自分の仕事論ってめちゃくちゃ恥ずかしくて、それは書かないポリシーだったのですが、どうしても嬉しいお仕事のオファーがあって書いてしまいます。ごめんなさい。笑
ちょっと話を遠まわりしたいのですが、この占いの仕事をしてから9年経ちます。
そして、今の仕事の能力的なことも、そして、価値観としても、僕が今の仕事の根幹を築いてきたのって「名もなき時代」だったと思います。
僕にとって「名もなき時代」って、2年ぐらい前まで毎日やっていた個人鑑定の時間なのです。今は時間がなくてできないのですが、時間が取れた時に真っ先にやりたい、僕自身のライフワークの時間になっています。
大学の研究室から「世の中の人って実際にどういう悩みとか、不安とか、希望とか、それぞれの考えってどういうものを抱えているんだろう」ということを実際に会って知りたいと思って、その時に僕の傍(かたわ)らにあったものが占いという技術でした。
占いはカウンセリングよりも、多く機会、つまり、嬉しいときも、少し重い時にも「会って話す口実」が多くて、それで、実際に多くの人達と会えると考えたのです。
そして、こうして個々に人と会っていた時に本当に多くのことを学ばせてもらったし、繰り返したいのですが、僕の今の色々なベースの価値観って、人から教えられたものです。
「野に賢人は多い」
これが僕が占いという仕事を通じて色々な人に会ってきた感想です。
思ったよりも多くの人が、特にSNSをやっているわけではない。声が大きい人よりも、何気なく「ぼそっ」と言う人の方が「ハッ」とさせられる意見だったりする。そして、普段静かで他人に意見をしない人が、すごく多くの人の信用を集めていて、影響力が強かったりもする。
そういうことを知ってから、僕は自分の仕事について、いわゆる「自称」を辞めました。他の人の批判も辞めました。声が大きい人の影響力って、実はそれほど広くないとわかったからです。
上に上がっていくやり方や、成功するやり方って人それぞれに違うものだと考えています。別に自称で「私は〇〇ができる」というやり方を否定したいわけではまったくありません。
でも、僕自身はそういうやり方をやっても、多分そんなに上手く自己PRを扱うことができないと思いました。
自分で「これしかできない」とか「これが得意」とやれることを限定するのではなくて
「あなたこれやってみなよ」とか「もし良かったらどうですか」
という誘いの方を大切にする。
自分の可能性って、自分だけで追求するとどうしても「こうしたい」とか「こうでなければいけない」というエゴやプライドが入ります。
実は「自分以外の他人の方」が、自分のまだ出ていない長所などを見つけるのが上手かったりするのです。
そういう理由で、
「今の自分がやるべきことをやって、プロの目に止まるのを待つ」
を大切にすることにしました。
各方面にいるプロを信用する。そして、自分が尊敬するプロが「あ、こういうのを面白いな」と目に留まるまでちゃんと押さえるべきポイントを押さえ、精進を重ねる。独りよがりなものじゃなくて、誰かと会ったときの「面白い」を起こすことをちゃんと考える。
それが多分一番今でも嬉しいです。この仕事をしていて、「どうすれば良いんでしょうか?」と誰かに聞く形ではなくて、誰かと会ったときの「面白い」を起こすことを考える。そういう時間だったら24時間続けていても全然飽きないし、幸せなんです。
「プロの目を信用する」
ただ頑張るんじゃなくて、プロが何を求めるか。それを自分自身が「プロ」になってひたすら考え続ける。
ただ、すごく楽しい。