柳原千晶です。
生徒に伝え続けたこと
大手塾で塾講師をしていた時、日常的に生徒に自分の想いを話していたことも思い出しました。
「先生は、みんなと同じ中学の時、とても勉強は孤独なものだと思っていた。
地元から離れたい一心で、他に同じ高校を受験する仲間もいないし、そもそも離れたいと思っている場所にいるわけだから孤独だった。
みんなもそれぞれ、いろんな想いを抱えていると思う。
でも大丈夫。
ここには仲間がいるし、少なくとも先生はあなたたちの味方。
行きたい場所があるなら、先生は全力で一緒に走る。」
いつも伝えていました。
私が担任の先生に救われたように、そういう存在でいたかった。
(そして、こうやって生徒と信頼関係を築くこと自体、評価される仕事であり、数字にも反映され、営業成績、ボーナスに関わってくる。それが講師という仕事!)
入試の2日前、最後の授業で話したことも思い出した。
「みんなは今日まで頑張った。
そう言われると、手を抜いたこともあったな、もう少し頑張れたんじゃないかなって不安な気持ちになる人もいるかもしれない。
十分頑張ってきた人に頑張れっていう言葉はもしかしたら辛い言葉かもしれない。
もう十分頑張ってるんだからそんなこと言うな!とか、これ以上もう無理!って思う人もいるかもしれない。
でも、みんながどれだけ頑張ってきたかを見てきたからこそ、あえて。
頑張りなさい。
2日後、最後の英語の試験終了10分前、『あと10分で今まで頑張ってきた入試がやっと終わる』って力尽きそうになった時、先生の顔が一瞬でも浮かんで、最後の最後でみんなが力を振り絞れるなら、みんなにどう思われようが嫌われようが構わない。
頑張りなさい。
自分が力を出し切ったと思えた時にしかわからないことが、その先に待ってるから。」
生徒は何人か泣いているのが見えたけど、私は多分、泣くのを耐えたはず。
こんなに鮮明に生徒に伝えたことを覚えているのは、一人黙々と戦った中学生の自分に言いたいことだったからなんだと、今になって思います。
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