マニアックな読者の皆様、お早う御座います。

 

連休中にトランプ氏が恣意的としか思えない暴挙をまたやってくれました。

最近(特に米国が気分屋のトランプ大統領になってから)の世界情勢は混沌としていて

今日明日にも何が起こっても不思議ではないので、とても株を枕に年越しなんて出来ません。

 

トランプ氏報復あれば「52カ所攻撃」 イランを牽制

イランの精鋭部隊・革命防衛隊のソレイマニ司令官が米軍に殺害され、イランが報復を宣言していることについて、トランプ米大統領は4日、「イランが米国人や米国の資産を攻撃すれば、イランの52カ所を標的にする」とツイッターに投稿した。「とてもすばやく、とても激しく攻撃する」とも警告し、イランが報復攻撃を行わないよう強く牽制(けんせい)した。

 

ソレイマニ司令官を悼むイラン市民(AP)

 

 トランプ氏は、標的の52カ所について、1979年の在テヘラン米大使館人質事件で444日間にわたり人質となった米国人52人と同じ数だとし、「ハイレベルな場所」や「イランやイラン文化にとって重要な場所」が含まれるとした。「米国はこれ以上の脅しはいらない!」ともつづった。

 トランプ氏は、ソレイマニ司令官について、米国人だけでなく、イランの反政府デモの参加者も殺害した「テロリストの指導者だ」と主張。「米国の(在バグダッド)大使館を襲撃し、ほかの場所でもさらなる攻撃を準備していた」として、自身が指示した米軍による司令官殺害を改めて正当化した。(朝日デジタル)

 

当然ながら、今日(大発会)の日経ダウは400円前後の大幅続落で寄付き、薄商いの中でザラ場に

投機筋に寄る仕掛け的な先物主導の売りが生じて500円以上の暴落を演じる可能性も否めない状況では後場には日銀が初日からいきなり出動して買い支えるのは確実でしょうが、地政学リスク回避でこれだけ短期間に円高が進めばその効果も限定的で、機関投資家の大型株の利益確定売りも重なって大引けで少々下落幅を縮めても23200円前後まで突っ込んで終えると予想されFlashcrashに近い状況です。

 

 

この様な不確実性の高い現状で、株価が少々下落しても押し目買いが入るとも思えません。

それにしても、ゴーン被告の逃亡劇のNEWSから始まり、今回の米国対イランの報復合戦連鎖危機と言い2020年の幕開けは波乱を十分に予測させてくれます。年初から相場は大荒れに荒れるでしょう。

 

【引け後雑感】6/1/2020 17:00追記

 

日経ダウに関しては当たらずとも遠からずの予想通りの展開で特筆すべき点は有りません。

 

(国内に主たる買い手が日銀だけの)日本株式市場を動かす大きな要因は、大きく二つあります。

 

一つは言う迄もなく米国株式市場(NYSE)であり、米国株が下落した場合には見事な迄にカップリングし

日経ダウは同じ様なチャートを描き下落する一方で、米国株が連日の高値更新時には中々追随できず

高値警戒感からなのか、投機筋の揺さぶりを恐れる余りに海外勢の売買動向だけで動くと言う始末。

昨年は、積み上がった空売り機関の空売りが踏み上げられて日経ダウも20%程度上昇しましたが、決して個人投資家や国内投資家が買い上がった訳ではなく、単なる過剰流動性に寄る需給相場で無意味に上昇しましたが、今年はそうは行かないでしょう。

 

二つ目が最も重要なのですが、ドル円(為替)です。

スイスからの情報では、超低金利の円を借りて海外で投資する所謂円キャリートレードが膨らんでいて

CMEのIMM通貨先物市場でも、未だに円short(=ドル買い)が少々積み上がっている事から、仮に海外情勢に寄って今回の様な不確実で不安定な不測の事態が頻発すれば、間違いなく円キャリートレードのアンワインディングが発生して、数理計算上では短期的に105円程度まで円高が進行する可能性も否めない

 

減少傾向にあるが未だドルLong=円shortの状態である

 

各局のNEWS報道では今回も「地政学リスク回避の為の安全資産である円買いが進行」等とよく分からない解説をしていますが、全く以て的外れであり、本質は円に価値があるのではなく、海外投資銀行やHedgeFundが低金利の円を日本の金融機関から借りて株式に投資している資金をリスクオフで売却して返済の為に円転するので必然的(数理的)に米ドルを筆頭にユーロや新興国通貨等の海外通貨に対して円高に振れると言うのが真実です。少子高齢化が進み未だにデフレから脱却出来ずに経済が疲弊している日本の通貨円が安全資産な訳がないじゃないですか?マスメディアも正しい情報を流すべきである。

 

Zurichから三月末までの日経ダウとドル円予想レンジのReportが送られてきたので示しておきます。

 

    ドル円予想レンジ    104:00~109:80円

 日経ダウ予想レンジ    21,000~24,000円

 

※無論、飽く迄も予想であり「神のみぞ知る」世界で誰にも分かる由がある筈もない訳ですが年初恒例と

言う事もあってか常連の読者さんからの要望がありスイスからのData Bassから導き出してみました。

 

兎に角、昨年に需給相場で今期の業績迄織り込んで大きくOvershootした反動から、とても25000円の

大台などには常識的に届かずに上値が重くなった時点から大きく崩れると踏んでいます。  naniwa335