この世界に残されて

 

という映画を見ました。

 

ホロコーストを生き延びた男性と、少女の話。

男性は42歳

少女は16歳。

いつ戦争が終わったのかなと思う。

 

男性は婦人科の医師で、少女が生理が来ないから、ということで

病院で会ったのが最初の出会い。

 

少女は多感期で、学校では反抗しがちだし、

孤児院からひきとってくれたおばさんにもたてついてる。

それで、強引だなと思ったけど、

男性の家でも過ごせるようになる。

 

少女は、両親がいなくて(死んだのをまだ囚われているといったのだろうか)

妹も死んでいる。

 

お風呂のシーンがあって、

ちっちゃい自分が出てきたのかなと思ったけど、

妹とお風呂に入っているのを思いだしているのだった。

お風呂は水につかってると、なにかを思いだしやすいというけれど。

 

 

 

男性が髭をそっているのをみると、

自分が平和だった時の父も、髭剃りに泡をたてていたのを

思いだす。

少女は、自分の生活の一片一片に何かをおもいだすようだった。

 

男性の表情がとても・・・なんというか、

中年的な魅力だった。

困ったような、穏やかなような、受け入れるような。

 

綺麗な奥様がいて、子供がふたりいて、幸せだったのを

ホロコーストでなくす。

腕にはナンバーが彫られている(?)。

アルバムは捨てられず、でも絶対見たくないと鍵をかけている。

 

穏やかに仕事に精を出している。

 

42歳と16歳、

26歳差、

親子でもありうる年齢だし?

世間の目もある。昔の設定だから・・・。

 

こういう

年齢差は、レオンを思いだしたと書いてる人もいたな。

 

やはり、少女の方が、父親の面影をおううちに、

男性への想いを強くしていくが、

だんだん男性も、少女が美しくなっていき、口紅もするので、

かえりが遅くならないか、誰とでかけるのか、

ダンスパーティはパーティなのか練習なのかきく。

お互い、ずっとこのままでいたい、と思い始めている。

 

ずっと暗い画面だったけど、というか、

2人でいる画面は暗い。

人の家に行くときとかは、明るい気持ちになるというか、

世間に出てもいい、と思えるのかな。

部屋の中での二人は、いつも暗くして、何か世間から隔絶されてるようだった。

 

 

男性は女性を紹介してもらい、

少女から離れていこうとしている。

 

少女は同世代の男の子とデートするが、

いまいち身が入らない。

でも、党員とか、怖いものが生活に、暮らしに、迫ってきているのを感じる。

 

こちらの建物も、内装も、風景も

美しい。

 

男性は再婚している。

少女も、当時の彼と、結婚しようとしている。

 

これでよかったんだ、と思うような男性の表情が

とても切なさを感じた。

少女も、気がつかないふりをしていたのではないかな。

うかれていそうでもあるけど。

 

これから、彼女は新しい生活を迎えていく。

新しい伴侶をえて。

それでも、自分が傷つき、周りに責められ、生きてきたときに、

自分を励まし、穏やかに包んでくれた人のことを

忘れる事はないだろうと思う。

 

 

 

自分が傷つき、どうしようもない気持ちの時に、

長い時間をかけてそれを癒さなくてはいけないときに、

人にいてもらう、人の力をかりるのは

とてもありがたい、力になる。

 

私も、こんなふうに、誰かの成長を見守るような年齢になってるなと

思う。