朝晩の風がいくらか涼しく、秋の気配を感じるこの頃です。さて、FM世田谷放送9月分の要旨をご紹介いたします。
今月で通算200回になります！まだまだ未熟さを感じます。面と向かってご参加者様の反応を直接みながら話す講義のほうがまだ楽ですね（＾＾）
9/1 放送テーマ：「風水と関係がある漢方：白虎加人参湯」
白虎は古代中国の神話に出る西の守り神！季節は秋にあてはまります。白虎湯は夏のように暑い体を秋のように涼しくさせる漢方。それに元気と潤いを与える薬用植物の人参を加えて、口の渇きを改善します。熱中症にも、糖尿病にも、皮膚病にも応用できます。
9/８ 放送テーマ：「鼻づまりに：辛夷清肺湯」
辛夷という生薬は「辛い」意味もありますが、香りが強く鼻の通りをよくします。枇杷の葉やゆり根などが入っており、肺の熱をとり、肺の「煙突」ー鼻の炎症をとり、鼻がすーすー通ります。ただし、胃を冷やす効果もあるので、胃腸の弱い方は長期服用は向きません。漢方の専門家とご相談されてください。
9/15 放送テーマ：「ぎっくり腰に：治打撲一方」
名前からもわかるように、打撲を治す薬です。もともとは戦国時代の軍医たちが考案したものですが、江戸時代の日本の医師ー香川修庵（1683-1755）が整理して作った漢方です。打撲や捻挫といえば、治打撲一方というぐらい、メジャーな漢方薬です。打撲による精神的ショックにもよいとか。漢方は本当に心身ともに治しますね。
9/22 放送テーマ：「病後の体力低下に：人参養栄湯」
高齢化社会の急速化とともに処方数が急増した漢方薬。気と血を補うので、認知症、うつ病、床ずれ、食欲不振、無気力などに使われています。精神不安で疲れやすく、外出がおっくうという人にも良いといわれています。
9/29 放送テーマ：「秋バテに：西洋人参」
西洋人参の発見が18世紀初頭。そのために西洋人参を用いた漢方処方はありません。滋養強壮の食材（健康食品）として販売されています。朝鮮人参よりマイルドで、神経興奮作用や血圧上昇作用がないため、非常に使いやすい健康食品です。今年は猛烈な暑さだったので、「夏の疲れは秋に出る」この時期にぜひお試しください。
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