紫外線が一番強くなるのは、真夏ではなく4月から6月にかけて。

そこで今日は皮膚の構造のお話です。皮膚は表皮、真皮、皮下組織からできています。皮下組織は脂肪細胞なので肌を考える時は表皮、真皮を考えるのが一般的です。まず、表皮から。

<表皮>

角質層

わずか0.02mmの厚さで体からの水分の蒸発を防いでいます。外界からのUVや環境ストレス、アレルゲンから身を守っています。水分の蒸発を防いでいるのが皮脂膜。細胞内に点在し、水分を保つのがNMF(天然保湿因子)細胞同士をつなぎ合わせる糊のような働きをするのがセラミドなど(細胞間脂質)

基底層

角質層、顆粒層、有棘層の下に基底層があります。基底層の細胞の10個のうち1個にメラノサイトがあります。メラノサイトは角質層から進入してきた紫外線をカットするため、 メラニン色素を作り、真皮への侵入をふせぎます。ところが、あまりに紫外線が強すぎたり、皮膚の老化により新陳代謝が衰えると過剰な防衛反応からメラノサイトの数が増え10個のうち4個も5個もメラノサイトができてしまいます。するとメラニンの生成も活発になり、皮膚の代謝の衰えとあいまってシミを作りやすくしてしまいます。


表皮のトラブルによるシワの多くは乾燥です。10代の頃には、皮膚表面の皮紋という模様が細かく均一で

あったものが、年齢とともに水分不足により皮紋が乱れてしわになりやすくなります。 表皮の乾燥によるシワはやはりサプリメントより水分や潤い成分のある化粧品が有効です。


基底層のメラニンの生成抑制にはLシステイン、黒色メラニンを無色化してくれるビタミンCを一緒にとることがおすすめ。紫外線の害を防ぐためには抗酸化ビタミンのビタミンA、C、EはもちろんビタミンEの500倍~1000倍の抗酸化力を持つといわれるアスタキサンチンは特に紫外線の強いこの時期には強い味方です。

また、UVや環境ストレスで受けたダメージ(活性酸素)を解消するにはコエンザイムQ10がいいでしょう。  

次回は真皮のお話です。