先日、調べ物をしている最中に、興味深い事実に気が付きました。

 福島原発の原子炉などを含むプラントのメーカーが、なんと広島・長崎に投下された原爆の開発・製造に携わっていた、という事実です。これは日本ではすでによく知られている事実なのでしょうか?

【検証方法】
 まず、ウィキピディアで福島第一原子力発電所の項目を開いてみましょう。大惨事が起こったためか、非常に長いページになっています。その真ん中あたりに、「発電設備概要」という項目がありますので、そちらをご覧下さい。

 「主契約者」とあるのは、納入・設置などを行ったメーカーでしょう。日本の一流メーカーの中に、一つだけ外国の企業の名前があります。 
 
 GE社です。この企業もウィキピディアに説明がありますので見ましょう。日本語で言うとゼネラル・エレクトリック社です。(世界最大の企業だそうで、日本の大企業とも合併なども盛んのようです。私が一時、勤務していた大企業もGE社と合弁会社を設立していたんですね。この企業は、有力な取引先の一つに在日アメリカ軍がありました。)

 そのページの一番下にいってみましょう。「脚注」の項目の一つ目を見て下さい。「第二次大戦中、原爆開発プロジェクトマンハッタン計画』 に参加している」とあります。この計画は、第二次大戦中にアメリカ国内のユダヤ人を中心に発足されたもので、この計画によって製作された原爆が日本に投下されました。

 福島の津波は自然災害によるものですが、もし、原発の構造が今回のような巨大な津波や地震も想定に入れた上で、それらにも対応できるようなレベルの安全対策が取られていたら、少なくとも放射線による被害は避けることができました。もちろん、GE社のみでなく、東京電力や設計・建築に関与した日本のメーカーにも責任はあるでしょう。

 確かに、GE社は原子力の第一線の企業なので、原子爆弾と同様、原発の製造でも優れていたというだけかもしれません。私の情報収集の背後に、アメリカに対する不信があったことも、このような事実の発見に寄与しているのかもしれません。偶然と言えば偶然なのかもしれません。

 ただ、第二次世界大戦で、ぼろぼろの状態になっていた日本に原爆を投下して留めをさした国が、半世紀後に再び福島原発の大惨事に一部なりとも関与していて、その上にTPPで日本からさらに主権を奪おうとしているのが、個人的に嫌なだけです。

 英語で書かれている陰謀論のサイトなどによると、福島の原発事故について、もっとアメリカ側から恣意的なアクションがあったのではないか、などと書かれている物が多く見受けられます。その内容はあまりにもひどく、日本人である私にとってはそれが事実であろうとなかろうと、内容を詳しくはとても読む気にもなれませんでした。それでもなお、それらの意見が事実無根である、とは反証せずには言えないと思いますし、言う気もありません。

 その中の一つに、「福島の一部の原子炉の設計者が、設計が完了した後に、その大きな問題に気が付いて、アメリカのメーカー側に建設の中止を訴えたが、アメリカ側のメーカーは問題を知りながらも販売してしまった。その設計者は、大きな問題の発生する可能性のある不完全なものに自らの名前が載せられることを拒否し、離職した。」というものがあります。この情報は検証ができていませんが、もしこれが事実だとすると・・・。

 日本がそんなビジネスがまかり通る国とこれ以上関係をよくする必要はありません。

 TPPに反対します。

 日本は原子力関連の製品の実験場ではありませんので。