世界一のダンスクルー、GANMIにインタビュー
昨年2月に LA で開催された世界的なダンスコンテスト「VIBE DANCE COMPETITION」にて、日本チームとして初の優勝を果たしたダンスクルー、GANMI 。その後は多数のイベント出演や、振付、バックアップダンサー、国内外でのワークショップなど多岐に渡って活躍中。そんな世界も注目するGANMIからメンバーの Yuta、SUN - CHANG、Kooouya の3人が登場!最旬にして最強な彼らのインタビューは必読。
LA でのダンスコンテスト「VIBE」で、日本人初の優勝を果たしましたが、まずはその時の心境を聞かせて下さい。
Yuta:メンバー全員が共通して思ったのは「ウソだろ!?」って(笑)。
自分がダンスを始めてからYoutubeでずっと観ていた憧れのコンテストだったので、それに出られたことがまず嬉しかったし、海外の常連チームを生で見られたことにも興奮しました。
やっぱりレベルが高かったし、スキルの面では海外の人たちの方が上だと思ったので、まさか自分たちが優勝できるとは思っていなかったですね。
VIBE に向けての特訓、練習量は相当なものでしたか?
Yuta:まず日本予選があったんですけど、結成してネタを作り始めたのが予選の一ヶ月前だったんですよ。
おもしろいことを目指してやり始めたんですけど、予選大会では結果が2位で、そこから決勝に向けてネタを何度も作り変えていきました。
ネタが完成するまでに時間がすごくかかったので、ネタが出来てからの練習時間はそんなになかったですね。
SUN - CHANG:たしかに練習よりもミーティングの方が時間かけてたね。
LA での本選では世界照準のパフォーマンスが求められるわけですが、具体的にはどんなことを意識して作りましたか?
Yuta:日本人だから日本っぽい衣装やテーマ、演出をするっていうのがみんなあまり好きじゃなかったのです。
いかにも和な感じを狙うんじゃなく、世界と同じ立場になって同じ目線で、だけど発想が日本人で、みたいなものを意識しました。
その感覚がメンバー間で合致したのはよかったですね。
ではご自身としては、どんなところが評価されたと思いますか?
Yuta:日本人ってそもそもちょっと弱そうなイメージがあると思うんですけど、ギャップはあったんじゃないかと思いますね。
演出的にも最初からかなりガチで振りを揃えて、しかもパジャマを着ているっていうギャップがあったので。
Kooouya:あとはやっぱりカーテンを使った演出ですかね。
カーテンから人が出てくるシーンでは、会場から「おお、マジック!?」みたいな反応がありました。
やっぱりあの人数であれだけ振りがきれいに揃っていると、圧巻ですよ!
Yuta:ありがとうございます。
でもよく見たらちょっとズレてる奴いますよ(笑)。
早い振りとかは、細かい角度がどうっていうよりは、スピード感とか強さを合わせれば揃って見えるんだと思います。
SUN - CHANG:どうやって揃えてたっけ・・・、ニュアンスかな?
あとは揃えやすい振りっていうのもあるよね。
Kooouya:練習ではよく擬音を口に出しながら踊るんですけど、その感覚が揃っていると振りも揃うんだと思います。
例えば「カッ」なのか「カーンッ」なのか、そういう細かいニュアンスが。
※GANIMI が VIBE で世界一に輝いた作品はこちら!
Kooouya さんは元々エイベックス・ダンスマスターの受講生だったとか?
Kooouya:小学高学年から中学2年くらいまで通っていました。
MITSUSHI さんに習ってたんですけど、今までやったことのないジャンルで、はじめは全然出来なくて一度挫折しちゃったんですよ。
でも続けていくうちに出来るようになって、ダンスの楽しさに目覚めましたね。
そうだったんですね。
そして Yuta さんは、エイベックスから昨年デビューした龍雅 - Ryoga - さんの振り付けを担当されたんですよね。
Yuta:はい。
メンバー5人中3人がパフォーマーで2人がシンガーという構成が初めてだったんですけど、彼らは踊れる人たちっていう認識で振りを作りました。
なので手は抜かず、わかりやすいところはわかりやすく、自分らしさを出したい部分はこだわって。
パフォーマーは3人ともダンスのスタイルが違うので個々の映え方を考えたり、シンガー2人も踊って見えるような、かっこよく見える振りを考えて作りました。
では、今後の目標は?
Yuta:GANMI としては、ダンスでアーティスト化できればいいなと思っています。
コンテストだけじゃなくて振り付けや演出、撮影、編集など、みんなで出来ることはどんどんやっていきたいです。
まずは GANMI で有名になってお金持ちなれれば。
それで自分が豊かになって今までお世話になった人たちに恩返しができればいいですね。
SUN - CHANG:GANMI としてアーティストになりたいっていうのは自分も思っていることです。
VIBE で優勝したことで GANMI という名前が独り歩きしているような気がして、それにちゃんと着いて行かなきゃっていうのはあります。
その為には個人の魅力をもっと出していくべきだと思うし、メンバー1人ひとりがアーティスト化していけたら、集まった時の爆発力がハンパないと思うんです。
Kooouya:まったく同じです。
それプラス、一般の人たちにも GANMI を見て「ダンスってこんなにすごいんだ!」って思ってもらいたいし、 GANMI である前に個人でも有名になることが目標です。
あとは個人的には服のデザインもやっていきたいです。
最後にプロダンサーを目指す読者に向けてアドバイスをいただけますか。
Kooouya:自分はショーとかに出て映像を撮ってもらったら、自分の踊りをチェックして反省点を見つけて改善するようにしています。
現状に満足せずに向上心を持ち続けることが大事だと思います。
SUN - CHANG:周りに何と言われようと、自分がかっこいいと思っていることや信念を曲げずに頑張って欲しいです。
Yuta:活動していく中で賛否両論あると思うんですけど、諦めないことが一番大事だと思います。
それとたまには肩の力を抜いてダンスを楽しむことも大事。
自分に厳しくするのはもちろんだけど、しっかり休ませたり自分の時間を作るのもプロだと思います。
自分はどういう人間なのかを理解して、それに合うスタイルを見つけてやっていくこと。
人に合わせずに自分は自分で。
そしてそれをわかってくれる仲間を見つけること。
色んなことを経験して色んな人に出会ってください。
(ライター:YU KONISHO)