冬休みの間、和合で暮らす子ども達は

それぞれ友達の家を行き来していたようで、

うちにも数日空けずに小学生から中学生の子が

1人2人遊びにきていた。

 

 

(おやつの後は、ストーブ用の薪の準備。)

 

遠い子は、うちまで7kmくらい、

近くても5kmは離れていて、

うちはみんなの家よりも標高が高いので、

行き道はほぼ上り坂になる。

 

ここ1~2年の間に和合に越してきた子ども達は、

車で連れてきてもらうこともあるけれど、

歩いて自分で来ることも増えた。

 

幼児さんも、大きい子といっしょに歩いて来たりする。

 

夏の頃はまだ、慣れなくてしんどそうな顔をしていた子や、

親にお迎えの連絡をしたいと言ってきた子も、

徐々に自信がついたようで、

私も相談がなければ家で見送るだけにしている。

 

一度秋口の頃、

さぁ帰ろうという時に、雨がポツポツ降ってきたことがあった。

 

さすがに、どうする?

と一番大きい子に声をかけると、

「カッパもってるから平気。

 ザーザーになったら、みんなで走るから。」と、

元気な声が返ってきた。

 

和合に越してきた頃は、

いつもおかあさんの後ろにくっついていたあの子が、

随分逞しくなったなぁと思った。

 

(我が家恒例30日の餅つきには、和合っ子もわらわら集まってきた。)

 

 遊びに来るときは

事前連絡なくひょっこり現れることも多い。

 

大体うちには誰かいるし、

たまのすれ違いでもし誰もいなかったとしても、

その時はその時なのだろう。

 

 

 午前中から来る子は、

大抵お弁当を持ってくる。

 

うちの子が行く場合も同じ。

 

1時間以上かけて、汗をかきかきやってくるのに、

昼ごはんのために家に帰るとなると、ほとんどトンボ返りになってしまう、

というのがおそらくその理由。

 

私にとっては小学生1人2人増えたところで、

ごはんを作る量に変わりはないが、

いつの間にか、子ども達の間についた習慣である。

 

お弁当は自分で作って来る子もいて、

おかずはマメに卵焼きや揚げ物、ということもあれば、

簡単にキュウリ半分と小ぶりなジャガイモ丸ごとが,

ごはんの横にドデンと並んでいることもある。

 

今日はおにぎりだけが良かったから、

と、大きなタッパーに入った真っ白の大きなおにぎりに海苔を巻いて、

次々ほおばっていく子もいる。

 

自家製の漬物や調合スパイス、野菜などを

「食べて」と持ってきてくれる子もいる。

 

私も帰りに、採れた野菜や漬物などがあれば託したりする。

 

そうしたことは必ず毎回でなくて、

お互いその時あるもの、採れたものといった感じなのも、

ゆるやかで良い。

 

(おじいちゃんといっしょに作った、というT君ちの干し芋が絶品だったので、

 触発されて私も作ってみた。)

 

 うちに来ると、子ども達は大抵

ボールや縄やあき缶など、

あるものを使って遊んでいる。

 

夏は暑ければ川へ、

冬は寒かろうがつららや雪で遊ぶ。

 

家の中では体操好きな子が逆立ちを始めて

みんなつられるように逆立ちしていることもあるし、

みんな寝っ転がってただゴロゴロしていることもある。

 

だれもゲーム機をもっていないし、

うちにはマンガもテレビも置いていないので、

折り紙やトランプや百人一首などをして

時間が過ぎていく。

 

 

そうやって、そのまま夜泊まっていく子もいる。

 

組み合わせはその時々で、

男の子なことも女の子のこともあって、

笑’より年下の子のこともあれば、上の子のこともある。

 

学校がある時は翌日がお休みな日、

というのはすでに暗黙のルール。

 

笑が泊めてもらうこともあって、

親同士はお互い様という感じ。

 

 私も小学生の頃、

長い休みになると、仲良しの子の家に泊まりに行った。

 

Kちゃんのお母さんは、泊まりに行くといつも

海苔を巻いたナゲットを作ってくれた。

 

Jちゃんのお母さんの作るお好み焼きは、ふわっとしていて、

キャベツの千切りがうちよりずっと細くて食べやすかった。

 

うちでは父親の帰りを待たなかったが、

Aちゃんちでは、お父さんが帰って来るとごはんになった。

 

その家のちょっとした習慣が、自分の家と違うのが新鮮で、

また普段学校で会っている友達も、

家族といる時はいつもとちょっと変わる、

そういうことも面白かった。

 

(友達が帰った後、玄関にある靴を見たら・・・あらら♪ 笑 )

 
 
 数家族の子ども達が年齢が違う関係性の中、
その日によって組み合わせは色々ながら、
みっちり同じメンバーで毎日を過ごして、
喧嘩もしながら、お互いを想いつつ
共にゆっくり育ちあっていく感じは、見ていて微笑ましくて、
これからのみんなの成長も楽しみだ。
 
 

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和合小学校 親子山村留学について

 

 私達の暮らす長野県阿南町「和合」には、

どんなに子どもの人数が減ろうとも、

地元の方々の熱い思いによって、

閉校にならず存続してきた小学校があります。

 

現在は家族数は6軒で、

7名の子ども達がいます。

 

春に1人1年生になる子がいるので、

来年度は1年生から6年生まで揃います。

これは和合小学校の近年の歴史の中では、

大変珍しいことと聞いています。

 

 和合小学校では児童の保護者が中心となって、
3年前から「親子山村留学」という形を考案し、
地域の方々や町の支援もお願いしながら、
ゆるやかな呼びかけを行ってきました。
 
そしてこの2年の間に、ぽつぽつと見学者が訪れ、
計3組の家族または母子組が、
和合で暮らし始めました。
 
3年前の記事になりますが、
親子山村留学について
詳細をわかりやすく紹介していますのでご覧ください。
(問い合わせは随時受け付けています。)
 
和合小学校の様子は、こちらでご覧になれます。
和合小学校HP 

http://wagosc.eek.jp/home/