Jirがグラサン姿でふらふら歩いているので、
何をしてるのかなと思って見に行ったら、
火花を散らしながら何やら作っていた。
作っていたのは、竹細工に使う道具で、
数日後Jirの家に行くと、できた道具を使いながら、
大きな干し笊を作っている最中だった。
特に誰かに頼まれたわけでも、
自分でも当面何か使う目的があるわけでもないこの干し笊、
「ちゃんと気に入るものができるようになりたい。」
という思いから作っている。
ひたすらもくもくと・・・。
何度もやり直してようやくここまできた。
完成までたどり着いたのはまだ1つで、ここまでいったのは2回目。
やり直しのおかげで、慣れた作業になったらしく、手は速い。
「うまくいってる?」と聞くと、
へへへ。
この笑い方は、わりかしイイんじゃないかな。
Jirは家族の中で一番喋らない。
手づくりの道具を撮らせてもらった。
上の鉈は、柄の部分が手作り。
下の方は、刃も手作り。
どっちも使いやすそうなグリップで、
バランスがいい。
WacもJirも、今年は竹のストックがあるので、
農繁期に入ってからも、空いている時間はこうしてひたすら籠を編んでいる。
Jirの場合、すべてきちんと作らないと気が済まない生真面目さプラス、
色々と決めるにも、長~い時間をかける。
そして、何日も何日も竹ひごと格闘しても、
本人の中でうまくいかなかったものは即燃やしてしまうので、
これだけ毎日竹籠を編んでいるのに
Jirの部屋に残る作品は意外と少なくて、
完成品は貴重。
先日、春に旅の最後にお世話になった広島の坂本家へ
そうやって完成させた竹籠を送ったら、ブログで紹介してくれた。
https://ameblo.jp/sakuranoyama/entry-12374264202.html
たっぷり時間をかけて丁寧に作った、
そういうものをお礼として贈って、本気で喜んでもらえたこのことが、
またJirへの贈り物にもなっているなあと、
読んでいて思いました。
耕太郎くん、ありがとう。
(お風呂の土壁塗り)
ところで、これまで私は、
このJirの几帳面な仕事は、
目指す目標が完璧で高いゆえ、と思ってきた。
幼い頃から2歳上のWacが作るものに憧れて、
追うように真似して自分も作る、
ということを繰り返していたから、
傍目からは、夢中で作っていても、
それが本当に彼がやりたいことなのか、
解らないでいた。
それが最近、
そうやってきちんと作ることにこだわる中に、
Jir自身が面白さを見出していることに気づいた。
(妹の木工にアドバイス)
同じモノ作りでも、
それぞれのこだわりや感じる面白さは、兄弟でも違う。
そういうところも、面白いなと思う。
Wacも今では弟が仕上げてくるものに一目置いているし、
心も身体も一段と伸び盛り。(*^o^*)
今日はこれから年に一度、
駒ケ根で開かれるクラフト展「杜の市」へ。
WacやJirはこういうチャンスに、全国から集まる作家さんと触れ、
情報を集めたり、作品からヒントをもらったり。
私は7~8年ぶりかなあ。
農繁期真っ只中、田植え直後で押せ押せになってる畑をほおって、
今年は行くことに決めた。
きっと知ってる顔にも沢山会えるね♪
Fuは2日前からこの大きなイベントの準備の手伝いへで出かけている。
Fuの演奏も、久しぶりに聞けるのかな?