今日は4月1日。エイプリルフール。
キョーコはいつものように蓮のマン
ションを訪ね、食事を作っていた。
食後、蓮は唐突に言った。
「最上さん、恋愛ごっこしよう。」
「???」
「今日はエイプリルフールだろ?二人で嘘
を言い合うんだ。愛してるは愛してない。
好きは好きじゃない。どうかな?」
「敦賀さん、なぜ突然そんなことを?」
「う~ん。春だから?」
訳がわからないが、始めることにした。
「最上さん、愛してるよ。」
いきなりの蓮の台詞にキョーコは赤面
した。
「敦賀さん、好きですよ。」
キョーコも続けた。この際、思ってるこ
と言っちゃえ。
「君に夢中で、24時間君のことを想って
いるよ」
「毎日、あなたがいらっしゃらないかと
ラブミー部で待っているんですよ」
「君に会いたくて分刻みのスケジュール
の中、ラブミー部に行ってるよ。」
「貴方の声が好き。」
「君の笑顔が好き。」
「キスしたい。」
「キスして。」
ふたりの唇が重なった。
「俺の気持ちをわかってくれない君が
嫌いだ。」
「私を誘惑する貴方が嫌い。」
ふたりのキスはいつまでも続いた。
End
エイプリルフールなので、突然書きたく
なりました。
2019.4.1初稿
2024.4.1加筆修正