マニアックな読者の皆様、お早うございます。

手綱が切れた様に一気に102円/㌦突破。

対ドルだけではなく、金融危機で経済が疲弊しているユーロに対しても132円まで下落…

円が下落、対ドルで約4年半ぶりの102円台-G7は当面円安容認

ShareGoogleチェック

  5月13日(ブルームバーグ):日本時間朝の外国為替市場ではドル・円相場が約4年半ぶりとなる1ドル=102円台を付けた。米国の景気回復期待などを背景としたドル高・円安の流れが継続。前週末の主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議で、円安を当面容認する姿勢が示されたことも円売りを後押ししている。

午前8時25分現在のドル・円相場は102円08銭前後。一時は102円15銭と2008年10月以来のドル高・円安水準を付けた。

ニュージーランド銀行の通貨ストラテジスト、マイク・ジョーンズ氏は、円安トレンドが再開しているとし、「G7の暗黙の了解」により、「今週は円安の流れが勢いを増す」と予想。「市場はドルを押し上げようという気になっている」と話す。

ユーロ・ドル相場は、前週末に1ユーロ=1.3000ドルを割り込み、一時1.2936ドルと5週間ぶりの水準までユーロ安・ドル高が進行。週明けの取引でも1.29ドル後半でドルが底堅く推移している。

円安を当面容認

G7は1ドル=100円を下回る円安容認を示唆する一方、各国当局者は日本の戦略を検証したと述べ、その為替相場への影響を注視していくと言明した。

オズボーン英財務相は11日、G7終了後に記者団に対し、「為替レートを目標としない」との2月のコミットメントを再確認したと表明。フレアティ加財務相は「G7各国は自らを自由貿易国と考えている」が、為替レートについて「懸念の表明」があったと語った。

また、ショイブレ独財務相は、日本が2月の合意を破らないと約束したと述べ、バイトマン独連銀総裁は日本が中銀の刺激策に頼らないよう求められたと示唆した。

一方、麻生太郎財務相はG7閉幕後の記者会見で、100円を突破した円安について、会議では「どうのこうのという意見は一切なかった」と述べた。同席した日本銀行の黒田東彦総裁は、今回の会議では率直な意見交換ができたと表明。日銀の量的・質的金融緩和の狙いや市場・経済の反応などについて説明し「理解がさらに深まった」と語った。

先週は米国の景気回復期待や早期量的緩和縮小観測などを背景にドルが全面高となり、ドル・円相場は約4年ぶりに心理的節目である100円台を突破した。日本の証券投資データで投資家による外債の買い越しが確認されたことも円売りの手掛かりとなり、週末には102円目前までドル高・円安が進んだ。

ドル高の流れ

ドル指数は9、10日に2日間の上げ幅としては昨年7月以降で最大を記録。10日の米国債相場は下落し、10年債利回りが一時6週ぶり高水準に達した。

米カンザスシティー連銀のジョージ総裁は10日、連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策による刺激の効果もあって、今年の米経済は2%成長になる可能性が高いとの見通しを示した。

ニュージーランド銀のジョーンズ氏は、米国で経済指標が改善し、金融緩和の出口政策に関する話題が出ている一方、「円サイドでは日本の投資家が資金を海外にシフトさせ、海外資産の購入増やしている証拠が増えている」と指摘。「ドル・円は今週、新高値を見るだろう」と話す。

ユーロ・円相場は前週末に10年1月以来となる1ユーロ=132円台までユーロ高・円安が進行。週明けの取引でも132円31銭前後で取引されている。


円高デフレから逃避する為に工場が海外へシフトした現状で企業構造の変革が進まない中での急激な円安はその恩恵を享受できない。
大手自動車メーカーは実需が伴っているので、円安メリットというより売り上げが好調なので業績が上向くのは当然だが、家電業界やハイテクメーカーは海外に工場を移転している為に円安で業績が上がるとは考え難い。

一方、当然のことながら電力会社や内需関連の企業は輸入コストが一気に跳ね上がるので、リストラでしか利益を確保できない切羽詰まった状況である。

本日は102円/㌦を抜けたので14800円の攻防だが、投資家も本当に買っていいのか疑心暗鬼に陥る水準である。

  引け後雑感

やはり、102円/㌦を抜けても材料出尽くし感から上値は重く循環物色や踏み上げのみの冴えない相場展開でした。
sharpなどは上場維持さえ危ういが、信用倍率が0.5を切っており本日は踏み上げられた格好でしょう。
ソニーも想定レートが慎重なので今季は上振れすると言う期待から買われたが、実際に売り上げが伸びtる公算は少なく、為替頼みである…この様な株を国際優良銘柄という理由だけで買い上がるのは非常に危険である。

ニコンは今日も上げたが天井に近いし、スズキも達成感がある。
DeNAやグリーは将来性に陰りが見えてきたので極端に下げているが、少し売られ過ぎの感が強い。
但し、時価総額で遂に任天堂を超えた今を時めくガンホーの勢いはとどまるところを知らず当面は高騰しそうである。

業種や銘柄で循環物色が行われている内に為替が少しでも円高に振れた場合には急ピッチの上げ相場で決算予想等の材料が出尽くしたケースでは短期的に大きな調整があるので注意が必要である。

詰まり、円安だけで株価が上昇する局面は終焉を迎え、企業単体の将来展望や戦略が明確な企業はまだまだ上昇し、そうでない東芝やソニー、シャープなどの家電業界に代表される古きビジネスモデルから脱却できない企業は容赦なく売り込まれるであろう。                                                    naniwa335