マニアックな読者の皆様、お早う御座います。

 

暖冬とは雖も、少々朝は冷えてきました。但し、僕の住む神戸は瀬戸内海に接しているので

夏は若干蒸し暑いとは言っても冬は暖かく年間を通して比較的天候には恵まれていますが、東北北陸

北海道の方の冬は僕が想像できないくらい大変だと思います。どうぞ、体調管理に御留意下さい。

 

昨日の日本市場は開いているのか閉まっているのか分からない様な開店閉業状態で、東証一部売買代金が遂に1.5兆円を割れると言う超低水準…海外勢が休むと買い手も売り手も居ないので全く動かない。

これでは、「日本株は2020年も引き続き堅調」と言われても、誰も実感は湧かない筈です。

 

昨日は通常国会召集で安倍首相が施政方針演説に臨んだ訳だが、昨年の「桜を見る会」や贈収賄案件で雲隠れした多くの姑息議員の事には一切触れず、アベノミクスの絶大なる成果?を自画自賛し、今年の

ビッグイベントである東京Olympicを引き合いに出して、経済高揚を掲げ本人の過失や自民党党員の失態を誤魔化すと言う始末…それでも、支持率が上がると言うのはそれに対峙する野党のレベルが余りにも酷いと言う事と、官邸の露骨な報道規制に委縮して突っ込んだ報道も論評も出来ないでいるジャーナリズムを忘れ去ったマスメディアの責任が大きいと言える。

 

姑息な安倍首相 一切、サクラとカジノ問題に触れず…

 

さて、昨年後半(初夏)からもそうであった様に今年も為替が殆ど動かない。

特にドル円に関しては、昨年秋以降は107~110円前半までの狭いレンジ内で留まっている。

無論、ドル円の上値が重いのは昨年初から米国が金融緩和を継続して日米金利差が縮小した事もあるが

購買力平価(PPP)の中でも、為替レートの基準値の参考値として指標になる企業物価ベースに於いて

ここ半年の購買力平価はは97~100円/$であり、この水準の約plus5円が、最も適正な水準になるとすれば102~105円が妥当であり、現状のドル円110円と言うのはこれでもかなり円安であると言える。

 

また、日本人為替(FX)個人トレーダーの代名詞となっているミセスワタナベも、日米金利差が縮小している事は充分に承知していて狭いレンジの中で110円/$を超えれば売り、109円/$台に突入すれば

買うと言った、極小値幅でのスキャルピングを繰り返しているので、更に為替の動きが鈍くなると言う事も

(取引金額が大きい為に)少なからず、現状の膠着したドル円相場の要因になっている。

 

今日も引け後の日銀金融政策決定会合内容の黒田総裁の記者会見を控え、様子見ムードは継続し

昨日と同様に薄商いの中で日経ダウは狭いレンジでの膠着相場が予想されます。

 

【引け後雑感】 2020/01/21 16:00追記

 

昨日同様国内外機関投資家や個人投資家不在の閑散相場の中で、新型コロナウイルスの人感染が報じられたのを切っ掛けに、投機筋のアルゴ発動で先物売りが膨らんだ事と、ウイルス発祥当国の上海指数が1.2%以上の下げ、いい意味でも悪い意味でも中国と切っても切り離せない香港ハンセン指数が2%以上の下落になった事が重なり、出番を待っていた日銀の買い支えも虚しく、日経ダウは容易に24000円を割れて、23800円半ばで終了。海外勢頼みの日本市場に於いて買い上がるエネルギー欠乏症の中ではちょっとした悪材料で仕掛けられて下落するのは当然の結果だと言える。

東証大引け 4日ぶり反落

本日人感染が確認された新型コロナウイルスの拡散懸念
 
 東京株式市場で日経平均は反落した。前日の米国株市場が休場で方向性を決定づける材料に乏しい中、香港ハンセン指数が大幅安で始まったことが嫌気され、日経平均は大幅に下げ幅を拡大する展開となった。        20日の米国株市場はキング牧師生誕記念日のため休場。朝方の東京市場は方向感を欠いたが、午前10時過ぎに香港ハンセン指数が安く始まったタイミングで先物が売られ、外為市場でも109.90円台のドル安/円高の流れとなり、日経平均も下げの勢いを強めた。ランチタイム中、日銀が金融政策とフォワードガイダンスの現状維持を発表したが、市場の反応は限定的だった。           下げの局面では特段のニュースは見当たらなかったものの、市場では「24日から中国や香港が春節休みに入り、新型肺炎の原因とみられるコロナウイルスが全世界に広がる懸念が強まっていることから、アジア株が売られた」(国内証券)との声があった。そのほか、「新型肺炎に対して過剰に反応しているようにも見えるが、24日から中国や香港は春節休みに入るため、早めに手仕舞い売りしておきたい投資家も多いのだろう」(別の国内証券)との指摘もあった。(ロイター通信より抜粋)

 

また、余り重要視されていないが2020年度IMF世界経済見通しが引き下げられた事も投資家の不安心理を煽って相場の重石になった。加えて、ダボス会議で気分屋のトランプ氏がどの様な発言をするか全く予測できないので、少なくとも日本市場に限らず、悪いニュースには敏感に反応して投機筋に振り回されているのが、実情ではないだろうか?但し、悪いニュースが出た割にはインバウンド関連は売られたものの建設株や内需関連株を中心に値上がり銘柄も約半数を占めていて決して弱気相場入りした訳ではない。

だからと言って、24000円で下値固めと言った多くの国内Analystの楽観論に我々欧州筋は懐疑(否定)的で、逆に24000円が大きな上値抵抗(瞬間的にしか超えられない壁)になると考える。

 

2020年度世界経済成長率を再度下方修正したIMF

 

今後は業績相場と言うが、今週から始まる多くの企業決算(予想)は現状の不確実な状況では保守的な数字を出し、市場コンセンサスを大きく上回るとは到底思えず、仮に5GやAI関連のハイテク関連株が市場コンセンサスを上回っても既に来期増益を織り込んでいて昨年終盤から大きく上昇している為に材料出尽くしで売られ、逆に市場コンセンサスを少しでも下回れば、それはそれで高値圏であるだけに一気に失望売りが膨らむ可能性が極めて大きいと我々は見ている。ここは「休むも相場」で冷静に対処したい。 naniwa335