日本では、何においても金額が高いほど上品な商品と思われています。
牛肉然り。
A5ランクの肉など、見た目も良いしおいしいと思っているかもしれませんが、基準は単なる見た目です。
サシの脂肪が多いほど高級品と思われています。
最近でこそ、海外の方も霜降り肉に興味を持ち始めたと聞きますが、世界の主流は霜降りではなく赤身肉です。
あまり知られていませんが、霜降り牛肉は多くが脂肪のため、赤みが少なく肉本来のうま味が少なくなります。
うま味を生じるもととなる赤身肉の分量は、当たり前のことだがサシ(霜降り)と反比例の関係にある。
サシ(霜降り)が入れば入るほど赤身が減るので、遊離アミノ酸によるうま味の少ない肉になる
これが海外の方が霜降り肉を好まない理由です。
肉に含まれる脂肪の量を粗脂肪量といいますが
1988年には、総重量中の23%が粗脂肪量であった。それが、2005年には41%に達し、現在は50%を超える個体も多く出てきています。
肉の半分が油脂なのに、ありがたがって脂肪まみれの肉を我々は食べているのです。
食べ過ぎには注意しましょう。
結論を言えば、
霜降り肉は筋肉に
脂肪が入り込んだ「異常な肉」で
人間で言う「メタボ状態」です。
多くは、高カロリーの餌や飼育管理などによって人為的に霜降り肉が作り出されます。
※ちなみに輸入牛などは成長ホルモン投与
※やはり輸入牛は全てやめた方が良いね。
消去法ですが、安心なのは国産赤身の多い肉ですね。
※赤みが多いと、肉本来の美味さを感じられると思います。
そうして育てられた牛は、
ビタミンA欠乏症となり、ほとんどの場合、目が見えなくなる。
それだけでなく、内臓脂肪がたまった脂肪肝となり、動脈硬化が起こる。
極度に肥満して、糖尿病などの様々な病気も併発することになる。
毒物は重金属などは体に溜まります。
脂肪に溜まります。
肝臓に溜まります。
食べ過ぎには注意しましょう。
人間でも適度な食事と運動をすればメタボにならないし、赤み(筋肉)より白み(脂肪)が多い状態なんてあり得ません。
誤解を恐れずに言ってしまえば、霜降り肉は病的なお肉とも言えます。
実は、農家を守るため、霜降り技術は生み出された。
1990年代の初めに日本政府は牛乳の輸入自由化を決めたため、海外の牛肉より付加価値をつける必要があったためです。
輸入される海外の安い牛肉に負けないよう高級牛肉のブラン化を進め、畜産業界は霜降り牛に生き残りをかけたと言われています。
酪農を守るためという意味合いもあったのです。
なので、霜降り牛の事を悪く言いたくはありませんが、国民の健康を考えた場合
個人的にはサシの多い肉は嗜好品と位置付けし
普段は国産赤身肉推奨です。
こうして、筋肉の中に脂肪を入れる技術を確立し、日本の牛肉は脂肪の量が次第に多くなっていきます。
以下の項目から、日本の肉質は1等級~5等級までの5段階評価で格付けされます。
肉質評価で最高となる5番になるのは、BMSナンバーが8~12
ちなみに、最上級の肉は5等級です(画像一番右)。
ただ、最高級の5等級が美味しい肉ではありません。
等級はあくまで、上記4つの総合得点であり、味とは全く関係がないからです。
霜降り牛肉は
血統(先天的要因)と
飼育方法(後天的要因)で決まってきます。
生産者は、高値で取引される5等級(霜降りが多い=筋肉に多くの脂肪を含む)の肉作りを目指しています。
✓血統(先天的要因)
霜降り牛肉となる黒毛和牛は、筋肉内に脂肪が入り込みやすい遺伝的な特徴があります。
✓飼育方法(後天的要因)
高カロリーの配合飼料の給餌、ビタミンAや運動の制限によって、さらに筋肉内に脂肪が蓄えられます。
両方の要因が上手く重なって、最高級の霜降り肉になります。
血統は仕方ないにしても、飼育方法で筋肉内部まで人為的に脂肪を入れ込まれた牛は健康ではありません。
当たり前ですよね。
霜降り肉となる多くの牛が、失明や歩行困難、脂肪肝や動脈硬化、糖尿病を患っています。
等級の高い最高級のお肉に仕上げるには、牛本来が望む(牛本来の欲求を満たす)飼育を放棄せざるを得ないのです。
不健康な畜産物として市場に流通することになります。
運動不足にして高カロリーのエサばかりを過剰に与えるので、消化器系や循環器系の病気も多くの牛が患っています。
このため、内臓系のお肉は、とても人間が食べられる状態ではなく、廃棄されている現状があります。
しかし、昨日の記事にあったように
どこかの激安食べ放題の店などでは
もしかしたら…
とか勘繰ってしまいます。
もちろんそうでないこと願ってます。
参照:焼肉食べ放題で気をつけたい事
「日本だけ」の状態は、霜降り牛に限った話しではありません。
豚でも鶏でも、劣悪な飼育環境で育てられたお肉が、体に良いとは思えにくいですね。