二食主義・三食主義のいずれが可か


大きなニシキヘビはヒツジを一頭呑み込めば、


一ヶ月余りは静かに休息してその消化を待っている


というからこのヘビの場合は一ヶ月一食主義


といえるわけだが、


ニワトリなどは粉エサを与えておけば、


朝から晩まで時を定めることなく


胃がいっぱいになるまで食べつづける。


人でも間食や夜食などといって一日に4~5回も


食べる人がいる。


そうかとおもうと、南方のある島の原住民は


一日に一食ということもある。


しかしこうした例外的な極端なことは


あまり問題とはならない。


よく問題とされるのは、一日に二食主義がいいか、


三食主義がいいかということである。


わたしはこの件について”二食主義がいい”とか


”三食主義がいい”といったような一方的に決め付け


ようと考えるべきではないと思っている。


要は食べる総量が問題となってくるのである。


元来、野生の動物の多くは規則正しい食事の時間や


回数は決まっていないものである。


食物を得る手段や方法が不規則なためである。



『生命と気血』、千島喜久男博士の「おもしろ随筆集」より

新生命医学会http://www.chishima.ac/