今更言うまでもない事ですが、日本の出版業界というのは「偏向」しております。
この事は改めて強調しておきたいと思います。
外国からの翻訳書や、思想哲学に関わりが無さそうな書物であっても、
左翼や、日本の戦後体制に不都合な書籍は日本人に満足に紹介されていないのです。
日本人の偉大な先人たちが書き上げた知の体系もまた、左翼に都合が悪いのかどうなのか、
現在に残っていない、復刊もされない書籍が山ほどあります。
 
例えば、私の手元に一冊の本があります。
戦前、戦時中まで、山鹿素行という人間は非常に有名な人物でした。
吉田松陰や西郷隆盛といった幕末の志士たちがこぞって読んだと言えば、
その影響力の物凄さは解ると思います。
私が持っているのは大正9年に「27版」を迎えたバージョンです。
10年もしない内に27版も出るというくらい広く多くの人に読まれた本なのですが、
戦後の日本では山鹿素行という名前はほとんど抹消されております
精々、「赤穂浪士が山鹿流兵法で討ち入りを行った」と触れられるくらいではないでしょうか?
 
何と2015年出版のこの本まで、戦後日本で発売される事はありませんでした。
 
中央公論社の日本の名著では、1971年に山鹿素行を扱いましたが、
物の見事に「中朝事実」だけは存在しなかった扱いとなっております。
家永三郎という左翼偏向学者が作った岩波書店の日本思想体系(1970年)も同様です。
講談社学術文庫も「中朝事実」だけは掲載しませんでした。
 
吉田松陰や西郷隆盛といった幕末の志士たちが何を読んで感化されたのか、
戦後の日本人が知る事は出来なかったのです。
これを「偏向」と言わずして何と呼べば良いのでしょう?
 
どうしても幕末の志士たちが読んだ本の内容を知りたかった私は、
神田の古書店を歩き回ってやっと発見したのが件の大正元年発行の本だったという訳です。
 
どうも皇族の方々もご覧になったようでもあります。
 
また、乃木希典閣下のサイン(題字)も入っております。
 
 
中朝事実が戦後の出版会社から黙殺、排除された理由とは、その内容の問題でしょう。
 
 
是非ともWikipediaをお読みください。
 
恐らくこの本の内容は、『日中友好を損なう』とか勝手な忖度が働いたのかも知れませんし、
『日本人は未来永劫中国様に逆らってはならない』と考える連中が抹殺しようとしたのかも知れません。
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日本第一党神奈川県本部 玉川 晃嗣