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「物流24年問題の実態と解決策(前半)」三橋貴明 AJER2024.3.5
 

  

令和の政策ピボット呼びかけ人に「独身研究家 荒川和久先生」が加わって頂けました。

 

株高なのに、なぜ給料が上がらないのか?〜国民の所得を決める4つの決定要因[三橋TV第830回] 三橋貴明・高家望愛

https://youtu.be/ZciJwhVUncY

 もはや日本の災厄と化していると表現しても過言ではない、緊縮財政主義者(=財政破綻論者)たち。特に、国権の最高機関たる国会に所属する議員であるにも関わらず、財務省をコントロールできない(しない)政治家たちの罪は、とてつもなく重い。


 引退した政治家でいえば、代表が昨日取り上げた伊吹文明ですが、現役であれば、古川禎久・財政健全化推進本部長。(もちろん、他にも大勢いますが)
 

 古川は、2025年度のPB黒字化目標について、
「目標先送りは本末転倒」
 と述べました。


 いや、国民生活が困窮し、実質賃金が20カ月以上も連続で落ち込んでいる状況で、PBにこだわっているお前の方が本末転倒だろ。
 

 お前は、一体、何のために国会議員になったんだ? 国民が豊かで安全に暮らせるようにするためではないのか? それとも、基礎的財政収支(以下、PB)黒字化のた目なのか。
 

 本末転倒とは「重要なことと、どうでもよいこととの扱いが逆になっていること」という意味ですが、PB黒字化をひたすら優先しようとする古川こそが、本末転倒国会議員ですよ。

インタビュー:PB目標先送りは「本末転倒」=古川・自民財政健全化本部長
 自民党の古川禎久・財政健全化推進本部長はロイターとのインタビューで、2025年度に国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)を黒字化させる財政目標を堅持する考えを示した。「PB目標先送りの声もあるようだが、それは本末転倒だ」と述べた。インタビューは2月29日に実施した。
 古川本部長は「内閣府の中長期試算によれば、歳出効率化の努力を続けていけば2025年度のプライマリーバランス黒字化の実現も視野に入るとされる」とする一方、「高い経済成長や税収増を前提にしており、容易な状況ではない」と指摘した。
 そのうえで「日本の財政状況は世界で断トツに悪い。信認を損なわないためにも、財政健全化の努力は絶えず続けていかねばならない」と言及。「25年度のPB黒字化目標は堅持して、歳出・歳入両面の見直し努力を続ける」と語った。
 インタビューでは、財政目標を巡り「25年度黒字化は一里塚にすぎない。健全化の道のりは続く」との認識も示した。(後略)』
 

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皇統論第六十一回「祇園精舎の鐘の声」、歴史時事第六十一回「三帝会戦」が配信になりました。
https://keiseiron-kenkyujo.jp/apply/
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【日本の基礎的財政収支対GDP比率(%)の推移】


http://mtdata.jp/data_88.html#PBvsGDP

 今回は、IMFバージョンで日本のPB(対GDP比)をグラフ化してみました。参考までに、財務省バージョンはこちら

 両者は微妙に数値が違いますが、推移は同じです。
 

.バブル期に、日本のPBは黒字化していた(何しろ、企業が負債を増やしまくっていたため、政府が財政赤字になる必要はなかった)
2.その後のPBは常に赤字
3.赤字額が増えたのが、橋本緊縮財政で日本経済がデフレ化した後(小渕内閣)、リーマンショック期(麻生内閣)、そしてコロナ対策(安倍内閣)
 というわけです。


 重要なのは、PBが常に赤字で、時には対GDP比8%を超える赤字となっても、
「何も起きていない」
 という事実です。国債金利が急騰(=国債価格が暴落)したか? インフレ率が急騰したか?


 ちなみに、現在のインフレ率上昇は輸入物価上昇に起因しているため、
「PB赤字を増やしたから、インフレ率が上昇した!」
 と、強弁するためには、「日本政府が財政赤字を拡大する⇒外国の食料・エネルギー価格が上昇する」という、奇妙奇天烈な因果関係を証明しなければなりません


 ここで「円安」を持ち出す人がいますが、円安の主因はアメリカがコロナ対策で途轍もない財政赤字の拡大を行い、国内経済が過熱し、FRBが前代未聞のペースで利上げを行ったにも関わらず、日本は相変わらずデフレで、日銀が利上げしなかったために過ぎません。


 つまりは、
「PB赤字が拡大したから、円安」
 ではなく、
「PB赤字が不足し(デフレ状態が続いたため)、円安
 というのが正しいのです。


 何と、アメリカの2020年のPB赤字は対GDP比で約12%(!)でした。日本とは文字通り、桁が違うんだよ、桁が!


 というわけで、日本は「国民を豊かにする」ためのPB赤字が「足りない」のです。それにも関わらず、この期に及んで25年度のPB黒字化にこだわる古川禎久は、まさに本末転倒議員です。
 

 次の総選挙で、絶対に落選させなければならない国会議員の一人なのです。

 

「古川禎久を落選させよう!」に、ご賛同下さる方は、↓このリンクをクリックを!

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