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「物流24年問題の実態と解決策(前半)」三橋貴明 AJER2024.3.5
 

  

令和の政策ピボット呼びかけ人に「独身研究家 荒川和久先生」が加わって頂けました。

 

株高なのに、なぜ給料が上がらないのか?〜国民の所得を決める4つの決定要因[三橋TV第830回] 三橋貴明・高家望愛

https://youtu.be/ZciJwhVUncY
 

 1月3日(日)に予定されており、能登半島地震の影響で延期になっていた「We are the 99% 国民からの果たし状~財務省から国民主権を奪還せよ~」が3月10日(日)15時から開催されます。

 

YouTubeライブ 
ツイキャス 
Facebookライブ 
 で同時配信となります。
※ YouTubeライブ、Facebookライブの配信不具合が続いております。安定しているツイキャスでのご視聴もご用意いただきたくお願い申し上げます。

 さて、実質賃金。
 24年1月の実質賃金(現金給与総額)は、対前年比で▲0.6%となりました。


 これで、22カ月連続で減少となります。実質賃金が落ち続け、間もなく2年。


 春闘で一部の大手企業の名目賃金が上がったとしても、それは4月以降となるため、今月(3月)まで、二年連続で毎月、実質賃金が対前年比で下落するという結果になるのは間違いないでしょう。

『実質賃金1月0.6%減、22カ月連続マイナス 減少幅は縮小
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA06BUJ0W4A300C2000000/
 厚生労働省が7日発表した2024年1月の毎月勤労統計調査(速報、従業員5人以上の事業所)によると、1人あたりの賃金は物価を考慮した実質で前年同月比0.6%減った。マイナスは22カ月連続。物価高に賃金上昇が追いつかない状況が続いている。(後略)』

 

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皇統論第六十一回「祇園精舎の鐘の声」、歴史時事第六十一回「三帝会戦」が配信になりました。
https://keiseiron-kenkyujo.jp/apply/
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【日本の実質賃金指数の推移(現金給与総額、対前年比%)】


http://mtdata.jp/data_88.html#RI24Jan

 実質賃金のマイナス幅が縮小したのは、実質賃金計算時の物価(持ち家の帰属家賃を除く総合)の上昇率が、+3.0%から+2.5%に下がったためです。


 持ち家の帰属家賃を除く総合、は、一年前は+5・1%でございましたから、上昇率が半分となったわけでございます。


 物価上昇率が落ち着いたとして、こうなると問題は4月以降に「全体で」(せめて)3%超の名目賃金の上昇があるかどうかです。


 三橋TV第830回で解説していますが、実質賃金を変動させる内部要因は、「生産性」と「労働分配率」です。(外部要因は消費税と輸入物価)


 今回の大手企業の賃上げは、主に労働分配率の引き上げにより実施されることになるでしょう。(何しろ、相変わらずデフレギャップ状態が続いているため、生産性が高まるわけがない。というか、高めても意味がない)


 問題は、大手企業はともかく、賃上げが中小企業にまで及ぶのか、という点です。何しろ、全体的に生産性が上がっているわけではないため、中小企業もまた労働分配率を引き上げることによってしか、賃上げができない。


 その原資(企業の現預金)が中小にもあるのか? です。


 もちろん、中小企業の数は300万社以上であるため、それぞれの企業によって事情は異なりますが、「全体として」実質賃金を引き上げるだけの労働分配率の引き上げ(=名目賃金の引上げ)が可能なのかどうか、になります。


 あるいは、従業員の名目賃金を引き上げ、それを堂々と売価に転嫁できるのか。


 各企業、事情は異なるでしょうが、一つだけはっきりしているのは、
「従業員の賃金を引き上げた結果、赤字になるような事業はやってはいけない」
 という点です。


 多くの中小企業が従業員の給与を引き上げた上で、堂々と値上げ交渉をしてくれるように願っています。

 

「赤字になる事業はやってはいけない」に、ご賛同下さる方は、

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