今日は、新しい治療のお知らせです。
北海道初導入のヨニハイフ(yoni HIFU)による施術がいよいよスタートします。
実はデリケートゾーンの治療は、私が開業したら手がけたいと思っていた分野の1つなのです。
妊娠出産、更年期と女性のライフステージは変わっていきますが、デリケートゾーンは影響を受けやすい場所です。
しかしながら、なかなか相談できる場所がないのも事実ですよね。
当院は女性医師の皮膚科クリニックなので、デリケートゾーンの診察やVIO脱毛も多いです。
診察時に皮膚の見た目に異常はないのに、痒みが辛いという訴えもしばしば経験します。
以前は「老人性膣炎」「萎縮性膣炎」と呼ばれていたものが、最近はGSM(閉経関連尿路生殖器症候群)の1つとして認識されるようになりました。
GSMとは、女性ホルモンであるエストロゲン減少に伴う慢性的かつ進行性疾患で、更年期女性の50%以上がなんらかのGSM症状に悩まされているとの統計があります。
皮膚の乾燥症状(ムズムズ・痒み・ヒリヒリ)、性器症状(おりものの異常やにおい)、尿路症状(頻尿・尿漏れ・入浴時のお湯漏れ)、性的症状(うるおい不足・性交痛)に大きく分けられます。
女性ホルモンが減少することで、皮膚のみならず粘膜も乾いてきてしまうんです。
これは腟だけに限らず顔も同じです。口の中が乾燥して虫歯にかかりやすくなります。
腟からのおりものや粘膜のコラーゲンが減少することで、腟内部が乾きやすく傷がつきやすくなるんですね。
また、骨盤の臓器(膀胱・子宮・直腸)を支える骨盤底という組織が緩んでしまうこともトラブルの原因です。
出産する時に骨盤底筋がダメージを受けるため、産後に尿漏れすることもこれが原因です。
その他、慢性的な便秘・重労働によるいきみ、肥満もリスク要因ですが、更年期以降に女性ホルモンの減少から骨盤底が緩んできてしまうことはあまり知られていないようです。
骨盤底は、こんな感じですね。
骨盤底は筋肉や靱帯などの組織が合わさってできていますが、ゆるんでしまうと臓器が下に落ち込んできてしまいます。
妊娠出産は人によりますが、女性なら避けて通れないのが更年期です。
骨盤底筋の対策や更年期治療としては、骨盤底筋トレーニングやホルモン補充療法があります。
そのため膣ハイフだけで全てを解決しようとするのではなく、まずはそれらを取り入れるのが基本です。
そのうえで、
☑︎骨盤底筋トレーニングだけでは難しい
☑︎子育てで忙しくて自分のことは後回し、トレーニングがなかなか続かない←これ私です笑
☑︎ホルモン補充療法をしてもらえる婦人科が近くにない
☑︎持病のためホルモン補充療法を受けられない
☑︎デリケートゾーンの悩みをいち早く改善させたい
という方に膣ハイフが適していると思います。
機器の特徴やメニューなどは、改めてお知らせいたしますのでもう少々お待ちください。
治療をご希望の方は、まず婦人科で子宮頸がん検診をお受けくださいね。
1年以内の結果をお持ちいただき、問題がないことを確認して施術にあたらせていただきます。
デリケートゾーンの皮膚の診察は保険診療でお受けしますので、施術の前に気になることがありましたら受診してください^^
当院を作る時に完全個室の施術室にしたのは、いつか女性のデリケートゾーンのお悩みに関わりたいと思ったからです。
施術室は天井まで壁で覆われていますし、遮音性の高い壁を採用しています。
美容皮膚科はデリケートゾーンに限らず人に言いづらいお悩みを相談する場所ですから、プライバシーをしっかりお守りできる構造にしたかったんですよね。
当院の美容皮膚科の施術室は保険診療の動線とは完全に区分けされ、美容皮膚科の患者様しか立ち入ることができないエリアになっています。
美容皮膚科の待合室からも遠く離れていますので、施術室を出たとたんにお待ちの方々と顔を合わせるということもありません。
40歳を過ぎた私も腟ハイフを受けてみますので、どんな感じか気になる方は施術の時にでもご質問くださいね^^
さて、上述した通り、腟ハイフはそれだけで全てのお悩みを解決する万能施術ではありません。
20~30代女性の産後のゆるみはともかくとして、45歳以上の更年期にさしかかった女性はホルモン補充療法について知っていただきたいです。
腟ハイフはあくまでも局所の対処であって、女性ホルモンの減少は全身のあちこちに影響を及ぼすからなんですね。
当院は皮膚科なのでホルモン補充療法は行えませんが、腟ハイフをきっかけにデリケートゾーンや女性ホルモンについて知っていただければと思います。
更年期関連で私が一緒に仕事をさせていただいている佐藤みはる先生のメルマガに詳しく書いてありますので、バックナンバーも含めてぜひご覧になってみてください。
婦人科の選び方、更年期の対策あれこれ、デリケートゾーンのお手入れなどお役立ち情報が満載です。