生活のリズムと食事



回数より量が重要・・・・元来、人間を含めた


すべての生物は、その生活にそれぞれの


リズムをもっている。


 昼は活動し食を摂り夜は休息する。


 これは1日のリズムだが、冬とか酷暑の候は


動物のなかには食べ物を少なく、


また全く摂らずに冬眠や夏眠をするものもある。


 これは年リズムともいえよう。


 これは自然と動物との生活との調和の現れである。


 農業を営み、食物の貯蔵手段を知っている人間は、


自然の波動、乃至はリズミカルな動き(変化)を


人為的に調節する知能を持っているため、


自然の環境の条件や習慣によってそれぞれ


民族、地方、仕事の種類などによって食事の回数


にも違いができたわけである。


 そこで一番大切なのは、生活のリズム、


特に活動と休息のリズムを自然の摂理に


よくあわせることである。


 食事を摂り消化吸収排泄して空腹を覚える。


 そこで次の食事をする


 こうした食事の繰り返しの度数が1日に2回


となり3回となり、激しい肉体労働者では4回


になることもあるが、


要は胃が十分空になったあとで次の食事を摂る


ということが一番合理的なわけである。


 だから肉体労働をする人が1日に3回以上の


食事回数があっても、また精神労働をする人が、


1日に2回、或いは3回であっても、


それ以上であっても、回数は問題なく


食事量が必要以上にならないことが


最も大切なことである



『生命と気血』、千島喜久男博士の「おもしろ随筆集」より

新生命医学会 http://www.chishima.ac/