井口晃著『人生の9割は逃げていい。』(すばる舎)を再読した。本書は2014年に出た本だが著者は、まだ成功しているようなので著者のメッセージは、今でも有効と言ってよいだろう。
ちなみに、私は数年前に著者の弟子の人が講師を務めるセミナーに参加したが、バックエンド商品のクロージングから「逃げ」て帰ってきた。
人生の9割は逃げていい。 Amazon |
転職王の僕も嫌な環境からは次々と逃げてきた。
逃げたと書くと、世間からの評価は散々なものになる。
作家の酒井日香さんが拙著『毎日が革命』を読んだ時の書評を紹介しておこう。
世間では課題や環境から逃げることの評価は極めて厳しい。そりゃそうだ。多くの人は「置かれた場所で咲く」ことが正しいという価値観の下で現状維持と現状をカイゼンすることに努力しているからだ。
環境を変えることはリスクがともなう。転職を例にとっても、人間関係もキャリアもリセットすることになるのだから起業同様、リスクはある。
だからこそ、多くの人は転職もせず、我慢しながら同じ会社で定年まで勤めあげるのだ。
人間は自分を正当化する生き物だから転職する側にも、しない側にも言い分も理もある。立場や心境で意見は異なるわけだ。
故に正解はない。
井口晃さんが言うように「人生の9割は逃げていい」と思えばそれが正解だし、いや俺は「置かれた場所で花を咲かせる!」と思えば、それも正解なのだ。
転職王の僕が最初に勤務したのはCoCo壱番屋のフランチャイズ店(拙著『転職王』参照)だったが、あのままCoCo壱番屋に勤務していたら今頃は店長になるか独立して自分がオーナーになっていたかもしれない。
正解は自分が作ればいい。
それが『人生の9割は逃げていい。』を読んだ僕の感想だ。
最後に、前述した酒井日香さんが僕の処女作『0から始める幸福論』を読んだ時の書評も紹介しておく。同じ著者の本であっても伝え方によって、こうも感想が違うのかと思った。「伝え方が9割」という本もあったが伝え方の重要性を再認識した書評だった。