやり方で捜査しますから・・」

 

こういう、プライドが高くて、小生意気な礼儀知らずの若手であっても、やる気をみせた人間のことを、否定はしないスヒョン。

自分の手帳から、袋に入った写真をヘヨンに渡す。

スヒョン「たまには、大人になってみたらどう?」

ヘヨン「これ、なんですか?」

 

スヒョン「(一般には)チームワークって呼ばれるものよ。私の先輩が大事にしていて、私に譲ってくれた写真よ。」

 

一枚一枚、見ていくヘヨン。

 

スヒョン「7番目の被害者、イ・ゲスクさんと、ヒョンプン駅で見つかった8番目の被害者よ。返すって約束したものだから、もし、あんたが失くしたりでもしたら、命はないからね

物騒なことをさらっと言ってから、立ち去る様子もかっこいい。。

 

ふん、と、口許に笑みを浮かべるヘヨン。

 

すぐに、遺体が発見された状態を写した手元の写真に見入る。

時効成立後、公的な記録は処分されてしまったとされる今、初めて見る、本物の現場写真です。

 

 

過去 【1989年11月5日】

~ヒョンプン駅付近~

 

線路沿いの藪の脇を歩いている女性。

別に道と言うわけではなく、ただの、線路との境界をしめす、幅15センチ程度のコンクリートの敷石ですが、おそらく、地元の人間だけが通る、近道なんでしょう。

 

髪の長い、若くてきれいな女性です。

名前は、あとで出てきますが、役所に勤めるキム・ウォンギョンさん(イ・シア演)。 ← さんづけしちゃう。。

※イ・シアさんは、私の好きな『トンネル』で、グァンホの奥さんを演じてますが、他のドラマでも、わりと、薄幸な美女役多いですよね。ピとクリスタルのドラマとかでも死んじゃった恋人役だったし、「怪しいパートナー」はストーカー被害者だったし。

 

その後ろを尾けている男性の影が、がっつり映り込みます。😁

 

線路沿いを抜け、住宅街まで来た頃には、完全に陽が落ちています。

 

ようやく自宅についたのか、バッグから鍵を取り出そうとして、落としてしまう女性。

拾おうと、その女性がしゃがみ込んだ時、

慌ててかけよろうとした男が、その時、家からゴミ捨てに出てきた母親らしき人間の姿をみて、

すぐさま、隠れる。

 

母親と一緒に家の中に入る女性。

 

〜庭先〜

門の中に入ると、「今夜もまた、あの人なの?」と訊ねる母親。

母親「まったく、いい年した男がなにしてんだか。あんたのことが好きなら、さっさと伝えればいいのに・・・あんな風に、あんたの周りをチョロチョロするだけなんて・・・」

呆れ果ててる口調です。

 

にっこり笑う女性。

 

母親「ねぇ、でも、好きな女性を守りたいのは、やっぱり、彼が警官だからじゃないのかねぇ? ん?」

この口調と笑顔、自分の娘が、まんざらでもないことを知ってるんですね。

 

答えはしませんが、ニコニコしながら、家に入る前に、足を洗う女性。

 

隠れていた向かいの家の生垣から、ようやく姿を見せたのは、若き日のイ・ジェハンです。

 

オンマが言う通り、告白したいのはやまやまなのに、ただ、彼女のことを夜道の危険から守るくらいが関の山。

家の門の前で、未練たらしく様子を窺っていると、タイミングよく(悪く)オンマが出てきちゃって、鉢合わせ。爆笑爆笑爆笑

ジェハン「あ・・すみません。その・・友達の家だったかと・・ああ、私に言わずに引っ越したのかもしれません。あ、そうだ、あいつ、引っ越したんだ」

誤魔化しになってない誤魔化しを並べて、そのまま、走りさっていきました(笑)

 

その後ろ姿を見て、苦笑するしかないオンマ。

もう、バレバレですねん。(笑)

 

使い終わった練炭はこうして、家の外に出してたんですね。

 

~路地~

住宅街を走り抜けてきたジェハン、息を整えながら、歩いていると、線路脇に出てきたところで、またしても、ヘヨンの言葉を思い出す。

 

ヘヨン<韓国で、それを知らない警察官なんているんですか? 7番目の被害者は、3号線沿いの葦原の中ですよ。8番目は、ヒョンプン駅の線路上でした。>


ジェハン「・・・ヒョンプン駅・・・線路上」

気になったように、呟くジェハン。

 

 

~ 強力班~

 

ビデオ映像を見せられている老夫婦。

次のビデオが入れ替えられたところです。

 

ハルモニ「もう、誰が誰やら、わからないよ。もう、3日くらい経ってるだろ?ん?」

疲労困憊で訴えるハルモニ。

隣のハラボジにいたっては、もう、見る影もなし。

 

刑事「だって、あの晩、誰かが通り過ぎるのを見たって、ハルモニが言ったんですよ。我々は、そいつを捕まえなきゃならないんです」

ハラボジ「あの晩は本当に真っ暗だったんだ。」

絞り出すようなハラボジ。

刑事「それでも、まだ、会えば、そいつだってわかるでしょう。若いころは、海兵隊でいらしたんでしょう。」

 

モニターには、該当する男性の顔写真がずっと映し出されている。

テーブルの上に、詰まれたビデオテープの山を見るだけで、

この後も、ハルモニとハラボジがどれだけ拘束されるのかと思うと、発狂しそう(苦笑)

 

ハルモニ「アイゴ~、いつになったら、これ全部見終えるのよ~?」

刑事「この近所には、若い男がたくさん住んでるんです。これまでに ざっと200人くらいは見ましたから、あとは、320人くらいですかね」

 

絶望!!

 

震えだすハルモニ。

 

刑事「ああ、そんな。しっかりしてくださいよ、いいですか?」

 

その時、失礼します、と部屋に入ってきたのは、イ・ジェハン。

刑事「こんなとこ、勝手に入ってきて・・誰ですか?」

ジェハン「私は、龍山署のイ・ジェハンです。担当されている刑事さんにご相談があってやってきたんです」

 

そんなやりとりをじ~っと見ちゃうハルモニ。(笑) 

刑事「ちょっと、ハルモニ。何見てるんですか? ちゃんと、画面見てくださいよ」

 

そそくさと、画面を見るハルモニ。

 

刑事「担当刑事は私だが・・」

ジェハン「あの、本当に、たいしたことではないんですけど、こちらの班に、パク・ヘヨン警衛という名前の方はいらっしゃいますか?」

刑事「パク・ヘヨン? 初めて聞く名前だが。。なぜ、その人を探しているんだね?」

ジェハン「その・・無線機で、少し妙なことを聞いたんです。ヒョンプン駅の線路上で起きた8番目の殺人について・・・」

刑事「なんだと・・ お前、(これ以上)別の人間に死ぬかなにかしてほしいのか?」

声を荒げる刑事。

7番目の被害者ってことは、すでに、ず~~~と捜査してて、たぶん、この人、家にも帰れてないんでしょ。

イライラしてるところに、8番目の被害者なんて言われた日には・・・。

(以前にも、こんな風に、口角泡を飛ばす・・な役でお見掛けしたような気がします)

 

その声の大きさに、ウトウトしていたハルモニが、びくっと目を覚ます。(苦笑)

お願いだから、早く帰してあげてよ。

 

ジェハン「いえいえいえ、私ではなく、無線機で聞いたんです」

刑事「いいから、出ていけ! 俺たちが忙しいのがわからんか? 寝てないっていうのに、おまえみたいな奴も現れて、俺は死にそうだよ!」

 

ジェハン「ですから、私も混乱しておりまして・・」

刑事「出ていけと言っただろ!!」

ああ、デカい声。

留置場の人もこっちを見てるよ。

ジェハンとの身長差40センチくらいありそうな刑事さんにむかって、平身低頭、頭をさげるジェハン。

ジェハン「はい、お疲れさまでございます」

 

しかたなく、出ていくしかないジェハン。

 

かたや、ぐったりしてるハルモニとハラボジに、手でパンパンと大きな音をたてながら、「さぁ、ちゃんと見てくださいよ」と声をかける刑事。

 

~ヒョンプン駅付近の線路沿い~

 

先日と同じく、線路脇を歩く髪の長い女性の後ろ姿。

手には、黒いレジ袋を持ってます。

買い物帰りなのかな。

ウォンギョンじゃありません。

 

黒い帽子の男があとをつけている。

もう体つきで、ジェハンじゃないのはわかってしまいます。

 

なにか違和感を感じ、後ろを振り返る女性。

 

再び歩き始めた女性。。。その少し離れた横を歩く男性。

 

~ヒョンプン駅付近の踏切~

 

ジェハン「幻聴だったのかな・・・」

担当刑事にも怒鳴られたし、捜査関係者ではなさそうだ、ということがわかり、自信がなくなってきたジェハン。

 

それでも、なんとなく、気になって、線路沿いを歩いてみるジェハン。

 

 

現在

 

スヒョンにもらった現場写真を見ながら、考え込んでいるヘヨン。

 

その時、なぜか、手元の写真の、写っている画がゆらゆらと変化したり、戻ったりしているようにみえてくる。

 

ヘヨン「!?」

 

過去

 

そのまま、歩き始めていると、黒いビニール袋から飛び出たリンゴが、数個、敷石の上にころがっているのに気づくジェハン。

懐中電灯を動かしていくと、女性の素足が見える。

 

焦って周囲を見回すジェハン。

誰もいないのを確かめると、「あの・・・」と言いながら、近づいていく。

 

さるぐつわをはめられ、目を閉じている女性。

 

ジェハンが絶望しかけた時、パチッと女性の目があき、腰をぬかすジェハン。


 

現在

 

目を細めたりしながら、写真を食い入るように見つめているヘヨン。

 

突然、外から風が吹きぬけたかと思えば、

 

ホワイトボードの文字が変化しはじめる。

 

同時に、ヘヨンの持っている写真もまったく違うものに変化する。

 

一方、被害者家族に聞き込みにいくといって、署を出たスヒョン。

 

ジェハンが携わった事件だということもあって、(アン・チスが持ってきた資料などに頼らずとも)独自に捜査した内容を自分の手帳にまとめていたんだね。

 

 

 

手帳を見ながら、歩いていたところ、カップルにぶつかり、手帳を落としてしまう。

 

 

 

~未解決事件捜査班~

 

みるみるうちに、変化してしまった写真を見て、驚くヘヨン。

 

ヘヨン「これ・・・一体、どうなったんだ?」

 

振り返り、ホワイトボードを見るヘヨン。

 

8番目の被害者だとされていたものが・・・イ・ミソン 未遂と変化している。

 

愕然とするヘヨン。

 

~外~

手帳を拾い上げたスヒョン。

 

 

腰をぬかしたジェハンとともに、

その変化にいち早く気づいたヘヨンと、

そして、まだ、過去と現在の時の捩れに気づいていなスヒョン。

三人の歯車が、それぞれに回りはじめています。

 

2話 おわります。

 

 

★『シグナル』EP.2-4 雑感★

 

クールなスヒョンの一面が強調される現在パートですが、アボンニムとのシーンでは、それが少しだけ影を潜めます。

 

写真ではあっても、ジェハンを見るスヒョンの目は、今もなお、まっすぐです。

 

ジェハンアボジも、息子のことを今でも慕い続けてくれるばかりか、自分のことも常に気をかけ続けてくれるスヒョンのことが大切で、なんとか、彼女に幸せになってほしくて、わざと突き放すようなことを言うんだけど、根が優しいから、突き放しきれず、結局、今に至るという感じでしょうか。

ただ、そこには、言うにやまれぬ事情が見え隠れする時間軸も存在するので、ほんと、ややこしい。

 

ジェハンを待つ、という状況は同じでも、そこは当然の如く、まったく立場の違う二人なのです。

 

"京畿南部連続殺人事件"が本格的に始動します。

単なる未解決事件ではなく、これも主人公ジェハンとの関わりが深い事件だけに、一筋縄ではいきません。

 

警官になりたての、決して、優等生ではありませんが、正義感溢れるジェハンも、想い人のウォンギョンも、本当に、奥手で純情で、なんと可愛らしいことでしょう。

本当は、ウォンギョンの名前も伏せるべきなのかもしれませんが、ドラマ上、うまく対処されているので、フライングネタバレしてしまいました。

 

結果的に、ヘヨンの言葉が気になったジェハンが、被害女性を早く発見したことで、犠牲者をださずにすんだということになりますが、それに伴い、2015年の世界では、時空のねじれが生じ、歴史が修正されました。

そして、ここで、「8番目の被害者が亡くなっていた世界」とは、違う時間軸にシフトしたことになりますね。

 

全容は、3話以降ですね。

 

★『シグナル』EP.3-1に続く★