ソウルメイト・ドラゴン⑮ 女のプライド | 立ち止まったハートが前進する!未来が視える奇跡リーディング

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ソウルメイト・ドラゴン ① 天命を載せた龍

ソウルメイト・ドラゴン② 私は龍の背中に乗る

ソウルメイト・ドラゴン③ 運命は「もし・・・」を超えた積み重ね

ソウルメイト・ドラゴン④未来は過去を手放した「今」から開かれる

ソウルメイト・ドラゴン⑤ 星が私を導く

ソウルメイト・ドラゴン⑥ 一見ネガティブな出来事にでさえ、最善の未来がある

ソウルメイト・ドラゴン⑦ 私は皆に応援されている

ソウルメイト・ドラゴン⑧ この結婚生活は、仮面夫婦でセックスレス

ソウルメイト・ドラゴン⑨ あきらめが明らかに改まった時、光が見える

ソウルメイト・ドラゴン⑩ 運命という龍に選ばれここに来た

ソウルメイト・ドラゴン⑪ 神様が用意した束の間のドルチェヴィータ

ソウルメイト・ドラゴン⑫ 愛を言葉で伝えたい

ソウルメイト・ドラゴン⑬ 幸せは与えられるものではなく、自らが作り出すもの

ソウルメイト・ドラゴン⑭ あなたは本物のソウルメイト

 

家定様が亡くなってしばらくし、江戸城に慶福様が入ってこられた。
彼は私と家定様の養子、という形で、名前も徳川家茂に改められた。
「お義母上様、家茂でございます」
息子、というけれど彼は十三歳で、私は二十二歳。
息子、よりも弟、という感じだった。

聡明で年齢よりも落ち着き、すべてを背負う覚悟が見えた。

彼の覚悟に従い、今後私は彼を支え徳川家を守っていく、と背筋を伸ばし腹をくくった。

家定様亡き後、落飾した私は、天璋院と呼ばれるようになった。


その頃、薩摩から
「もう徳川とのご縁もなくなったことだし、島津に戻って来てはいかがか?」
という打診もあった。

正直、それを聞いた時、心が揺れた。

私の中にいつでも故郷の面影は残っている。

帰る場所があることに浮き立ちながら、ハッと胸を押さえた。
私はお義父上の斉彬様の命を果たすことはできなかった。
とてもではないか胸を張り、薩摩に帰ることはできない。

浮足立った自分をいさめるように、深呼吸をして目を閉じた。

帰れるものなら帰りたい。
だがもう龍に乗ってしまった。
龍に乗り江戸に連れてこられた私は、同じように龍に乗り運ばれてきた家定様に出逢った。
運命のソウルメイトに出逢ってしまった。

一緒にいたのは、たった二年だ。
だが家定様と共に背負ったものは、年月以上に重く深く、終生、誰にも話せない。
私と家定様だけの秘密の約束だ。

家定様は命をかけ徳川のバトンを家茂様に渡すため、龍に運ばれてきた。

一度龍に乗ったものは、もうその背から降りられない。

私はこのまま、徳川に残ることにした。
私はもう島津の人間ではない。
家定様が命をかけて守った徳川の人間だ。

薩摩からの使者を丁寧に断った。


家定からのバトンを家茂様に手渡す為、家茂様が成長し一人前の将軍になれるよう影ながらサポートする役割がスタートした。

それが家定様との約束だった。

翌年、大老井伊直弼は後に「安政の大獄」と呼ばれる尊王攘夷派に対して激しい弾圧を始めた。
敵対する一橋慶喜様を推していた薩摩は、隠居させられていたお義父上の父親で伯父の島津斉興が幕府に追随する方針へと薩摩の舵を切り替えた。
幕府の意向に反するものはことごとく処罰され、お義父上様の遺志を受け継いだ西郷は、琉球へと島流しにされた。
たくさんの犠牲者が出て、私も胸を痛めた。
が、私も家茂様も井伊の勢いを止めることが出来なかった。
おびただしい血が流された。

彼の強硬な政策は、反対勢力である尊王攘夷派から根深い恨みを買った。


そしてあの事件が起こった。

二年後の1860年三月、春なのに雪が降る中、外桜田の屋敷を出た井伊直弼は江戸城に向かった。

そして桜田門外で、水戸を脱藩した浪士たちと薩摩藩の浪士、十八名に襲われた。
籠の中で銃で撃たれた上、何度も刀を突きさされ、最後に首をはねられる、という残忍な殺され方だった。

彼が安政の大獄でいかに深い恨みを持たれていたかを物語っていた。
井伊の死は、そのまま幕府の政の流れを変えた。
二百五十年以上に渡り日本を治めていた徳川幕府は、天皇家をないがしろにできなくないことにようやく気づいた。
そこで幕府が考えたのが「公武合体」という政策だった。

 

公武合体の「公」は公家で天皇をさす。
「武」は、武家で幕府だ。
外国が開国を求めてやってくるが、もはや幕府の力だけでは太刀打ちできないので、幕府と朝廷が共に力を合わせ一つになりこの国を守ろう、ということだ。
がそれは表向きの理由だ。

要は弱まっていく幕府の求心力を朝廷の力を借りてもう一度立て直していく、というのが本音だ。
そこで浮上したのが、家茂様の結婚だった。

家茂様の年齢にちょうど見合った女性が、孝明天皇の妹の和宮様だった。
和宮様は五歳の時からのフィアンセがいたが、それを白紙に戻された。

日本のため、と天皇に頭を下げられた和宮様に断る道は閉ざされた。

生まれ育った京から江戸にくるなど、理不尽な婚姻話だった。
天皇家から何度も強い抵抗にあったが、幕府は粘り強くこの婚姻を進めた。

それしか世間をおさめる方法がなかったのだ。


そして1862年二月家茂様と和宮様の婚礼が執り行われた。
しかしその婚礼の様子は、私やこれまでの徳川との婚礼とはまったくちがう異様なありさまだった。
嫁いでくる和宮様が家茂様よりも高い身分の内親王という形で降嫁された。
つまり嫁いできた方が主人で、娶る徳川家が客、という逆転の立場にだったからだ。

しかし同じ女として思う。

これは彼女なりのプライドだ、と。
和宮様はこう思ったのではないか。

自分は側室の娘だが天皇の妹で、もともと同じ地位にいる幼馴染のフィアンセもいた。
それを引き裂かれこの国のために、と頭を下げられ泣く泣く嫁いできた。
ある意味、和宮様も嫌々ながらも龍の背に乗ってここに運ばれてきたことを意味する。
だが和宮様は龍の背中から落ちて、亡くなりたかっただろう。
私達と同じ徳川の人間になることを認めたくなかっただろう。
そんな自分も赦せなかっただろう。

 

生まれ育った環境が創るもの・・・・・・その人のプライドだ。

後に私はそれを思い知ることになる。
それは徳川に、主に大奥にさまざまな波紋を呼び起こすこととなった。

 

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あなたは、自分にプライドを持っていますか?

 

あなたの自己価値は高いですか?

 

あなたはただあなたであることが、すばらしいのです。

 

あなたとして生まれてきただけで、いいのです。

 

それをあなた自身が認めることです。

 

 

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