昼下がりの少し温かい時間に、

お隣のイツエさんがやってきた。

 

イツエさんが来ると、

うちの動物達は生き物好きなイツエさんに吸い寄せられる。

 

 

イツエさんの手にぶらさげていたビニール袋にはお餅が沢山。

 

「いっぱいあって食べきれん。食べて。」

 

きれいなグリーンのお餅には、
春のうちに採ってアク抜きして
冷凍保存しておいたヨモギがたっぷり入っている。
 

 

「わしらはヨモギって言わんの。モチ草っていうんだよ。

 餅に入れる草だからね。」

 

ひと口食べるとヨモギの香りがいっぱい広がる

イツエさんの草餅。

 

乾燥させてとっておいたヨモギでは、

残念ながらこうはならない。

わが家では作れない味だ。

 

 

そしてヨモギという名前も好きだけれど、

「モチ草」という響きはそれだけで美味しそうで、

しかも暮らしに馴染んだ呼び方でいいなと思った。

 

 

(とっておいた赤かぶは一度期に漬けると味がひねてくるので、少しずつ漬けている。

 洗うと紅色が鮮やかに蘇るのが嬉しい。)

 

 

 9世帯の集落の中で行われた 「どんど焼き」では、

沢山の餅が、次々と各自持ってきた網に置かれて焼けていった。

 

焼けた餅は、回ってくる。

これがまた1つ1つ、分厚くて大きくて、

売っている切り餅の2倍から3倍はあると思う。

 

1個で充分なくらいなのだが、

焼いたお餅は冷めると固くなってしまう、
という頭があって、ついがんばって食べていたところ、Mさんが、
 

「私はこの焼いて余ったのを持って帰って、

 明日の朝雑炊にいれるの。

 そうすると、硬いとことやわいとこがあって、

 美味しく食べられる。鍋にもひっつかんでいいよ。」

と教えてくれた。

 

なるほど~~

その手がありましたか~~♪

 

 

 「去年ちょっとしか摘まんかったから、

 今年は多めにモチ草を摘むようだな。」

 

イツエさんの家の炬燵にあたりながらお茶を頂いていると、

春の話が出るようになってきた。

 

春になったら、という話をすると

なんとなくほっこりとあったかい気持ちになる。

 

「なっちゃんはもう、じっとしてるのに飽きてきたら?」

と言われて、そんな気もするし、

まだじっとしていたいような気もした。

 

すでに身体がなまっているのは感じているので、

また春の動き出しの頃は身体がキツイだろう。

 

 

(昨年自分で作った竹そりを持って)

(去年より上の方まで山道を登っては、降りてくる)

(すごい速さ。廃油を置いているハウスに突っ込まなきゃいいけど・・・)

 

 

 

 

 帰り道を歩いていると、強い北風が何度か通り過ぎた。

針葉樹のてっぺんの方は大きく揺れていて、雲の動きも速かった。

 

今年は暖冬で、雪もうっすらしか積もっていない。

おかしな気候は不安になるが、

おかげで過ごしやすい。

 

もうしばらくは、この北風が活躍してくれていてもいいかもしれない、

そう思いながら家へむかった。

 

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ネットショップ「さわんど」よりお知らせです。

 

今年も、おかげさまで多くの方にご利用頂いています。

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〇もちきびと荏胡麻油が完売しました。

 

〇乾麺は、太麺が売り切れましたので、

 残りは細麺タイプのみとなります。

 

〇2年熟成味噌は残りが少なくなっています。

 

〇年明けから大豆を販売しています。

 お店では900gパックのみでご紹介していますが、

 お味噌作り用などでkg単位でご希望の方は、

 お店とは別で直売いたしますのでご相談ください。

 

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