アイス・キューブ(Ice Cube)の誕生日として知られる6月15日は、いくつかの歴史的なヒップホップ作品がリリースされた日でもある。

 

9年前の6月15日、ドレイク(Drake)はアルバム『Thank Me Later』をリリースした。すでにミックステープ『So Far Gone』(2009年)で名声を得ていた彼は、「Over」や「Find Your Love」「Fancy」といった強力シングルに支えられた同デビュー・アルバムのリリースにより、ラップ・ゲームにおける地位を確固たるものにした。

 

 

また、昨年はTDE (Top Dawg Entertainment)所属のラッパー=ジェイ・ロック(Jay Rock)が3枚目のスタジオ・アルバム『Redemption』をリリース。同作はComplex誌の年間アルバム・ランキングで5位を獲得するなど、高い評価を得ている。

 

 

そんな6月15日は、J・コール(J. Cole)のミックステープ『The Warm Up』(2009年)がリリースされた日でもある。コールがシーンで一躍耳目を集めるきっかけとなった同作の10周年を祝し、彼と共にDreamville Recordsの共同社長を務めるイブラヒム・ハマド(Ibrahim Hamad)が当時を振り返るツイートを投稿した。

 

 

 

ツイートの中で、Ibは同ミックステープのアートワーク撮影を回想。自身の出身校であるホーリークロス高校(Holy Cross High School)の体育館での撮影を予定していたものの、大雪のため体育館を開けると約束していたコーチが現れず、外で撮影することになったという。

 

Image via @KingOfQueenz on Twitter

 

Ibのこのツイートに対し、ファンからは「え、じゃああれは本物の雪だったの?」といった反応が多数。これを受け、彼は「😂😂😂 ヨー、肺炎か何かに罹りそうになりながら外でいい写真を撮ろうとしてたのが信じられないぜ。俺の仲間のコールは凍えるような雪の中に何時間も居たのに、ずっとみんなに偽物の雪だと思われてたなんて。ブロ、こいつはクレイジーだ、そんなこと思いもしなかった(爆笑)」とツイートしている。

 

 

 

何時間も雪の中に立っていたコールやIbらには気の毒でもあるが、もしアートワーク撮影当日に体育館が使えていたとしたら、『The Warm Up』のあのクラシックなカバー・アートは生まれていなかったということになる。怪我の功名とでも言うべきであろうか。

 

なお、コール自身も『The Warm Up』10周年に寄せてファンへの感謝と「10年後の今も俺は夢見て成長しようとしている」という言葉をツイート。各種ストリーミング・サービスで同作と『Friday Night Lights』(2010年)が聴けないことにも触れ、その問題を解決しようとしていることを明かしている。

 

 

J・コールの『The Warm Up』をDatpiffで聴こう。