今週はじめに出かけた先で、花見酒ならぬ、“花見牛乳” を楽しむ次男(笑)。
中学入試から早2ヵ月。
ご縁のあった学校での生活がいよいよ始まることに、子どもたちは今、ワクワク? ドキドキ? どんな気持ちでいるのだろう。
それにしても、関東では入学式の風物詩とも言える桜は、開花が早かったこともあり、もうだいぶ散ってしまった。
やはり桜の華やかさは、ほんのいっときなのだなあとしみじみ。
そういえば、そんな桜の華やかさの “ふしぎ” に迫った文章が、中学入試問題に出ていた。
今年の東京学芸大学附属世田谷中学校の国語の問題。
桜の「はなやかさ」について、それは春の訪れを感じて浮き立つ私たちの気持ちの高揚がそう感じさせているのかもしれないが、実は、桜(ソメイヨシノ)が「はなやか」なのには理由があるというのが、この文章の主旨。
その理由には、大いにうなずかされつつ、とても興味深かったのは、次のくだり。
世の中は三日見ぬ間の桜かな
の歌について。
「三日間気づかずにいたら、満開状態のサクラの花がいっせいにあっという間に散ってしまった」
という意味のこの歌は、「世の中の浮き沈みのはかなさの象徴」のようにも言われる。
ところが、
この歌は、もともと
世の中は三日見ぬ間に桜かな
であり、「三日気づかずにいたら、サクラの花がいっせいに咲きはじめていた、咲きそろっていた」という意味であるのだとか。
歌にある「の」が「に」に変わるという、たった一字の違いで、頭にうかぶ映像が、
散ってしまった桜から、咲きほこる満開の桜に変わるなんて。
日本語の面白さや奥深さに感じ入る。
そして、この部分は問いにもなっていたので、問題を通して、受験生とこうした面白さを分かち合いたいという学校の先生方の心意気も感じてしまう。
ところで、この文章を書いた筆者は、田中修さん。農学博士。
昨今の中学入試の国語の問題でよくお目にかかる、この業界?ではかなりの有名人。
今回紹介した文章(「第一話 サクラの“七ふしぎ”」)が載っているこの本(↓)
『植物はすごい 七不思議篇―知ってびっくり、緑の秘密』(中公新書)→ ★(Amazonへ)
は、ここ数年、中学入試では本当によく出題されている。
「トウモロコシの黄色い粒と白い粒の比率が3対1って本当?」
など、帯に書かれた文言だけでも興味をそそられる!
そして、この田中修さんと並ぶ有名人といえば……
ちょっと長くなるので、この続きはまた今度