先日無事に自動車の免許を取り、この日は友人と埼玉県大宮の氷川神社に交通安全祈願に行ってきました。

 

まだ車に乗って数回なのですが、ドライブをしながら助手席に座っている人と話す空間がとても好きで、それって多分「縁側に座って、庭を眺めながらボソボソと喋る」という感覚と似ているのです。

 

「これからも頑張って働くぞ」という決意と共に、ローンを組んで買った車をディーラーに取りに行った時、一番最初に助手席には母親に乗ってもらいました。そこで母ちゃんが好きなサザンをかけて、実家に向かう道の中で何回も「あんたはまったく言葉が喋れなかったのにねぇ」と言われました。

 

この日も、お祓いに行く時に友人が「最近タバコをやめてから、中年太りの勢いが止まらない」という話をしました。今まではまったくそんな経験をしたことがないけど、夏に食欲が落ちて、あんまり食べていないのに体重が減少していかないという恐怖の法則を体験し、髪を切りに行っている美容師さんにも「顔大きくなりましたよね」と言われたと。

 

「ジムに行った方が良いんですかねぇ」

 

と信号待ちの時に言われました。

 

個人的に気をつけていることがあって、健康や食生活に対するアドバイスは、しないようにしているのです。

 

僕は数年前にそれまでの食生活や生活習慣を変えて山登りとかしようと、そこでエスフォルタというスポーツジムに通ったことがあります。そのジムは栄養カウンセラーの人などがほぼパーソナルみたいな感じでついてくれて、トレーニングや食べ物のチェック、理想の体型に向けて二人三脚で励ましてくれるので、多分、あのトレーニングがあったから今もそんなに体力が落ちずに原稿を書き続けられている気がします。

 

でも、「ジム絶対行った方がいいよ!」とか「食生活を見直した方がいいよ!」とか、あと、自分が痩せたジュースとか、そういうのをここぞとばかりに勧めることって、僕の感覚だとそれはちょっとだけ「力が強すぎる」のです。

 

もっと若い頃は、そういう場面で「こうした方がいいよ」と色々アドバイスする方も、アドバイスをされる方も、お互いにもっと強かったから、そういうコミュニケーションが全然普通に成り立っていました。

 

でも、僕は個人的に無数の傷を抱えながら大人になっていく人達が好きです。

 

中年太りも、好きです。

 

だから、「年取るとなかなか思うようにならないことも増えてきますよねぇ」と言って、ただ音楽を聴いていました。

 

神社に無事に着き、お祓いをしてもらいました。

 

 


 

景色を見て、音楽を聴きながら、ただ思いつきで色々な人とボソボソと話し合うドライブは、これからもすごく好きな時間になりそうです。