最近子ども達が、

「ラップのおにぎりをもらうことがあるんだけど、手で握ったおにぎりと違う。」
という話をしていた。

何が違うのか聞いてみたら、
「おにぎりっていうより、冷めたごはんみたい。」
とのこと。

 

「手で握ると、手塩をするから、表面に塩気がついて味がしまる。
 まな板に水気が吸い取られるけど、ラップだとこれがない。」とWac.

 

 

子ども達がおにぎりについて、

こだわりを持っているようなこと言うのは多分、

暮らしの中にいつもおにぎりがあったからだと思う。

 

子ども達が小さい頃は、おなかがすいたらすぐに渡せるように、
いつもおにぎりを握っておいた。

 

畑に連れて行く時や外出の時は、

竹のお弁当籠に数個入れて、
お水といっしょに持ち歩く。

 

具は季節によったり、その時うちにあるもの。

 

外で「おなかがすいた」と泣かれるのが一番困るし、
とりあえずおにぎりがあれば、親も子も安心だった。

 

 

 

 

 おにぎりが握る人によって違うというのを、

先に言い出したのも子ども達だ。

 

数人のお母さんとおしゃべりしながら、おにぎりを握ると
大きさ、形、色んなおにぎりができあがって楽しい。


違いは夫婦でもでる。
私が握るおにぎりは、角が丸くて、小ぶりで、
あまり力を入れずに、さっさと握っていくせいか、
子ども達曰く、ほわっとしている。

時満くんの握るおにぎりは、
私の2倍くらい時間をかけ、

角をきっちりだして、真三角にする。
さらに男力でぎゅっと握るから、
米粒もしまるし、サイズも私より大きくて、食べ応えがある。

 

 

 おにぎりと同じように、

巻き寿司も、作り手によって違いがでるんだなあと思ったのは、

2日前の節分の日。

 

 

 

この日、

近所のイツエさんが恵方巻きを作っているところを見せてもらった。

 

ごはんを炊いている間に揃えてあった具は、

この日家にあったものと、常備してある卵でこしらえた卵焼き。

 

 

「お客さんが来たり、お祝い事やなにかの行事の時は必ず巻いた。」

 

「胡桃と赤紫蘇の漬けたのを入れるとおいしい。

 赤紫蘇は、巻き寿司のために漬けておくくらい。」

 

「ごはんを炊く時に、一掴みくらいもち米を入れると後で硬くならんの。」

 

「酢飯の配合は、嫁にきた時に、1,2、3、4、って習った。

 一升の米に、大さじ2の塩、カップ3杯の砂糖、大さじ4の5倍酢。」

 

 

お茶碗を使って酢飯の量をはかり、

時々手水をつけながら、指で丁寧に海苔の上に広げる。

 

「米粒をつぶさんように広げるのがコツって義母に教わってから、

 自分でもそうしてる。」

 

太巻き用といって、海苔をごはんでつなげて長くしていたのは、

形が悪くなる端を減らすためかな?

 

普通よりずっと大きい巻き簾は、

昔おひつの上にかけて使っていたものだとか。

 

手際よく巻いていき、それを前もって切ってあった障子紙に包む。

ラップだとしんなりするし、

この方が人に渡すにもいいそうだ。

 

切る時は、巻き寿司用の包丁がでてきた。

 

「太めに切る方がいいって教わったから、うちじゃ大きく切るの。」

 

 

そうして、きれいな太巻きが完成♪

 

 

試食させてもらっていたら、小オニ登場。

 

このあとは、しばし豆まきタイムになり、

小オニはみかんをもらって食べた。

 

 

 

 

 その晩、うちでも巻き寿司を作った。

いつもの具に、今年はくるみを加えてみた。

 

 

海苔に指で丁寧にごはんを広げながら、

おにぎりのことを思い出した。

 

巻き寿司って、主食にかける手間として思うと、

ごく特別な時しか作ってこなかったのが、

イツエさんが手慣れた様子で作っている姿を見せてもらったら、

やる気がでてきた。

 

華やかで上品な巻き寿司は、大抵喜ばれるし、

気持ちの和む一品になる。

 

暮らしの中にいつもあったおにぎりほどは作れなくても、

おにぎりの具がそうだったように、

その日あるもの、ストックしておいたものを巻けばいいと思えば、

ハードルも下がる上、

 

手際よくササっと巻き寿司を作って出してくれる母、

なんだかイイでしょう  (*^o^*)

 

そこまで至るには、しばし時間がかかりそうだけど、

ひとまず、巻き簾はしまいこまない。(笑)

 

あと、今年梅酢で漬ける赤紫蘇、

ゆかり用と別に巻き寿司用にとっておくのは決まりだ。

 

 

 

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