「あの？私を何処に…」
手を引かれているキョーコはおずおずと
蓮に訊ねた。
「俺のマンションに…いいね？」
蓮はキョーコに微笑んだが、キョーコの
怨キョのアンテナが立った。
(…敦賀さん、怒ってらっしゃる？！)
蓮の車の助手席に乗せられた。
(…敦賀さん、こうやっていつも女性をお持
ち帰りなんですね。)
キョーコは落胆した。
「どうぞ。」
蓮はキョーコを自宅マンションに招き
入れた。
「失礼します。」
キョーコはパンプスをきちんと揃え、
スリッパを履いてリビングに向かおうと
した。
瞬間、後ろから蓮に抱き締められた。
「あの////敦賀さん、何をする
…きゃっ、止め…」
蓮の左手は胸を這い、右手はスカート
を押し上げ内腿からショーツに向かって
いた。
「許さないよ。君が誰かと付き合うな
んて。」
蓮はキョーコのウイッグを取り去り
ワンピースのファスナーを下げた。
「ひやあ、止めてくださいっ！」
蓮の指が背中から直に胸へと向かい
膨らみを揉み始めた。
背中にはキスが浴びせられた。
「やっ、やだっ、ひっ！」
蓮の右手はショーツの中の秘所
を探っていた。
「もう、止めてくだ…さい」
「何を言ってるの？お楽しみはこれ
からだよ。さっきの会場の奴等も君を
こうしたいと思っていたはずだよ。俺
じゃダメなの？」
蓮は耳元で囁きながら耳を舌で舐め
た。
「ああん…敦賀さん…」
秘所に指は深く差し入れられ、
キョーコは身体を震わせる。
「ぐちゅ」と水音が響く。
「早くこうしていればよかった。」
キョーコを振り返らせ、潤んだ瞳
を見つめながら濡れた指先を舐めた。
セクシーだけど、あまりにも冷淡な
微笑みにキョーコは両目から涙が零れ
落ちた。
「もう、止めてください。わ、私、
最上キョーコですっ！」
キョーコは叫んだ。
蓮は口角をあげた。
「そんなの最初からお見通しだよ。
俺がどれだけ君のことを見てたと
思うの？」
「え？」
「他の見知らぬ馬の骨にさらわれるな
んて耐えられない。好きで堪らないん
だ。」
「え/////」
「だから、今日、俺のものになっ
て？」
キョーコは呆然と蓮を見つめた。
社は現場でドキドキしながら蓮を
待った。
(…なんて声掛けよう。お兄ちゃん、ド
キドキするよ。)
「おはようございます。」
担当俳優はにこやかに現れた。
色気が駄々漏れでそこら中の女性が
倒れていた。
(…お持ち帰り成功か。キョーコちゃ
んは諦めるのか？)
考えている社の目の前に出されたの
は…。
「キョーコが作ってくれたんです。
一緒に食べましょう。」
三段重ねのお重だ！
「えっ、 蓮？キョーコちゃんって？
お弁当って？」
社には理解不能で頭の中がグジャグ
ジャだ。
(…頼むっ！説明してくれっ！)
End
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
最後までお読みいただきありがとう
ございました。
続きというか補足を少々…。
『 社さんの疑問』
社は100%キョーコが作ったと思われる
お弁当を蓮と食べていた。
相変わらず美味しいが、彩りが春という
かピンク色だ。
キョーコちゃん、このお弁当何処で作っ
て何処で渡したの？
今、別のテレビ局にいるよね？早朝？
でも、蓮のマンションにはお持ち帰り
した謎の美女がいて…気づかず、ダイニン
グで料理して置いてきたとか？
お兄ちゃん、判らないよぉぉぉ。
『真奈ちゃんの好奇心』
「きゃっ。京子ちゃん、全身薔薇の花び
らだらけ。露出の少ない服を選ぶね。」
「はい、すみません/////」
「ねえ、ねえ。京子ちゃん、敦賀さんど
うだった？激しかった？」
「///////」
「抱かれたい俳優No.1だもんね。私たち
も敦賀さんに触発されて俄然やる気で
たっていうか皆、燃え上がっちゃって
サ。私もお持ち帰りされちゃった。
きゃっ。皆、京子ちゃんに感謝してる
わよ、マリアさまって。」
「は…あ/////」
「付き合うの？LME内で敦賀さんは京子
ちゃんのこと好きなんじゃないって？前
から噂になってたのよね。」
「そう…なんですか/////」
「とにかく、お互い頑張ろうね！」
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